Q&A

スイッチングハブを長いケーブルでカスケードすると、LEDが激しく点滅、
またはゆっくり点滅してデータの送受信ができないのですが?
<原因>

ケーブル自体がカテゴリ5を満たしていても、RJ-45コネクタ部分での配線を
間違っていると、短いときは問題ないのですが、ケーブルが長くなったとき
に不具合が起こりやすくなります。
正しいストレートケーブルの配線は、RJ-45コネクタのストッパー部分を上
にしてみた場合、左から次の順番で結線します。

 1 --- 白橙
 2 --- 橙
 3 --- 白緑
 4 --- 青
 5 --- 白青
 6 --- 緑
 7 --- 白茶
 8 --- 茶

誤った順番に配線するとクロストークが増え、正常に送受信できません。

<対処>

使用しているケーブルが、カテゴリ5の規格を満たしていない可能性があり
ます。自作ケーブルの場合は、配線,ケーブルの質を確認してください。

1000BASE-Tの接続には100BASE-Tよりも更に厳密な通信品質が要求されます。
LANケーブルのカテゴリがカテゴリ5e以上(推奨カテゴリ6以上)を満たしているこ
と、また不必要にLANケーブルが長くなっていないこと、他のケーブル(電源ケー
ブル等)と一緒に配線されていないこと等を確認してください。

<参考>

ケーブルがどの属性に属するかを決定する主な特性は、近端クロストーク
(NEXT)と減衰となり、様々な転送周波数で測定した時の値のレベルです。

クロストークは、より対線ケーブルの隣接するペアの間で伝送される望ま
しくない干渉のことをいいます。
LANケーブルのガイドラインであるEIA/TIA-568は、このパラメータを近端クロス
トーク(NEXT)として指定しています。

近端クロストーク(NEXT)は、データ通信回路の近端または「ローカル」
サイドで、このようなペアからの干渉を拒絶するケーブルの能力を表して
います。
減衰レベルとは逆に、NEXTの値が大きいほど、そのケーブルのクロストーク
干渉に対する許容度が大きいことになります。
減衰は、データがケーブルを伝搬する時に起こるデータ信号の強度の減少を
いいます。

これは1000フィート当たりのデシベル(dB/1000ft.)で表されます。
このdBの値が小さいほど、良いケーブルといえます。

これらの特性について大事なのは、ケーブルがある規格で規定されている
最低のガイドラインに適合しているだけで、そのケーブル製造者はその規格
に適合していると宣言できるという点です。

したがって、あるケーブルが特定のカテゴリに規定されている要求事項を
すべて満たしている場合でも、そのケーブルが求めているバンド幅を提供
できるとは限りません。

・クロストーク効果
近端クロストーク(NEXT)は、一般的にはワイヤが正しくシールディング
 できていないことから発生するもので、これがデータ転送に及ぼす負の
 効果を蓄積していきます。
クロストークは、前述したように隣接したペア間で発生する(Pear to
 Pear NEXT)だけではなく、UTPケーブル内のすべてのペアも独自のレベ
 ルの遠端クロストーク(FEXT)を発生させ転送ペアや受信ペアへのこの
 負の干渉効果を増幅させます。

ツイストペアケーブル(中はより対線が4組入っている)
12=xxxxxxxxx=
34=xxxxxxxxx=
56=xxxxxxxxx=(例えばここの2本間で干渉しあうのがNEXT)
78=xxxxxxxxx=

・減衰量
減衰量とは、ケーブルの長さに渡って発生する信号損失の量のことです。
 減衰量にはいくつかの要素が影響します。
それは、線のサイズと構成、ケーブルの全長、シールディングNVP
 (通常伝搬速度)、及び信号周波数です。
UTPケーブルの場合、減衰量は信号周波数につれて増加します。
これはカテゴリ3とカテゴリ5のテストにおける重要な相違になります。
カテゴリ3ケーブルは1~16MHzの範囲でテストを行いますが、カテゴリ5
 ケーブルは1~100MHzの範囲の帯域幅で1MHz毎にテストをおこないます。
100MHzカテゴリ5ケーブルで減衰量が高くなりすぎると、ネットワーク
 インターフェイスカードによって作られた信号がハブに届かなくなって
 しまうかもしれません。
一般的な基準として100メートルの100MHzケーブルの平均減衰量レベル
 は21.89dBです。

・遅延スキュー
すべてのデータ転送シナリオにおいて、共通の回路を経由して情報が送信
 装置か受信装置にトラベルするのに要する時間を、伝搬速度と呼びます。
しかし、データ・フレームが8ビット・バイトに分解されて4ペアのより
 対線を経由して転送される時には、これらのビットが回路のリモート・
 エンドに到達する時間が異なります。
このデータバイトの最初のビットと最後のビットを受信する間の時間差
 が遅延スキューです。
遅延スキューは、4線、半二重のネットワーキング・スキーマのパフォー
 マンスには、全く影響を及ぼしません。
しかし、全二重、8線、パラレルペアのネットワーキング・スキーマの
 発展に伴って、遅延スキューは、ネットワークのパフォーマンスに大きく
 影響を及ぼす非常に重要なファクターとなってきました。
高速ネットワーク環境で、スキュー・レベルがそれらのパラメータを
 超えた時には、効果的な転送は保証されません。

送信側 受信側
伝送速度により、遅延が生じます。
(1)------------------------------------------------(1)
(2)-------------------------------------(2)---------->
(3)-------------------------------(3)---------------->
(4)------------------------(4)----------------------->
(1)が到達して(4)が到達するまでの時間が
「遅延スキュー」です。
Q&A番号 628
このQ&Aの対象製品 ET-FSWH12 ET-FSWH16 ET-FSWH4 ET-FSWH8 ET-FSWH8E ET-FSWH8-TP ET-FSWH8-R ET-FSWH8-S ET-FSWH5 WNA-FSWH4 ET-FSWH8-TP2 ET-FSWH5L ET-FSWH16L ET-FSWH5L2 ET-FSWH8S2 ETG-SH8 ET-FSWH8-TP3 ET-FSWH16L2 ET-FSWH8P ETX-SH5 ETX-SH8N ETG-SH5 ETX-SH24N ETX-SH5SPW ETX-SH5SBK ETX-SH5SR ETX-SH8 ETX-SH8NTP ETX-SH16N ETG-SH16N ETG-SHV16N ETX3-SH24N ETX2-SH5SBK ETX2-SH5SPW ETX2-SH5SR ETG2-SH16N ETG2-SHV16N ETX-ESH5K ETX-ESH5W ETX-ESH8K ETX-ESH8W ETG-ESH8 ETG-ESH5 ETG-ESH5N ETG-ESH8N

このページのQRコードです。
スマホのカメラで読み取ることで、スマホでFAQを見ながらパソコンの操作ができます。

このページのトップへ
PC版を表示