サーバーバックアップ導入事例 - HDL-GTR 【株式会社東海情報システム 様】

サーバーバックアップ導入事例 - HDL-GTR 【株式会社東海情報システム 様】

「お客様にはやはり自信を持って言えないといけませんから、社内に導入して自分たちが使って、これはいいという製品だけをおすすめしています」

取材日:2009年10月9日

サーバデータをバックアップするにあたり、どのようなメディアを使うかは悩ましいところ。静岡県浜松市を拠点とする東海 情報システムでは、自社内での運用経験を通じてRAID5対応のエントリーNASの利用を積極的に顧客にプッシュしている。これまで数多くのNASを扱 い、NASのプロともいえる同社システム部課長の鈴木利之氏と土屋裕一氏に、アイ・オーのNAS 「HDL-GTR」を使った感想を聞いた。

NTBackupを用いてSQL Server 2008のデータをHDL-GTRにバックアップ

「東海情報システムは、静岡県浜松市に本社を置くシステムインテグレータだ。特定メーカーの系列ではない完全独立系のシステム開発会社として、東海 エリアに幅広い顧客を持つ。メーカーを問わず実際に使ってみて有用だと判断された製品やサービスを顧客に提案するという顧客中心の営業スタイルは、一般企 業から官公庁に至るまで、多くの顧客の信頼を勝ち得ている。

Windows Server 2008を中心とした仮想化環境が導入された同社のオフィスでは、開発中の開発ソース・仕様書・データベースなどさまざまなデータのバックアップ先とし て、複数のNASが運用されている。このうち、データベースのバックアップを受け持っているのが、アイ・オーのNAS「HDL-GTR」である。

具体的には、Windows Server 2008 R2サーバ内に保存されているデータベースのバックアップを「NTBackup」を用い、RAID5構成のHDL-GTRにバックアップするという形になる。バックアップされたデータをさら に定期バックアップするという二段構えの構成だ。

「SQL Server 2008の環境を作っていく中で、それらのバックアップ環境を整えたいというのが念頭にあり、まずはデータベースのバックアップから着手したというのが (導入の)経緯です」と語るのは、同社システム部課長の鈴木利之氏だ。ちなみに単一のファイルをバックアップするのではなく、SQL Server 2008のドライブをまるごとバックアップしているという。

バックアップデータの容量はおよそ20GB強と、それほど大きなサイズではないこともあり、フルバックアップでも所要時間は10?15分程度とのこ と。「横でメールなどを確認しているうちに(バックアップ作業が)終わってしまいます。事前に想像していたよりも速度が速いな、という印象です(鈴木 氏)」

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独自のユーティリティにより、他社製品に比べセットアップ時間が短い

設置風景


昨今のNAS製品は、初期の製品に比べるとセットアップ手順は比較的こなれているが、それでもIPアドレスを手作業で入力するといった作業を必要と する場合が多い。アイオーのHDL-GTRはCD-ROMから起動するセットアップユーティリティ 「Magical Finder」により、これらの作業の半自動化を実現している。鈴木氏はこの機能について高く評価する。

「導入の際、あまりにも簡単にセットアップが行えたので驚きました。他社のNAS製品だとコントロールパネルを開いてセッティングをする必要があっ たのですが、それが簡略化されていて、時間的には1/3程度で行えたので、これはすばらしいなと(鈴木氏)」

コスト面も重要な要素だ。Windows Storage Serverなどと比較して、HDL-GTRはコスト的にも優れているという。「Windows Storage Serverは金額面ではなかなか導入できないことが多いですし、低価格のNASを使っていて壊れたことがいまのところないので、お客様に薦める際も低価 格のNASということになります。この製品は能力的にも申し分はないですね(鈴木氏)」

当初はデータベースのバックアップ先として同社オフィスに導入されたHDL-GTRだが、Webサイトのhtmlファイルや画像データを共有する目的で も使われ始めたという。RAID5構成で1.5TBの容量を持つHDL-GTR2.0について、鈴木氏は「本当はもうちょっとディスク容量は欲し かったのですが」としたうえで「Web関連のような容量の小さなファイルを保存するのであれば、サイズ的に十分でしょう」と語る。

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バックアップストレージはNASに限るという経験則

LAN-iCNとHDA-i80G/LAN


今回のHDL-GTRをはじめ、同社オフィスでは複数台のNASが稼動しているが、同社が使用するバックアップストレージの歴史は、アイ・オーの初 代LAN接続ハードディスク「LAN-iCN」にまでさかのぼる。しかもつい最近まで現役として使われていたのだという。

「導入したのは2002年ごろだったと思いますが、当時のモデルはあまり容量が多くなかったので、その頃は対象のデータを絞ってバックアップをして いました。かなり長期にわたってうちの社内で活躍してくれましたよ(鈴木氏)」

これらのエピソードからも分かるように、同社ではサーバのバックアップを行うにあたり、テープメディアやリムーバブルメディア、SCSIハードディ スクではなく、もっぱらNASを利用している。これは自社内での利用はもとより、顧客にすすめる際も基本的に同様のスタンスだという。

「SCSIなどの選択肢もありますが、主体となるのはやはりNASですね。SCSIだと共有設定がいろいろと面倒ですし、NASであればチェックボ タンひとつで使えますから」。システムの外販も手掛ける鈴木氏は、自身の経験からNASを強くプッシュする。「お客様にはやはり自信を持って言えないとい けませんから、社内に導入して自分たちが使って、これはいいという製品だけをおすすめしています」。

そのうえで同社では、かつて停電によってRAID5構成のNASがクラッシュした経験から、UPS(無停電電源装置)の設置も欠かさない。今回のHDL-GTRについても、他のNASやサーバ製品とは電源を分けたうえでUPSを 個別に接続して運用するなど、RAID5だけに頼らず複数の冗長性を持たせることに心を砕いている。

長年にわたる運用経験に裏打ちされた同社のNAS活用術。データバックアップに利用するストレージの選定に悩むユーザにとって、同社の事例は業種業 界を問わず参考となることだろう。

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導入企業概要

株式会社東海情報システム | 外観トップ 株式会社東海情報システム | ご担当者

東海情報システムは静岡県浜松市に本社を置き、静岡県・愛知県を中心に幅広い 顧客を持つ情報システム会社である。その業務分野はソフトウェア開発やシステム管理、さらにデータエントリーの分野まで幅広く、またクライアントも製造 業・流通業・卸商社・医療機関・学校・官公庁など多岐に渡っている。
[企業名] 株式会社
東海情報システム
[設立] 1973年11月
[代表取締役] 石岡 晃
[社員数] 35名
(2009年10月現在)
[本社所在地] 静岡県浜松市中区中央1丁目2番1号 イーステージ浜松オフィス棟4F
[担当者]
株式会社東海情報システム システム部 課長 鈴木利之様
株式会社東海情報システム システム部 課長 土屋裕一様
http://www.tokai-is.co.jp/

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