「てれたっち」DA-TOUCH/WB導入事例
【橋本市立紀見小学校】

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「てれたっち」DA-TOUCH/WB導入事例【橋本市立紀見小学校】

取材日:2018年3月29日

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子どもたちから「もっと学びたい」と声があがる理科の授業。
「わかる楽しさ」が意欲につながり理解を深めます。

左から川原一真主任指導主事、黒崎育男先生

和歌山県の橋本市立紀見小学校では、理科室に「てれたっち」を導入し、児童の興味喚起や実験補助などの目的で大いに活用されています。同校で3~6年生の理科を担当されている黒崎育男先生、また橋本市教育委員会事務局学校教育課・川原一真主任指導主事に、「てれたっち」の活用法や導入効果について伺いました。

言葉で説明したら時間のかかるものも、目で見れば瞬時に理解できる

黒崎育男先生

黒崎先生は理科の専科を担当されていらっしゃいますが、「てれたっち」を使ってどのような授業をされているのでしょうか。

黒崎先生授業の導入部分で興味を喚起するためによく使います。小学生を教える場合、まずは学びに引き込むことが重要ですから、「てれたっち」で写真や動画を見せるなどして心をつかみます。タッチペンで画面にあれこれと書き込んでいけば、児童は目を輝かせて授業についてきます。また、実験の授業では、操作手順を録画した動画を繰り返し流しています。

理科という科目は、「てれたっち」と相性がよさそうですね。

黒崎先生理科室専用の「てれたっち」がありますので、授業ではほぼ毎回使っています。成長の途上にある子どもたちは、見たり触ったりして物事を理解する段階から、徐々に言葉で理解するようになり、さらに自分の言葉で表現することを学んでいきます。

川原指導主事言葉だけで理解できる子もいますが、大半は視覚的な補助を必要としており、「てれたっち」を使った説明がより児童の理解を高めることができると感じています。児童には「見てわかる」ことをきっかけに、自分の言葉で説明できる能力を身に付けていくことを期待しています。

ビジュアルの力というのは、大多数の児童の皆さんにとっては有効な手段なのでしょうか。

黒崎先生例えば非常に初歩的なことですが、「教科書の右上を見て」と指示した時でも、言葉だけだとワンクッションあるんです。「ここ」と指して教科書のスキャン画像を見せてあげれば一目瞭然ですよね。中学生になれば自らの想像力で補える部分も育つのですが、小学校の授業では画像や動画はやはり重要、特に色の違いや形の違いがはっきりしていると児童にはわかりやすいですね。「てれたっち」はカラーで動きも見せられますから最適です。以前はビジュアルを見せたい時は感熱紙タイプの大判拡大コピーを使っていましたが、白黒でしか印刷できません。しかも用紙も高額なものですから、そんなに頻繁に使用できませんでした。

「てれたっち」が学習に取り組む意欲を育て、理解力を高めています

電磁石の仕組みについて、応用編の高度な授業を「てれたっち」で行われていましたね。

黒崎先生応用の授業でも、「てれたっち」を使うと理解が深まります。児童にはタッチペンを渡して「てれたっち」で発表させていますが、あまり細かな制約などはなしにして、思い思いに気付いたことを書かせています。発表では「てれたっち」が言葉による説明を補ってくれるので、心理的なハードルが下がっていますね。こうやって発表することにより、学んだ内容をしっかり確認でき、記憶の定着につながります。また、友達が発表しているのを見たり聞いたりすることも、理解を深める効果がありますね。教員が説明するのとまた違って、自分と同じ目線からの友達の言葉には共感しやすいのか、すんなり学んだことが頭に入っていくようです。

【実践活用ご紹介】 隠れているものは何でしょう?
隠すペンで隠しておいた写真の部分を徐々に提示し児童に当てさせる。
①画面が真っ赤に塗りつぶされています。「下に隠れているのは何でしょう?」
②ペンでタッチし、少しずつ赤い部分を外していきます。
③わかった!
④隠れていたのは消火栓でした。

従来の、先生のお話を全員で聞き、板書をノートに書き写すスタイルの授業に加えて、新しい教え方が定着しつつありますね。

黒崎先生重要なのは手法ではなく、児童が理解できるかどうかということです。板書は児童にとっては教員から「与えられるもの」ですので、頼らせすぎないようにして、自身で考える力を養いたいですね。「てれたっち」を使って説明したり、発表したりしながら、「ノートは自分で書いてみよう」と促すと、なかなか多彩なノートが上がってきますよ。こちらが感心するほど上手だったり、わかりやすく図解していたり。それを書画カメラで写して共有することも行っています。

学習効果の面では手ごたえを感じられていますか。

黒崎先生「てれたっち」なしの授業の時は、言葉で説明しても必ずもう一度質問にくる児童がいましたが、それがなくなりましたね。皆、「もっと発表したい」「早く先に進みたい」と、次の授業の時間を楽しみにしているんですよ。児童が自分の言葉で説明できるようになっているということは、内容を理解しているということなんです。理解しているかどうかは子どもたちの顔を見ればわかりますし、皆が「わかってうれしい」「楽しい」と感じているのが伝わってきます。以前は難しすぎるから割愛していた部分も、「てれたっち」があると教えることができます。児童が理解している様子を目の当たりにすると、こちらも「今までやってなかったことにもチャレンジしてみよう!」という気になります。

【授業実践ご紹介】てれたっちでの書画カメラ活用
実物のベルを書画カメラで投影し、鳴動する仕組みを書き込んで共有
①ベルの模型を書画カメラでTVに投影します。
②グループに分かれ、実物を見ながら仕組みを考えます。
③グループごとに討議した結果を発表し、先生が講評します。
④各グループに実験用のベルを配布。配線方法を記録し連続再生しておきます。

■黒崎先生より
生徒が実験をしている時は手順の動画をてれたっちで繰り返し再生しているので、同じ質問がなくなりました。
実験補助員なしでも1人で充分対応できるようになりました。

「てれたっち」が実験助手に。評価やアドバイスに使える時間ができました

実験時の「てれたっち」の学習効果について教えてください。

黒崎先生実験の時は、児童に教科書をあまり見せたくないと考えています。教科書には正解が書いてありますから、なるべく閉じたままにして、「てれたっち」を使って動画で手順を見せたり、解説したりしています。「てれたっち」が導入される前は、実験手順の書かれたプリントを配ったりもしていましたが、今は事前に手順の動画を撮影しています。実験中は「てれたっち」で動画を繰り返し再生していますので、途中でわからなくなった児童は自主的に「てれたっち」を見にきます。おかげで基本的な内容に関する質問は一切なくなりました。「わかりません」という前に、皆「てれたっち」を見て、納得して、席に戻って実験を続けています。

実験がスムーズに進みそうですね。その結果、どんなメリットがあったのでしょう。

黒崎先生従来は手順の説明を繰り返すだけで時間が足りなくなっていましたが、今では安全に実験を行っているか、上手に器具を扱っているかなど、評価にまで手が回るようになりました。また、うまくいっていない児童にはアドバイスして気付きを与え、引き上げてあげることもできます。誰も置いていかないように、細部まで目を配ってあげることもできるようになりました。以前は、忙しすぎて実験助手が欲しいと思うほどでした。しかし「てれたっち」が導入されてからは1人で対応できるようになり、授業の中にもゆとりができるようになりました。

学校に導入するICT機器には、誰にでも扱えるわかりやすさが大切

「てれたっち」の操作感についてはいかがでしょうか。

黒崎先生そう難しいものではないので、すぐに覚えました。児童たちにも特に教えていませんが、自分たちでどんどん覚えて、新しい使い方を私に提案したりもします。専用のソフトウェアを使うサービスやICT機器は扱いが難しい印象がありますが、「てれたっち」はパソコンとほとんど変わらない使い勝手の製品ですから、敷居の低さを感じます。独自の操作性を持つソフトウェアだと、操作を憶えることがハードルになってしまい、活用が進みませんよね。

川原一真主任指導主事

川原指導主事最近は多機能な製品も多く出されています。使いこなせればメリットも大きいですが、操作が独特で複雑なものも多いですね。現場の教員が尻込みしてしまうと活用が進みませんので、選定時には注意が必要でしょうね。学校に導入するICT機器には、わかりやすさが何より大事なのかもしれません。「てれたっち」は操作がパソコンと同じであり、どの先生にとっても取っつきやすく使いやすいことを評価しています。

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導入学校概要

橋本市立紀見小学校
学校
橋本市立紀見小学校
所在地
和歌山県橋本市
開校
1905年
取材にご協力
いただいた先生
橋本市立紀見小学校 黒崎育男先生
橋本市教育委員会事務局 学校教育課 川原一真主任指導主事
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