LAN接続ハードディスク&バックアップソフト&UPS導入事例【ケイコン株式会社様】

LAN接続ハードディスク&バックアップソフト&UPS導入事例【ケイコン株式会社様】

"Disk to Disk"環境への移行で、仮想サーバをまるごとNASにバックアップできますね

取材日:2010年12月9日

システム管理者にとって、テープへのデータバックアップは交換の手間もかかるほか、データ量が増えてくると時間もかかるなど、負担になりがちだ。京都市伏見区に本社を構えるケイコン株式会社では、アイ・オーのNAS「HDL-Z」と、日本CAのバックアップソフト「CA ARCserve D2D」の組み合わせにより、テープバックアップからHDDを用いたDisk to Diskへのバックアップ環境への移行に一歩を踏み出した。

テープバックアップの運用コスト増大が課題に

金川 幸二氏


京都市伏見区に本社を構えるケイコン株式会社は、コンクリート二次製品の設計施工製造販売及び総合建設業を業種とし、北は北海道から南は沖縄まで全国に事業を展開している。コンクリート二次製品メーカーとして、擁壁や道路用製品、防火水槽などを設計、製造、販売し、総合建設業として、官庁の指名業者として高速道路ををはじめとする橋梁・トンネル高速道路の土木工事や、構造物の施工を行っている。創業から75年を迎え、近年ではマンションに向けた床材の販売など、建築関係の事業も拡大している。

「いまは建設業も電子納品がメインですので、PCがないと建設現場も仕事にならないといった状況になってます」と説明してくれたのは、同社管理本部企画部システム担当の金川幸二課長だ。同社では管理コストを重要視し、約200台の社内PCをVMware ESXで仮想化して運用している。オフィス関連の文書の保存はもちろんのこと、擁壁や道路製品、防火水槽などのコンクリート二次製品の設計データ、さらに全国の建設現場で撮られた写真など、社内で用いられるデータの種類は多岐にわたる。

世間でブームになる前からいち早く仮想化環境を導入するなど、IT環境への積極的な投資を行ってきた同社だが、長らく手つかずの状態にあったのが、データのバックアップ環境の整備だ。これまでは1日1回、仮想化した環境をまるごとテープ装置にバックアップしていたが、運用コストの増大に頭を悩ませていたという。

「テープ装置は故障も多い上に、1本あたりのメディアの単価も高額です。さらにテープのクリーニングといった手間もかかるため、運用コストを下げるべく、解決策を模索していました。」

同社で情報システム部門を担当するのは、金川氏を含めて実質3名。基幹業務の運用保守から社内ヘルプデスクの役割に至るまで、全社のIT関連の問題に少人数で対応しなくてはならず、データバックアップに伴う労力の削減は喫緊の課題だった。

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"Disk to Disk"で、仮想サーバをまるごとディスクにバックアップ

HDL-Z4WS設置の様子

Smart-UPS SU500JB設置の様子

そこで金川氏が目をつけたのが"Disk to Disk"、すなわちHDDを用いたD2Dバックアップ環境への移行だった。これには同社のバックアップの運用方法も関係しているという。

「当社の場合、バックアップを取ったテープを各事業所間でローテーションさせるといった対策をしていたわけでもなく、取ったテープを入れ替えてサーバのラックの上に置いているだけの状況でした。それならDisk to Diskで取ってしまったほうが、時間も短かくて済みますし、サイズあたりの単価も安いので、そのほうがよいだろうと判断しました」。

今回導入したのは、Windows Storage Server 2008を搭載したアイ・オーのNAS「HDL-Z」と、Disk to Diskに特化した日本CAのバックアップソフト「CA ARCserve D2D」の組み合わせだ。「Disk to Diskでやることは決めていたのですが、それを実行するためにはどうしたらいいかということが分からず、しばらく躊躇していました。たまたまアイオーのカタログを目にして、ちょうどよい事例を目にして、うちが探していたのはコレだと(笑)。」

同社で運用している仮想サーバは複数に上るため、すべての環境を一気にD2Dバックアップに移行するにはコスト的にも難しく、リスクもある。まずは評価もかねて、同社の総務部が利用している給与システムに限定して導入テストを行うことになった。VMware ESXが動作している仮想サーバを、まるごとNASにバックアップしようというわけだ。

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「CA ARCserve D2D」の導入で、安定したD2Dバックアップが可能に

従来のテープバックアップ環境では、バックアップソフトとして日本CAの「CA ARCserve Backup」を利用していたという同社。今回のDisk to Disk環境の導入にあたり、そのバックアップに特化した「CA ARCserve D2D」への乗り替えを行った。独力による導入および設定だったにもかかわらず、作業はあっけないほど簡単に完了したという。

「いままではバックアップシステムを構築する時はベンダーに依頼をしていましたが、今回のシステムはインストールも非常に簡単で、我々だけで十分対応できる製品でした。これまでのバックアップシステムは設定が難しいイメージがありましたが、意外に簡単でしたね。」

D2Dバックアップへの移行後も、従来のテープバックアップ時と同じく1日1回のバックアップを行っているそうだが、導入以来まったく失敗もなく運用ができているとのこと。これまでは夜間にバックアップを開始し、朝出社してみたところバックアップに失敗していたというミスもあったそうだが、それらも起こっていないという。

また、これらバックアップ環境の信頼性の高さと合わせて金川氏がメリットとして挙げるのは、バックアップ時間の短縮効果だ。「複数のシステムがあってバックアップを夜中に取ることが多いので、スピードが重要になってきています。その点、Disk to Diskだと早いので非常に助かっています。」 デュアルコアAtomを搭載したNASのパフォーマンスの高さも一因だが、ブロックレベルの継続的な増分バックアップが行える、日本CAの独自技術「i2テクノロジ」も、スピーディなバックアップの秘訣だ。

ちなみに「CA ARCserve D2D」ではデフォルトで31個の復旧ポイントを設定できる。毎日バックアップを行う同社では、ちょうど1ヶ月分に相当するデータがバックアップされている計算になることから、過去1ヶ月以内のファイル単位の復元を可能にしている。さらに「CA ARCserve D2D」はベアメタル復旧にも対応しているため、サーバのハードウェアがまるごとクラッシュしてしまった場合でも、別途構築したサーバに仮想サーバ環境をまるごと復元できるなど、メリットは多い。

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WindowsベースのNAS「HDL-Z」で高速バックアップ。管理も容易

PowerChute画面ショット
UPS電源管理ソフトPowerChuteの画面イメージ



同社が今回導入したアイ・オーのNAS「HDL-Z」は、OSにWindows Storage Server 2008を採用し、デュアルコアAtomを搭載したハイパフォーマンスモデルだ。同社ではこれまでもファイルサーバなどの用途にLinuxベースのNASを導入していたが、今回バックアップ用途にWindows Storage Server 2008ベースのNASを導入したことは、管理コストの低減に一役買っているという。

「今回のHDL-Zは管理画面がWindowsベースですので、バックアップのデータも実際に自分の目で簡単に確認できます。LinuxタイプのNASだと、ソフトからの通知でバックアップが取れたことは分かるのですが、実際にどういうデータが取れているかを見ることができません。その点、Windowsであるということで簡単に操作できるうえ、データも実際に見られるのがありがたいですね。」

導入以来、実際にリストアが必要となる事態にはいまだ遭遇していないとのことだが、バックアップデータが目視で確認できることもあるため安心感は高いと金川氏は語る。リモート環境からWebベースで管理が行える、既存のWindowsサーバー環境との親和性の高さが評価された格好だ。

もちろん、バックアップ先であるディスク側の冗長構成も不可欠だ。「大事なシステムを動かしていますので、トラブルがあった時もなるべく業務を止めない、止まったとしても早い時間で復旧できることが大事です。RAIDでの運用は必須ですし、とくにD2Dでバックアップを取るのであれば、RAID5が理想でしょうね」。カートリッジを採用し、ホットスワップにも対応した「HDL-Z」であれば、バックアップ先で何らかの障害が発生した場合でも、迅速な復旧が行えるというわけだ。RAID5で運用される「HDL-Z」であれば耐障害性も折り紙付きだ。

ちなみに今回のD2Dバックアップ環境の導入に合わせてAPC社製UPS「Smart-UPS SUA500JB」の導入も行ったとのことだが、こちらとの相性も良好だという。「電源管理ソフトのPowerChuteが使いやすいこともあり、UPSは基本的にAPCの製品に統一しているのですが、今回のNASはGUIで簡単に設定できるのがよかったです。これまでは設定も含めてベンダーにお願いしていたのですが、こちらも今回はひととおり自分で設定が行えました」。WindowsベースのOSを採用したNASとUPSの相性の良さを、金川氏は評価する。

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基幹系システムなども順次D2Dバックアップ環境へと移行予定

アイ・オーのNAS「HDL-Z」と日本CAのバックアップソフト「CA ARCserve D2D」の組み合わせにより、テープからHDDへの置き換えに一歩を踏み出した同社。今後は基幹系など他のシステムについても、順次テープからHDDへの置き換えを検討していきたいとのことだ。

「現状、基幹システムのバックアップデータの量が多く、夜間に開始したテープバックアップが朝になっても終わっていないことがあります。今回のテスト結果が良好だったため、早急にこれらの環境にもD2Dバックアップを導入したいと考えています。」

今回の給与システムをはじめ、同社で導入されている仮想サーバはかなりの数にのぼる。基幹システムのほか、グループウェア、会計システム、さらに建設の現場管理システムもある。これらを順次D2Dバックアップへと移行していく構想だ。

「現在はまだ給与システムのみで、全社的に見るとテープとD2Dを併用している格好ですが、できるだけテープは減らしていきたいと考えています。タイミングとしてはシステムのリースアップに合わせて順次ということになりますが、ディスクへの移管を行っていく予定です。」 同社がバックアップ先をディスクに統一し、テープバックアップの負担を解消するのは、そう遠くない未来のことのようだ。

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導入企業概要

ケイコン株式会社 | 社屋外観

京都市伏見区に本社を構えるケイコン株式会社は、擁壁や道路製品、防火水槽などのコンクリート製品の設計施工製造販売と橋梁、トンネル工事、スリップフォーム工法を手掛ける総合建設業を行っており、コンクリート製品の製造業者としては業界屈指の技術力と製品アイテム数を誇る。また環境面では、環境負荷低減が認められる自社製品に「ケコマーク」を付け「人と自然の共生」を目指している。
[企業名] ケイコン株式会社
[創業] 1935年10月1日
[代表取締役社長] 荒川 崇
[従業員数] 205名(臨時社員含む)(平成22年9月現在)
[事業内容] コンクリート二次製品の設計施工製造販売、総合建設業
http://www.kcon.co.jp/

管理本部 企画部 システム担当 課長 金川 幸二 様

管理本部 企画部 システム担当
課長 金川 幸二 様

昔からアイオー製品のファンで、製品はたくさん使わせてもらっています。今回の製品にはじゅうぶん満足していますが、設置スペースのことを考え、今後はラックマウント型にも注目していきたいですね。

バックアップソフト「CA ARCserve D2D」

バックアップソフト
「CA ARCserve D2D」

日本CA株式会社
http://www.ca.com/jp/

無停電電源装置(UPS)「Smart-UPS SUA500JB/ PowerChute Business Edition SSPCBEW1575J」

無停電電源装置(UPS)
「Smart-UPS SUA500JB/ PowerChute Business Edition SSPCBEW1575J」

株式会社エーピーシージャパン
http://www.apc.com/

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