想像を超える体感を。Wi-Fi 7

Wi-Fi 7

Wi-Fi 7とは?

最新のWi-Fi規格のこと

スマホやパソコン、ゲーム機、家電といった機器で、欠かせない存在の「Wi-Fi」。最新のWi-Fi規格が「Wi-Fi 7」です。ここでは、「Wi-Fi 7」がなぜそう呼ばれるのか、また「Wi-Fi 7」がわたしたちの生活をどのように豊かにしてくれるのかをご紹介します。

Wi-Fi 7 ―7に隠された秘密

「Wi-Fi 7」とは、Wi-Fi 6/6Eをベースとし、通信速度と安定性が向上した新しいWi-Fi規格です。IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers、米国電気電子学会)では IEEE802.11beとして策定が進められています。

2.4GHz/5GHz/6GHzの複数周波数帯を同時に利用できるMLO(Multi-Link Operation)、320MHz帯域幅への拡張、4096QAM、Multi-RUなどいくつもの技術改善が重ね合わさり、従来規格から通信速度と安定性が飛躍的に進化しました。

最大通信速度はWi-Fi 6の4.8倍、Wi-Fi 5の13倍を実現(※理論値)
多様化するWi-Fi利用シーンに新たな可能性をひらきます。

※周波数での最大のリンク速度です。1つの周波数で利用できる最大の構成として、Wi-Fi 7 16x16 320MHz、Wi-Fi 6 8x8 160MHz、Wi-Fi 5 8x8 80MHzのときの比較値です。

利用できる周波数に6GHz帯が追加

電波の周波数は、用途ごとに使って良い周波数を国が定めています。日本では、Wi-Fi利用においては2.4GHzと5GHzのみと定められていました。しかし、Wi-Fiの利用が拡大したため、2022年9月の「電波法施行規則等の一部を改正する省令」によりWi-Fi 6Eから6GHzも利用できるようになりました。
6GHzは、新しい帯域で空いており、チャンネル数が多く電波干渉しないため速度が出やすいのが特徴です。また、既存の2.4GHzと5GHzと併せてさらに快適な通信が可能となります。

6GHzの特長
帯域 6GHz 5GHz 2.4GHz
電波干渉 ★★★ ★★ ★★
速度性能 ★★★ ★★★ ★★
DFS ★★★ ★★ ★★★
帯域幅 ★★★ ★★ ★★
電波到達距離 ★★ ★★ ★★★
遮蔽物耐性 ★★ ★★ ★★★

混雑や干渉が少なくなる

6GHz帯におけるWi-Fi通信は、Wi-Fi 6E/Wi-Fi 7による接続のみです。このため、2.4/5GHz帯のように、通信速度の遅い端末に専有されて低速になる恐れがありません。また、利用可能なチャンネルが多いため、Wi-Fiルーターの近くで使うとより6GHz帯の特徴である電波干渉が少なく安定した高速通信が可能となります。

※画像はイメージです。
※上記説明は理論上のため、実際の通信速度は商品や環境に依存します。

混雑や干渉が少なくなる 混雑や干渉が少なくなる

Wi-Fi 6E、Wi-Fi 7では、6GHz帯が加わり、通信時のチャンネルの選択肢が増えました。Wi-Fi 6E、Wi-Fi 7では、干渉が少ないチャンネルを選びやすくなり、快適な通信が期待できます。また、Wi-Fi7では、6GHz 320MHzも追加となったため、より高速な通信が可能となります。

道路に例えると、遅い車がいないのでスピードが出せる 道路に例えると、遅い車がいないのでスピードが出せる

DFSによる待機時間なし

5GHz帯を利用する気象レーダーや航空レーダーなどのレーダー波を検知した場合、チャンネルを移動すると共に60秒間Wi-Fiを停止して干渉を監視する必要があります。この仕組みがDFS「Dynamic Frequency Selection(動的周波数選択)」です。6GHz帯ではレーダー波は利用されていないため、DFSによる通信切断は発生せず、通信が途切れることがありません。

DFSによる待機時間なし DFSによる待機時間なし

Wi-Fi 7の特徴

スループットの向上 より高速なデータ通信、遅延のない通信を

4096QAM対応Quadrature Amplitude Modulation

データを電波で搬送する際の変調方式が、Wi-Fi 6/6Eが「1024QAM」だったのに対し、Wi-Fi 7では「4096QAM」に拡大したことで、各信号あたりのデータ量が増加し、Wi-Fi 6/6E規格に対し1.2倍高速になります。

4096QAM対応

最大320MHzの帯域幅Frequency Bandwidth

6GHz帯で利用する周波数の帯域幅がWi-Fi 6までの160MHz幅から320MHz幅へと拡大されるため通信速度が約2倍となります。

最大320MHzの帯域幅

MLO技術Multi Link Operation

MLO(Multi Link Operation)技術により、データ伝送時に2.4/5/6GHzの複数の周波数を同時に利用できるようになりました。

MLO技術

伝送効率アップで
ストレスのないネットワーク

Multi-RU

プリアンブルパンクチャリング

Multi-RUにより、複数台接続を行う場合の20/40/80MHz幅のRU(リソースユニット)通信において、より効率的な帯域利用を実現します。

利用中のチャンネルに干渉波が生じた場合も、プリアンブルパンクチャリング機能によって自動的に干渉波を避け、最適な利用状態を保ちます。MLO機能が有効な場合も、同様にパンクチャリング機能で最適な状態を保ちます。

Multi-RUとは?

RU(リソースユニット)は無線周波数の小さなグループを表し、各RUは様々な大きさのかたまりで構成されています。Wi-Fi 6の場合、利用可能なチャンネルに対し、1つのRUしか設定ができませんでした。

Multi-RUとは? Multi-RUとは?

Wi-Fi 7のMulti-RU により、複数のRUを同時に使用できるようにしたことで、利用可能な資源を効率的に使用できるようになり、帯域幅をより効率的に使用でき個々のユーザーがダウンロード・アップロードできるデータの量が増加します。

パンクチャリング(穴あけ)で
無線の干渉を解決

Wi-Fi接続が途切れてしまう主な原因の1つは無線の干渉です。同じ場所に複数のWi-Fiネットワークが存在するなど、さまざまな要因によってネットワーク内に無線の干渉が発生する場合があります。利用しているチャンネルに無線の干渉が発生した場合、Wi-Fi6では分断されたチャンネルのうち一部分しか利用できませんでした。Wi-Fi 7ではMulti-RU を利用して干渉波の部分の穴を空けるように避け、分断されたチャンネルでも複数のチャンネルを同時利用することができるため、ご利用の環境に合わせて最適なパフォーマンスを発揮することができます。

パンクチュアリング(穴あけ)で無線の干渉を解決

Wi-Fi 7 よくある質問

従来のWi-Fi規格と互換性はありますか?

同じ周波数帯が利用できる場合は、互換性があり、通信速度が遅い方の無線規格で通信が可能です。異なる周波数帯を利用する場合は、互換性がないため、通信できません。

屋外で利用することはできますか?

2.4GHz帯と、W56に分類される5GHz帯は屋外で利用することが可能です。W52とW53に分類される5GHz帯と6GHz帯は屋外で利用することはできません。

電波の飛距離は伸びますか?

電波法により出力の上限が定められているため、最長の飛距離は伸びません。しかし、干渉や遅延に強くなる技術を利用していることから、電波の範囲内であれば接続しやすい環境になり、従来はつながりにくかった場所もつながりやすくなる場合があります。

Wi-Fi 7に対応している端末はありますか?

2024年現在、Wi-Fi 7をサポートしているのはいくつかの最新型のスマートフォンのみで、今後対応機種は拡大すると予想されています。ご利用になる端末がWi-Fi 7をサポートしているかどうか、各商品の仕様をご確認ください。

Wi-Fi 7 対応製品

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