I-O DATA


【よくある質問】

Q1: なぜセキュリティが必要なのですか?
どうして無線LANだけとりわけセキュリティの問題が取り上げられるのですか?
A1:

有線LAN環境では、通信はネットワークケーブルを流れるため、通信の内容を盗み見たり不正に侵入するためにはケーブルに物理的に近づく必要があります。これに対し,無線は電波の届く範囲が目に見えず,目の届かないところで第三者が電波を傍受しても知ることが出来ません。無線LANを搭載したパソコン・無線アクセスポイントは特別な設定なしに全ての装置が相互に通信ができるように設計されています。セキュリティの設定を行わず無線通信を行うことは,鍵を掛けずに出かけるようなものであり,とても無用心な状態です。したがって,出かける時には鍵を掛けるように,無線に対するセキュリティも設定することが推奨されます。

Q2: セキュリティの設定は必要ですか?
A2:

セキュリティの設定は無線通信を行うために必須の設定ではありませんが、セキュリティの設定を行っていない場合には,第三者が勝手に盗聴・侵入することが可能となりますので,セキュリティの設定を行うことを強く推奨いたします。

 
Q3: セキュリティに関する設定を行っていない場合にはどのようなことがおきますか?
A3:

セキュリティをかけなかった場合、盗聴による情報漏洩、侵入によるなりすまし・改ざん・破壊などをはじめさまざまな被害にあう可能性があります。具体的には以下のような事例です。

電波を故意に傍受し、IDやパスワード又はクレジットカード番号等の個人情報、メールの内容などを盗み見る。

無断で個人や会社内のネットワークへアクセスし、個人情報や機密情報を取り出したり、不正な情報を流す。さらに通信内容を書き換えて発信したり、コンピュータウィルスなどを流しデータやシステムを破壊する。
 
Q4: セキュリティ機能をメーカ出荷時から設定していないのはなぜですか?
A4:

無線LANのセキュリティ機能をご利用いただくには、例えばWEPの場合では無線LANカードや無線アクセスポイントに同一の暗号キーを設定しておく必要があります。しかし、実際にこれらの機器はお客様がばらばらにご購入される場合が多く、ネットワーク環境やセキュリティに対する考え方もお客様毎に異なり,あらかじめメーカ側でセキュリティの設定を行うことが出来ません。また,すべての機器に同一の暗号キーを設定するのでは暗号化の効果はなくなります。従いまして、お客様がご利用環境に合わせてセキュリティに関する設定を行い、製品を使用することをお奨めします。

 
Q5: セキュリティ機能にはどんな種類がありますか?
A5:

簡単に設定できるセキュリティ機能としてはSSIDで行うこと、WEPで行うこと、MACアドレスフィルタリングで行うことなどがあります。また、これらよりもよりセキュリティの高い手法として、IEEE802.1XによるRadius認証や、IPsecなどの方式があります。

 
Q6: SSIDとはどんな機能で、どのように使用すればよいのでしょうか?
A6: ネットワークの識別名(SSID)をアクセスポイントに設定する事で、同じSSIDを設定した無線LAN端末だけが接続可能になる機能です。設定したSSIDは第三者が簡単に見ることが出来るのでSSIDに自分の苗字や組織名など利用者を特定できる名前を設定すると第三者に不要な興味を抱かせる可能性がありますので出来るだけ意味を持たない名前を設定するようにします。
 
Q7: WEPとはどんな機能で、どのように使用すればよいのでしょうか?
A7:

WEPキーと呼ばれる共通の暗号化キーで無線LANアクセスポイントと無線LAN端末間のデータを暗号化する機能です。暗号化することにより電波を故意に傍受しても通信内容の解読が困難になりますので現時点で一番効果があるセキュリティ機能です。WEPキーとして128ビットと64ビットの両方の設定が可能な場合は解読を困難にするため128ビットを選択すること、及び、万一WEPキーが破られたことを想定して定期的にWEPキーを変更することを推奨します。

 
Q8: WEPキーはなぜ64ビットより128ビットのほうがよいのでしょうか?
A8:

WEPキーを64ビットとした場合、実際は5文字の組み合わせで暗号化が行われますので5文字の組み合わせのすべてを順番に試すだけで通信内容の解読が可能になります。一方、WEPキーを128ビットとした場合は13文字の組み合わせで暗号化が行われます。64ビットと比較して,解読には時間がかかるためセキュリティが高まります。

 
Q9: MACアドレスフィルタリングとはどんな機能で、どのように使用すればよいのでしょうか?
A9:

個々の無線LAN端末が持つ固有の番号(MACアドレス)をアクセスポイントにあらかじめ登録しておき、登録されている無線LAN端末だけを接続可能にする機能です。ネットワークへの侵入防止に効果がありますが、盗聴防止には効果はありません。また専用のツールでMACアドレスを盗聴される可能性がありますのでWEPとあわせて使用することを推奨します。

 
Q10: 個々の機器が備えるセキュリティ機能を適切に使用すれば万全ですか?
A10:

セキュリティ機能を適切に使用すれば、出かけるときに鍵を掛けたことに相当し、一般にはより安全な状態になります。ただし、ピッキングの例に見られるように、これだけで100%の安心は出来ず,泥棒は手を換え品を換えてやって来ます。従いまして,定期的にWEPキーの変更を行うなど,セキュリティの維持に配慮して製品を使用することをお奨めします。

 
Q11: 偶然、電波を傍受し通信内容を知った場合になにか注意することはありますか?
A11: 電波法では電波を傍受して得た通信内容を第三者に漏洩することは違法となりますのでご注意ください。