LAN接続型ハードディスク「HDL-XRシリーズ」導入事例 【パラマウントベッド様】

LAN接続型ハードディスク「HDL-XRシリーズ」導入事例 【パラマウントベッド様】

「NAS製品の導入は初めてでしたが、設定があっという間にできてしまったので驚きました」

取材日:2010年1月21日

シンクライアントシステムの導入とサーバのクラスタ化、および冗長化によって、高度なセキュリティと使い勝手を両立する環境を構築し運用しているのが、ベッドメーカー最大手のパラマウントベッドだ。今回、約800名もの従業員が利用する統合ファイルサーバの一部データの移動先として、アイオーのRAID対応NAS「HDL-XR」が導入されるに至った。機種選定にあたって決め手となったポイントと実際の使い勝手について、同社システム統括部システム管理課の坂入伸也係長に話を聞いた。

デスクトップの仮想化とサーバのクラスタ化、冗長化によりセキュアな環境を構築

本社外観

坂入氏


東京都江東区に本社を置くパラマウントベッドは、医療・介護用ベッドで圧倒的な国内シェアを持つベッドメーカーの最大手だ。病院施設向けのベッドはもちろん在宅介護用のベッド、さらに近年では一般コンシューマ向けのベッドブランドをも展開し、医療・介護の現場はもちろん一般消費者からも高い評価を得ている。また、医療・介護分野で育んだ技術を睡眠・健康分野などにも応用することで事業領域の幅を広げる一方、ヨーロッパやアジアをはじめとする海外90カ国に進出するなど、事業の拡大を続けている。

全国9箇所の支店と2つの工場を持つ同社では、これら全国の拠点をネットワーク網で結び、大規模なシンクライアントシステムの運用を行っている。およそ1000台のPCはメタフレームによって仮想化されており、ローカルPCには業務で使用するデータはいっさい保存させない仕組みだ。負荷分散のために設置されている認証サーバだけで65台を数えるというから相当な規模だ。

「オフィス文書など個人が業務で利用するファイルは、1台の統合ファイルサーバにまとめて保管しています。この統合ファイルサーバはクラスタ化および冗長化されており、何かトラブルがあればすぐさま別のディスクに切り替わって動くようになっています」と説明してくれたのは、同社システム統括部システム管理課係長の坂入伸也氏だ。ローカルPCにデータを保管しないことで情報流出を防ぎつつ、クラスタ化と冗長化によってデータ消失のリスクをも低減。またシンクライアントシステムの副産物として、従業員はどのPCを利用しても業務が継続できる環境が整えられている。セキュリティと使い勝手を高い次元で両立した、多くの企業のお手本となりうる環境だ。

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飽和したメールデータの移動先としてRAID対応NASの導入を決定

HDL-XR設置状況


坂入氏が所属するシステム管理課では、サーバやクライアント機器、ネットワーク、グループウェア、さらには複合機に至るまで、社内システムの導入から管理までを一手に担当している。社内システムの中核に高度なセキュリティシステムが存在することから、その周囲を固める機器の選定および運用についても、慎重にならざるを得ないという。

「数年前に新たなセキュリティシステムを導入した際、シンクライアントシステムをICチップ入りの社員証をかざしてログオンするタイプに変更しました。その際、外付けハードディスクは暗号化もかかっておらず危険という判断ですべて取り外し、データはすべて統合ファイルサーバに移行しました(坂入氏)」。いまでは各部署に外付ハードディスクは残っていないというから徹底している。

そんな同社に今回導入されたのが、アイ・オーのNAS「HDL-XR」である。導入のきっかけは、統合ファイルサーバの容量が不足してきたことに加え、ちょうどグループウェアの切り替えのタイミングが重なったためだという。

「社内ではこれまでメーラーとしてOutlookを利用してきたのですが、2002年に導入して早8年が経過したこともあり、メールの容量が一人につき1GBや2GB、多い人になると10GBもある状態で、統合ファイルサーバの容量を圧迫していました。ちょうどOutlookからサイボウズガルーンに切り替えようというプランがあり、Outlookのメールデータの移動先としてNASが適しているのではないかということになりました(坂入氏)」。

単純にメールデータを移動先としてディスク容量を確保するだけなら、かつて取り外した外付USBハードディスクを利用するという選択肢もあったはずだが、前述のセキュリティの問題に加えて「業務で利用する大切なメールということもあり、普通の外付タイプのUSBハードディスクではさすがに心もとない、RAIDがしっかりした安心したディスクを選ぶべきという話になりました」と、坂入氏はRAID対応のNASをリストアップした理由を語る。

最終的に導入されたモデルは、2.0TBの容量を持つモデル「HDL-XR2.0」だ。「Outlookのメールデータの容量を試算したところ、1TBちょっとの容量が(移動先に)必要という結果になったので、2TBのモデルが適しているだろうということになりました(坂入氏)」。2.0TBモデルであれば、RAID5構成下のディスク容量は1.5TBとなるため、統合ファイルサーバを圧迫していた約1TBのOutlookのデータがすべて格納できるというわけだ。

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従業員約800人の環境でも、Active Directoryログオン機能によりスムーズに導入完了

これまでデータ保管を統合ファイルサーバに頼ってきた同社にとって、NASというストレージ機器を導入するのは今回が初めてのケース。機種選定の条件のうち、坂入氏がもっとも重要視したのはActive Directoryログオン機能だったという。およそ800人ものユーザを抱える同社のネットワーク環境において、Active Directoryのアカウント情報を用いずにユーザ情報やグループ情報をひとつずつ登録することは、明らかに非効率だからだ。

Active Directory Nativeログオン機能をもつHDL-XRであれば、ユーザ情報の一元管理が行えるため、導入時はもちろんその後のユーザやグループの追加や削除の際も、都度ユーザ情報の修正を行う必要がない。同社のネットワーク内はWindows系の機器が主で、HDL-XRのようなLinux系製品は皆無だったが、既存ネットワークへの追加はスムーズに完了したとのこと。「こうしたNAS製品の導入は初めてでしたが、設定があっという間にできてしまったので驚きました(坂入氏)」。

また、電源を入れたまま障害からの復旧作業が行えるホットスワップへの対応も重要なポイントだった。「実はいちど他社製品の導入が決まりかけていたのですが、その製品はホットスワップに対応していませんでした。重要なメールを扱うことを考えた場合、本当にそれでいいのかという意見が部内で出たため、機種選定が一時的に棚上げになっていました」。カートリッジ方式を採用し、万一の場合に電源を入れたままディスクの交換が行えるHDL-XRのコンセプトが評価された格好だ。

もうひとつ、省電力性も導入にあたっての重要なポイントになったという。「省電力は会社として重要視しており、工場では具体的な目標を設定しているほどです。本社でもプリンタや複合機は節電モードや省電力モードの有無を(機種選定の)ポイントにしています(坂入氏)」。一定時間アクセスがないと自動的に省電力モードに移行するHDL-XRであれば、非対応の機器に比べ、消費電力を大きく抑えることができる。また坂入氏は「今後はスケジュールの設定も行っていくつもりです」と、毎日の起動・終了時刻を決めて運用できるHDL-XRのスケジュール機能をフルに活用していく方針だ。

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高い水準が要求される同社のインフラで合格点。今後は「Sight on」機能の活用も視野に

同社に導入されてからまだ間もないHDL-XRだが、機能面・性能面で要求水準をクリアできることが実証されたことから、Outlookのデータの移行が順次進められつつある。「部署によっては過去のメールは非常に大事になりますので、今後は外部ドライブへのバックアップも検討しています(坂入氏)」と、今後はHDL-XRそのもののバックアップ体制の構築も予定しているという。

また、ここにきてHDL-XRをさらに追加する構想も浮上している。「セキュリティシステム導入前に運用していたファイルサーバの容量が少なくなり、更新しようとしていたのですが、Windows Serverを入れるのは高価だしもったいない。今後NASで簡単に入れられるほうがいいということになり、Windows ServerをやめてこうしたNASを使ってみようという考えになりつつあります(坂入氏)」。

さらに、HDL-XRの機能を利用した新たな試みも始まろうとしている。共有フォルダを監視し、ファイルの更新があったことをポップアップメッセージで通知する「Sight on」機能がそれだ。現在同社の社内では複合機が運用されており、スキャンしたファイルはメールに添付して個人宛に送付されるようになっているが、添付ファイルの容量に上限があることから、使いやすいとは言い難いという。スキャンしたファイルの保存先をHDL-XRに設定し、ポップアップで通知するようにすれば、従来通りペーパーレスのメリットは維持しつつ、容量面の心配もなくなる。言うなれば「Scan to Mail」から「Scan to Disk」への移行というわけだ

高いセキュリティと使い勝手が要求される同社のインフラに組み込まれ、合格点を与えられたHDL-XR。半年先に迫ったグループウェアの入れ替えに向けて、同社内におけるHDL-XRの活躍の幅はこれからもますます広がることになりそうだ。

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導入企業概要

パラマウントベッド株式会社 | 外観

東証一部上場、全国9箇所の支店と2つの工場を持つパラマウントベッド。医療・介護用ベッドで圧倒的なシェアを持つ同社は、近年では在宅介護用のベッドに加え、一般コンシューマ向けのベッドも積極的に展開。また海外への進出など、世界に向けてさらなる事業の拡大を図っている。
[企業名] パラマウントベッド株式会社
[設立] 1950年5月
[代表者] 代表取締役社長
木村恭介
[社員数] 785名
(2009年3月31日現在)
[所在地] 東京都江東区東砂2-14-5
http://www.paramount.co.jp/

坂入伸也様

システム統括部システム管理課 係長
坂入伸也 様

「NAS製品の導入は今回が初めてでしたが、管理画面もわかりやすく使いやすいですね。今後は複合機でスキャンしたファイルの保存先としても利用したいと思っています」

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