LAN接続型ハードディスク「HDL-GTRシリーズ」導入事例 【中部大学桐山研究室 様】

LAN接続型ハードディスク「HDL-GTRシリーズ」導入事例 【中部大学桐山研究室 様】

「導入後にハードウェア構成を変える事も困難なので、外付けハードディスクでバックアップをする事が最良と判断しました。この製品はリモートバックアップが使いやすくてよいと思います」

取材日:2009年10月21日

愛知県内にキャンパスを構える中部大学。学生の研究結果を研究室のネットワーク環境に積極的にフィードバックさせている工学部電子情報工学科の桐山研究室では、ファイルサーバのバックアップにアイオーのNAS「HDL-GTR」を導入している。独自のバックアップ機能である「リモートバックアップ」を用いたバックアップ環境構築までの道程を聞いた。

学生の発案で進化する桐山研究室のネットワーク環境

引き継ぎをする先輩と受ける後輩

研究内容

Windows7の試験運用中


中部大学は、愛知県春日井市に位置する総合大学である。7学部24学科を擁する同大学の工学部において、今回アイオーのNAS「HDL-GTR」を導入したのは、電子情報工学科の桐山研究室だ。

同研究室は、Active DirectryによるWindowsネットワークが構築されている。研究室にネットワークが導入されていることは今日珍しくないが、Active Directryによるドメイン管理が行なわれているのは珍しい。実はこのActive Directry環境は、過去に在籍した学生が卒業研究の一環として構築したものが母体となっているのだという。

「研究室内に関してはすべて学生に任せています。失敗ができるというのは大学の最高のメリットですから。失敗していいから好きにやれと常々言っています。ホームページから何からすべて学生がやっています。私はあえて一切関知していません」と教育方針を語るのは、同研究室の桐山清教授だ。

現在の同研究室のハードウェア構成は、3台あるサーバがWindows Server 2008もしくはWindows Server 2003、12台ある各クライアントPCはWindowsXP Professionalといった構成だ。移動プロファイルの採用により、研究室内のどのPCからでも自分のデスクトップ環境を呼び出して作業が行えるようになっているほか、ネットワーク内ではDNSサーバも運用されている。これらはすべて学生が発案し、自力で構築したものだ。このネットワークにはVPN経由で学外からのアクセスも可能であるなど、IT環境の充実度については他の研究室と比べても屈指だ。

「先輩たちが作ってくれた基盤があるので自分たちもそういうふうに(チャレンジが)できるというのは大きいですね」と語るのは、現在修士課程で、同研究室でネットワークの管理を担当する山口祐一郎さんだ。桐山教授は「うちの研究室でサーバ関係を勉強した学生は、就職して実務で役に立ったと言ってくるんですよ。企業にいると失敗できませんが、大学で失敗しても、ごめんね、の一言で済みますからね」と、研究室で学ぶメリットを語る。

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ファイルサーバのバックアップ用途としてHDL-GTRを導入

製品設置の様子

桐山研究所のネットワーク環境


今回のHDL-GTRの導入目的は、バックアップ用のストレージとしてである。主なバックアップ元は、Windows Server 2003が導入されたファイルサーバだ。同研究室ではすべての研究データがこのファイルサーバ内に保管されており、これらを週2回バックアップする際の保管先がHDL-GTRというわけだ。このほかDNSサーバとして運用されている2台のサーバもバックアップ対象となっており、データ量は3台あわせて300GBを超える。

HDL-GTRが導入されるまで、同研究室ではデータバックアップについて明確なポリシーが定まっておらず、個人が任意でバックアップを取っていた。意外なことに過去数年にわたって大きなデータ消失事故はなかったとのことだが、それにはちょっとした理由がある。

ひとつは、前述の通り同研究室が移動プロファイルを採用しており、ユーザのデータそのものはすべてファイルサーバに集約されていること。そしてもうひとつは、ネットワーク管理者の手により、ファイルサーバの内蔵ハードディスクが定期的に新しいものに交換されていたためだ。

「これまでは一年か二年に一度、サーバのハードディスクを全部交換していました。サーバ、とくにファイルサーバさえ飛ばなければ、クライアントPCはいつ飛んでもらってもかまわないというわけです」と、現在同研究室のネットワークを預かる山口氏は運用ポリシーを語る。移動プロファイルという特殊な環境と、障害発生前の定期的なハードウェア交換という二つの条件が、データ消失事故の防止に一役買っていたというわけだ。

とはいえ、毎年メンバーが入れ替わる研究室において、こうしたヒューマンスキルに頼った運用を長期間継続することは難しい。現在ネットワーク管理を担当する山口氏は、自身が来春卒業するにあたり、研究室内のネットワーク構成をあらためて見直し、その一環としてNASを用いたデータバックアップの運用ルールを定め、後任に委ねることにした。これがHDL-GTR導入に至った背景だ。

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「リモートバックアップ機能」を用いたスケジュールバックアップを実施

ファイルサーバのバックアップには、Windows Server Backupなどのバックアップソフトを用いるのではなく、HDL-GTR独自の機能である「リモートバックアップ」を用いている。リモートバックアップとは、任意の共有ドライブをHDL-GTRの側から読みに行き、データを吸い上げる独自のバックアップ機能である。PCやサーバマシンにインストールされたバックアップソフトを用いてデータバックアップを行うのがプッシュ式だとすれば、HDL-GTRの側からデータを取りに行くリモートバックアップはいわばプル式だと言える。

リモートバックアップを利用するメリットについて、山口氏はこう語る。

「いいところは、Web設定画面で指定しておけばあとは自動的にやってくれることですね。各マシンが止まったとしても、あれさえ生きていれば大丈夫ですから。バックアップソフトを買わなくて済むのもよいと思います。希望としては、昼間にバックアップを取ることも多いので、時間帯によって利用帯域を調整できる機能があればすごく嬉しいですね」

現在は、完全バックアップでの運用が行われている。プログラムのソースコードのほかWordやExcelなど細かいファイルが多数を占めることもあり、一回のバックアップにかかる時間は約12時間とやや長め。「現在は土曜日の夜と水曜日の週2回それらをバックアップしています(山口氏)」とのこと。

ちなみに、2TBモデルをRAID5構成で運用していることから、容量は1.5TBとなる。空き容量にもかなりの余裕がある計算になるが、「基本的にユーザにはこちらにはアクセスしてほしくない」とのことで、現在はバックアップ専用となっている。

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「知識がない人には、視覚的にわかりやすい製品を」

ファイルサーバーとしての「HDL-GTR」


今回バックアップ用のNASを選定するにあたり、なぜHDL-GTRに注目したのか。山口氏は、カートリッジ式でディスクの交換が容易であることがポイントだったと語る。「自分が来年研究室からいなくなってしまうので、壊れた際に手間がかかる製品はなるべく避けたいと考えていました。今回の製品であれば壊れても(カートリッジ式で)ガシャッと替えられるので使いやすいですね(山口氏)」。

もうひとつ、HDL-GTRのフロント部に装備されるLEDも、運用上大きなポイントだという。「LEDがついていて、アクセスしているという実感がわきやすいですし、何かエラーが起きても赤いLEDが光るのでひとめで故障がわかりますから。あまり知識がない人でもちょっとマニュアルを見てもらえば交換作業が行えるというメリットは大きいですね」と山口氏は語る。「知識のない人にとっては、視覚的にわかるものでないといけないと思います」

そんな山口氏が、HDL-GTRを含む複数のNAS製品を使いこなした上での要望として挙げるのは、先に挙げた利用帯域を指定できる機能と、各種パフォーマンスの向上だ。「ログを見ることがよくあるので、Webの設定画面は早くなってほしいですね。また、バックアップ回数も本当は週2回といわず毎日行いたいので、転送速度も速くなってほしいと思います(山口氏)」。

ネットワークの管理を一手に引き受けてきた山口氏の卒業をきっかけとして、耐障害性を保った運用ルールが定められた同研究室のネットワーク環境。その中でファイルサーバのバックアップの役目を担うHDL-GTRは、これからも縁の下の力持ちとして、桐山研究室を支え続けることになりそうだ。

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導入企業概要

中部大学 | 学校外観

かつての中部工業大学という名称から、2004年に現在の名称に変更した中部大学は、文系理系あわせて7学部24学科を擁する総合大学である。全学生がノートPCを持つなどIT化に意欲的であるほか、学内にもおよそ3500台のPCが用意されるなど、情報教育については他大学の一歩先をいく存在である。また、独自の教育プログラム「PASEO」による実践的な英語教育は全国的にも注目を集める。
[学校名] 学校法人中部大学
[所在地] 愛知県春日井市松本町1200
[創立] 1938年
[総長] 飯吉 厚夫
http://www.chubu.ac.jp/

工学部電子情報工学科 桐山研究室の皆さん

工学部電子情報工学科
桐山研究室 山口祐一郎 氏

「本当はサーバ自体をミラーリング構成にしたかったんですが、予算の問題もあり、また導入後にハードウェア構成を変えるのも困難なので、外付けのハードディスクでバックアップをするというのが最良だと判断しました。この製品はリモートバックアップが使いやすくてよいと思います」

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