「てれたっち」DA-TOUCH/WB導入事例
【上田市立丸子北小学校】

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「てれたっち」DA-TOUCH/WB導入事例【上田市立丸子北小学校】

取材日:2018年1月31日

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達成感が違う!「てれたっち」を使った掛け算のタイムトライアル。 クラス全員のやる気を引き出し、学力向上を後押し!

左から、青島勉先生、武田敦子先生、小池心吾指導主事。

教育の情報化に注力される長野県上田市では、多くの公立学校で「てれたっち」が活用されています。中でも上田市立丸子北小学校では、ゲームやPA(プロジェクト・アドベンチャー)の考え方を取り入れた先端的な授業を「てれたっち」で実践し、高い学習効果を実感されているとのことです。同校で2年生を担任する武田敦子先生、情報担当の青島勉先生、また、上田市教育委員会学校教育課でICT導入による授業改善を推進される小池心吾指導主事にお話を伺いました。

目に見える学習効果。すんなり課題をこなす児童の姿に驚きも

青島勉先生

「てれたっち」導入前後の環境についてお聞かせください。

青島先生「てれたっち」の導入前にも、本校にはディスプレイ一体型の電子黒板がありましたが、ほとんど使われていないという状況でした。視聴覚室に1台のみの導入だったため、使うとなると移動が手間でしたし、またセッティングに時間のかかるタイプの機種でした。個人的には、電子黒板をぜひ活用したいと思っていたのですが、準備や移動に躊躇して結局使いませんでしたね。そんな折、情報教育の研修会の場で「てれたっち」を知って、「これなら使えそうだ」と思ったことが今回の導入のきっかけになりました。思いのほかシンプルな装置で、既存のディスプレイに外付けできる点にも感心しました。しかも、ディスプレイ上で簡単に操作できるとあって、児童主体の活用もできるのではと思いました。

武田先生授業は「できるだけわかりやすく」を心がけており、そのために使えるツールならばどんどん取り入れたいと思っています。以前の電子黒板と違って扱いが簡単な「てれたっち」は、現在かなり高い頻度で活用しています。タッチペンで実際に画面に書き込むことで、児童の意欲が大きく高まるのを感じます。実際に目に見える学習効果があります。保護者参観の時に使ったら、保護者の反応も非常によかったです。子どもたちがすんなりと課題をこなしていく姿に皆さん驚かれますね。

武田敦子先生

目に見える学習効果とはどのような内容ですか。

武田先生まず、短時間で理解できるようになったということです。例えば漢字の書き順だったら、実際に「てれたっち」の画面上にタッチペンで児童に書かせます。書いている本人はもちろんですが、友達が書いているのを側で見るという行為にも当事者感があるようで、記憶への定着が非常によくなると感じています。漢字は「時間をかけて繰り返し書く」という行為が記憶の定着につながるという先入観がありませんか。ところが、実際に「てれたっち」で取り組みをしてみると、やり方次第では短時間でも児童の頭に入っていくということが実感できます。

「苦手のある子」の学びを、「てれたっち」が的確にサポート

「てれたっち」は、様々な「苦手」を抱える児童のサポートにも役立つと伺いました。

武田先生学校には多様な児童がいますが、中には視覚優位、聴覚優位といった個性を持つ子どももいます。特に視覚優位の児童に対しては、電子黒板を使った授業が合うようで、すんなり覚えられるようになりますね。また、空間認知の苦手な児童も、大きな画面でタッチペンを使って学ぶとわかりやすいようです。誰もが黒板さえあればなんでも簡単に理解できるというわけではありません。多様なツールがあることで、多様な個性の児童1人ひとりに優しい授業が実現します。もちろん、こうした授業は「できる子」にとっても非常にわかりやすいものですから、全体のメリットになっています。「てれたっち」で視覚的な支援をすることで、漢字の成績が大幅に向上した児童もいて、全体の平均点の底上げにつながっています。目に見える大きな効果の1つですね。

達成感が違う!「てれたっち」を使った掛け算のタイムトライアル

ほかに、学習効果の高い使い方はありますか。

武田先生算数では、掛け算のタイムトライアルをよく行います。パワーポイントで作成した問題集を児童全員が順番に解いていくというシンプルなものですが、非常に効果的です。パワーポイントのスライド1枚に1問の問題が書いてあり、児童が一列に並び順に回答していきます。正解だったらタッチペンで画面をクリックして次のシートを開き、タッチペンを次の児童に手渡します。これを全員で繰り返し、そのタイムを競うものです。以前は紙で作ったフラッシュカードを私がめくる形で行っていたのですが、カードをめくるのに気を取られ、子どもたち一人ひとりの評価が追いつきません。そこで、「てれたっち」とパワーポイントを使ってやってみようと思いつきました。これなら児童が自分でタッチペンを持ち画面を押せますので、「参加した」「やり遂げた」という達成感を持つこともできます。

チームトライアルを取り入れた背景には、どのようなお考えがありますか。

武田先生米国で提唱された教育法、PA(プロジェクト・アドベンチャー)の考えに則った、体感重視の教育をベースに考えました。「個を活かせば全体が活きる」、つまり「1人のがんばりがみんなのがんばりになる」という状況を用意して、クラス全員で取り組みます。「みんな」でやることで「個」のつまずきが小さいものになり、消極的な児童も安心して参加できるようになりました。

「苦手という子も、本当はやってみたい」。隠れた意欲を引き出す「てれたっち」

今後の展望を教えてください。

武田先生現在は算数、国語、道徳の授業で使っていますが、2018年度からの3、4年生への外国語教育の開始に合わせて、録音機能を使った英語の授業をしてみたいと考えています。会話を楽しく録音していければ、コミュニケーションの意欲につながると思います。フラッシュカードと相性のよい教科ですので、掛け算と同じようにタイムトライアルが効きそうですね。外国語は発音することが大事な教科。シャイで話せないという児童も、ゲームにすれば進んで話せるようになります。こうした環境作りに「てれたっち」が役立ちます。

小池指導主事丸子北小学校は、ICTに関する研修にも積極的に取り組まれていて、また機器の導入に関しても前向きな学校の1つです。児童主体の授業を実現しようと力を尽くしてくれる先生方の取り組みには素晴らしいものがあり、その成果は生き生きと授業に取り組む子どもたちの姿に見て取れます。以前、算数の授業についてアンケートを取ったところ、苦手な項目として「発表」を挙げる児童が約50%もいました。その理由は「間違えたら恥ずかしい」「自信がない」といったものがほとんどです。しかし、掘り下げて聞いてみると、ほとんどの児童は本当はやってみたいと思っていることもわかりました。「てれたっち」を使った武田先生の授業は、こうした児童の隠れた意欲をうまく引き出すものと感じています。

小池心吾指導主事

文部科学省の統計で、学校におけるICTの整備状況や教員の指導力などが公開されましたが、上田市はすべての数値で県平均を上回られていましたね。

小池指導主事力をいれて取り組んだ結果が反映されたと感じています。先駆者として取り組む学校、先生方には、引き続き取り組みを進めて欲しいです。一方で、新しいツールの利用に対して、「失敗が怖い」「うまく操作できる自信がない」と感じる教員も中にはいます。「てれたっち」のように誰でも簡単に使えるツールがこうした先生方の不安を払拭し、学校におけるICT活用をサポートしてくれるものと期待しています。

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導入学校概要

青森市立南中学校
学校
上田市立丸子北小学校
所在地
長野県上田市
開校
1873年
取材にご協力
いただいた先生
上田市立丸子北小学校 武田敦子先生
上田市立丸子北小学校 青島勉先生
上田市教育委員会 学校教育課 小池心吾指導主事
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