マルチタッチ対応ディスプレイ「LCD-MF222FBR-T」 導入事例【日高市教育委員会様】

マルチタッチ対応ディスプレイ「LCD-MF222FBR-T」導入事例【日高市教育委員会様】

教育機関で導入進むマルチタッチ対応ディスプレイ、直観的な操作は低学年のPC教育に最適

取材日:2014年3月27日

埼玉県日高市では、公立小中学校のコンピュータ教室へのマルチタッチ対応ディスプレイの導入が進んでいます。今回取材に 伺ったのは、コンピュータ教室のすべてのディスプレイをマルチタッチ対応のLCD-MF222FBR-Tに一新した日高市立武蔵台小学校。なぜ教育機関で 選ばれるのか、その効果はどうなのかなど、同市でIT教育を推進する中村公一氏(日高市教育委員会 学校教育課 課長 兼 日高市立教育センター所長)にお話を伺いました。

ダイレクトに、直観的に入力できるデバイスを探して

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――マルチタッチ対応ディスプレイを導入された理由についてお聞かせください。

中村氏 ≫
 小学校低学年の児童たちのコンピュータ教育の入門として、より使いやすい入力デバイスを以前から探していました。大人にとって当たり前のキーボードやマ ウスでの入力操作は、低学年の児童達にとってはかなり難易度が高いもので、例えばキーボードではキーを探すのもひと苦労、マウスもうまくポインタを合わせ られないといった具合です。ここでつまずくと関心が弱まってしまう傾向が高く、子どもに合った入力デバイス探しは、コンピュータ教育を始めて以来の課題で した。

 これに対しマルチタッチ対応ディスプレイは、ダイレクトに入力できて操作をより実感できるためか、マウスやキーボードに躊躇する児童でも抵抗なく取り組 めます。昨今の子どもはスマートフォンや家電、切符の自販機などを通じてタッチパネルに慣れ親しんでおり、皆すんなりと操作できるのです。これはよいもの を見つけたと導入を進めました。

――どのように活用されているのでしょうか。また、どんなソフトウェアを同時に導入されましたか。

中村氏 ≫
 コンピュータ教室には、クラス全員にPCを1台づつ、また教師用のPCを設置しています。これを1年生から6年生まで各クラスが交代で使っています。ソ フトウェアは主に学習ドリル、お絵かきなどのツール、写真の加工など。通常の授業では教師の目がなかなか届かない漢字の書き順などについても、教材ソフト が細やかに補ってくれるので重宝しています。

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価格、機能、スペック...、教育機関に適したディスプレイとは?

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――選定にあたり、ほかのタッチパネル式ディスプレイは検討されましたか。

中村氏 ≫
 画像の再現性は高いが高額なA社製品、画面が小さく安価なB社製品、LCD-MF222FBR-Tの3製品での比較検討となりました。結果、学校での利 用に相応しい価格、機能やスペックを考えた時、最もバランスのよかったLCD-MF222FBR-Tを選択しました。

 A社製品とLCD-MF222FBR-Tについてはテスト導入をしており、実際に児童に操作をしてもらいましたが、この時もLCD-MF222FBR- Tが好評でしたね。大人の我々が考えている使いやすさと子どもの感覚にはまた別のものがありますから、児童の生の声をヒアリングして選定した点はよかった です。実にストレートな意見が聞けました。

――教育機関ならではのニーズや導入にあたっての注意点はあるのでしょうか。

中村氏 ≫
 スタンドが傾けられる設計になっている点ですが、ここも注目したポイントです。ディスプレイはできたらフラットに近い状態まで倒し、あたかも学習ノート にえんぴつで書きこむように使いたい。さらに付け加えれば、子どもの力で容易に扱えて自分で調整できることが理想的。ですから、あまり重量のある製品では 困りますね。その点LCD-MF222FBR-Tは軽量で、しかも自由な角度で使えました。年齢や体格の違う様々な児童がいる中で、全員がいつでも快適に 利用できるということはとても大切なことなのです。

 21インチのLCD-MF222FBR-Tは、サイズの面でも要望にかなうものでした。もっと欲を言えば23インチがよいのですが、これは予算が許しま せんでしたので...。また、19インチ以下の小さなものでは、筆順や計算に特化して使うには問題なさそうですが、絵画や写真の補正などを教えるには小さ すぎました。細部を拡大して描き込むようになってしまっては実感につながりにくく、子ども向きとはいえません。

 タブレットPCも最初は検討しましたが、現段階のタブレット製品はまだ小さなサイズのものが多く、また機能面からも小学校の学習には不向きかなと感じま した。

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児童の意欲を引き出すために、ITがサポートできること

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――タッチパネル式ディスプレイによって授業はどう変わりましたか。

中村氏 ≫
 児童たちのPCに対する意欲を、新しいディスプレイがより一層引き出したと感じます。直観的にパッと触れてみたら画面が反応する、それで子どもたちは目 を輝かせます。あとは教えずとも見よう見まねでどんどん取り組む。児童の活き活きした表情を見て、教師も大いにやる気を出しています。

 児童のやる気を引き出すために、教育委員会は学校や教師をサポートし、IT機器の導入を先導する役割があります。今回のLCD-MF222FBR-Tの ように今までと違う使い方のできそうな製品が出た時には、その効果的な使い方を学校に提案していければと考えています。今、注目しているのはチューナー部 とワイヤレスで接続するタイプのディスプレイ。教育機関での利用に適う製品の登場を待っています。ケーブルを気にせずディスプレイを自由に持ち運べれば、 教室のレイアウトの自由度も高まりますし、机を取り払って広いスペースを作り、皆で集まって楽しく授業をするといったことも可能になるのではと夢見ていま す。

――さいごに、アイ・オー・データ機器へのご要望などをお聞かせください。

中村氏 ≫
 今回、よい製品が導入できたと喜んでいます。教育現場のニーズをよく理解し、導入に配慮していただきました。日高市は以前からコンピュータ教育に力を入 れています。すべての小中学校にコンピュータ教室を持ち、その稼働率も高い水準です。しかし、まだ試行錯誤しながら進めている面もありますので、今後も学 校からの要望にぜひ耳を傾けていただきたい。学校とメーカーが密に話し合い、それを製品にフィードバックし、教育を向上させていく、こういった関係を理想 と考え期待しています。

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導入企業概要

[団体名] 日高市教育委員会
[教育機関・教育施設等] 小中学校(12校)、教育センター、学校給食センター、公民館、図書館 ほか
[取材先] 日高市立武蔵台小学校のホームページはこちら
[担当者名]
日高市教育委員会
学校教育課
課長 兼 日高市立教育センター所長
中村 公一 氏

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