ワーケーションとは?メリット・デメリットや生産性を高めるポイントを解説

(記事公開日:2024年2月29日)

ワーケーションとは?メリット・デメリットや生産性を高めるポイントを解説

#テレワーク #ワーケーション 海沿いのベランダでコーヒーカップを片手にPCを操作する女性

近年、リモートワークやハイブリッドワークなど、出社せずに業務を行うワークスタイルが増えました。中でも、仕事と休暇を混ぜた「ワーケーション」が注目を集めています。

ワークライフバランスが重要視される昨今、導入を検討している企業も少なくありません。そこで本記事では、ワーケーションがどのような働き方なのか、導入による効果や生産性を高めるポイントとあわせて解説します。

ワーケーションの定義とは?

木製のサイドテーブルに置かれたカップとPCを操作する人の手元

働き方改革の推進により、テレワークのような出社しない働き方が日本にも浸透しました。しかし、まだ認知度の低いワークスタイル「ワーケーション」をご存知でしょうか。

ここでは、ワーケーションがどのような働き方か知らない方向けに、基本情報や比較されやすいブレジャーとの違いを説明します。

休暇を楽しみながら仕事を進める働き方

「ワーケーション」とは、Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語です。業務進行を目的とする場所ではなく、旅行先や帰省先でリフレッシュしながら仕事する働き方を指します。

休暇を楽しめる環境に身を置くことで移動時間が減り、プライベートへの移行がスムーズです。ストレスがかかりにくいワークスタイルのため、パフォーマンス向上が期待できます。

ワーケーションの形態は主に2種類

ワーケーションの形態は、「休暇型」と「業務型」の2種類に分類できます。休暇型は名前のとおり、休暇を目的とするワーケーションで、福利厚生の一環として実施するのが一般的です。

一方、業務進行が中心のワーケーションを業務型と呼び、「地域課題解決型」「合宿型」「サテライトオフィス型」といったタイプに分かれます。

ブレジャーとの働き方の違いは?

Business(ビジネス)とLeisure(レジャー)を組み合わせた造語が「ブレジャー」です。ワーケーションと類似した部分もありますが、出張先での休暇取得を主な目的としています。

導入に調整を要するワーケーションとは異なり、ブレジャーは出張と有給を組み合わせれば実施が可能で、新しくテレワーク環境を準備する必要はありません。

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ワーケーションが注目される理由は?取り組みの現状

デスクの周りでミーティングする男女

コンピューターやインターネットの進化と普及により、特定の場所に縛られず働くことが容易になりました。テレワークのような新しいワークスタイルが広まる中、ワーケーションも注目されています。

では、なぜワーケーションに注目が集まっているのでしょうか。導入を検討する企業が多い理由や国内の導入状況を見てみましょう。

社会情勢による影響

働き方改革やコロナ禍のテレワーク普及など、社会情勢の影響でワーケーションの認知が広まったと考えられます。多様化や感染防止に配慮した労働環境の実現には、場所にとらわれないワークスタイルが必要です。

そのため、テレワークのような働き方が普及し、オンライン上で業務ができるワーケーションにも注目が集まりました。

国内におけるワーケーションの現状

国内におけるワーケーションの認知や導入は増加傾向です。令和4年度に公開された観光庁の調査結果によると、企業のワーケーション認知率は66.0%で、前年度の48.5%よりも増えました。導入率は5.3%で、前年度の3.3%と比べて増しています。

数値を見るとワーケーションの認知は広まっていますが、多くの企業では導入に至っていません。認知率と導入率に大きな差がある理由として、テレワークができる業種が限られている点が挙げられます。

しかし、さらなるテレワーク業務の一般化により、ワーケーションは今後も増える可能性が高いワークスタイルです。

ワーケーションを導入するメリット

コーヒーカップを片手にほほ笑む女性

組織に新たな制度を取り入れる場合、導入作用をあらかじめ把握する必要があります。目的に対する効果が明確でないと、抱えている課題の解決に役立つか判断できません。

ワーケーションは、日本の企業文化になじみのないワークスタイルです。そのため、具体的な効果が分からず、導入を決断できないケースも少なくありません。ここでは、ワーケーションの導入が生み出すメリットを見てみましょう。

生産性の向上に期待できる

ワーケーションの導入により、生産性の向上が期待できます。オフィス作業は雑務が多く、作業効率において最適な労働環境であるとはかぎりません。

ワーケーションは、周囲を気にせず自身の業務に集中できるため、社員のパフォーマンスが高まります。また、普段と異なる環境で働くワーケーションは、新しいアイデアの発想に適した働き方です。

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会社に対する満足度が高まる

ワークライフバランスを重視して働けるワーケーションは、社員の満足度に良い影響を与えます。社員が働きやすい環境を築くことで帰属意識が高まり、離職率が下がるでしょう。

社員のメンタルヘルスケアにも有効で、リフレッシュ効果のある働き方がストレスを緩和します。また、導入企業が少なく競合との差別化ができるため、人材獲得の強化に効果的です。

有給休暇が取得しやすくなる

有給休暇の取得促進は、多くの企業が抱える課題のひとつです。滞在先で業務を行うワーケーションをうまく活用することで、有給休暇の取得率上昇につながります。

ワーケーションによる長期休暇なら、旅行先や帰省先の滞在期間を延長して有給の使用が可能です。社員が有給休暇を取得しやすい状況を作ることで、取得率が高まります。

ワーケーションの導入によるデメリット

ノートPCの前で頭を抱える眼鏡の女性

ワーケーションは、企業や社員にメリットをもたらす一方、デメリットも存在します。導入を成功させるためには、メリット・デメリットの両面を知ることが重要です。

短所を確認せず導入すると、思いがけないトラブルを招くおそれがあります。ワーケーションをうまく活用するためにも、デメリットを把握しておきましょう。

導入や運用にコストが発生する

ワーケーションには、テレワークの環境が必要不可欠です。オンラインで業務を進める体制が整っていない場合、新たに準備するコストが発生します。

テレワークに使用するデバイスやシステムだけでなく、使い方を習得する時間も確保しなければなりません。また、交通費や宿泊費といった費用もかかります。移動手段や宿泊先によって変化するため、あらかじめ計算が必要です。

業種や個人で向き不向きがある

オフィスから離れた環境で働くワーケーションは、業種や個人によって相性があります。直接顧客に対応する接客業より、PCで業務を進めるクリエイターやIT系の仕事のほうが導入しやすいでしょう。

また、スケジュール管理が苦手な方や環境を変えると業務に集中できない方は、ワーケーションに向いていません。導入する際は、業種や個人に配慮した判断が必要です。

セキュリティ面での不安がある

ワーケーションは社外で仕事をするのが基本で、セキュリティ面のリスクがあります。会社から支給された機器の盗難や紛失、個人情報の漏えいは絶対に避けなければなりません。

ワーケーションやテレワークを導入する場合、より厳重なセキュリティ対策が必須です。運用ルールやウイルス対策を取り入れて、セキュリティレベルを高めましょう。

ワーケーションを実施する際のポイント

人さし指を立てる女性と電球のイラスト

ワーケーションはオンラインで完結する働き方で、不都合が生じるケースは珍しくありません。導入を成功させるには、環境の整備や見直しといった事前準備が大切です。ここからは、ワーケーションを実施する際に意識したいポイントを4つ紹介します。

勤怠の管理方法を調整する

ワーケーションを導入する場合、勤怠管理の方法を見直す必要があります。オフィス以外で働くワーケーションは、出退勤の状況を目視で確認できません。

労働時間が曖昧になると、社員への不信感が募り、関係性が悪くなるおそれがあります。ICカードやタイムカードを用いた管理は難しいため、勤怠管理システムのような新しい仕組みを導入しましょう。

セキュリティ対策を強化する

セキュリティ面で不安を感じやすいワーケーションは、起こりうる問題を想定した対策が欠かせません。たとえば、公共施設でインターネットに接続する場合、セキュリティソフトのインストールが必要です。

会社から支給されたデバイスの運用ルールを決めておけば、誰がどこで使用しているかを把握できるでしょう。

しかし、社員のセキュリティに対する意識が低いと、どれだけ環境を整えても効果はありません。セキュリティに関する研修を定期的に開催し、教育するのも有効な手段です。

補助金制度を活用する

ワーケーションには、実施した際に受け取れる補助金制度があります。助成対象は主に宿泊費や交通費で、自治体によって条件が異なるため、利用前に確認が必要です。ワーケーションを通した地域経済の活性化が目的で、多くの自治体が導入しています。

申請期限が設けられているため、期限を把握した上で申請しましょう。上手に制度を活用すれば、費用の負担を軽減できます。

業務のデジタル環境を整える

快適なワーケーションには、デジタル化に対応した環境作りが重要です。社外でも社内と遜色なく業務を進められる状態でなければ、制度の効果を引き出せません。

オンライン上でのやりとりを円滑にするチャットシステムの導入や、紙媒体での手続きを減らすペーパーレス化が有効です。

また、滞在先での業務効率を高めるために、Wi-Fi環境を事前に確認しましょう。モバイルモニターやバッテリーといった周辺機器を準備すると、ストレスを減らせます。

ワーケーション業務にはアイ・オー・データのモバイルモニターがおすすめ

ノートPCを用いてリモート会議に参加する人の後ろ姿

ワーケーションのように外出先で作業をする場合、ノートPC1台では不便に感じるケースも少なくありません。モニターが小さく表示スペースが狭いため、ウインドウの切り替えも頻繁になります。

細かい操作を省いて業務効率を高めるには、持ち運び可能なモバイルディスプレイがおすすめです。ここからは、アイ・オー・データが提供する商品について解説します。

省スペースで手軽に使えるモバイルディスプレイ

アイ・オー・データのモバイルディスプレイは、ノートPC1台の作業効率を改善する多数の機能を搭載しています。マルチディスプレイとして活用すれば、複数画面を同時に開きながらの作業が可能です。

打ち合わせや商談では、ディスプレイに資料を映すことで相手に内容が伝わりやすくなります。コンパクトなサイズ感と付属の専用ケース・折りたたみスタンドは、ワーケーションをはじめとした外出先の作業にも最適です。

PCへの接続もケーブル1本の簡単な構造であるため、快適なテレワーク環境を求める方はぜひご検討ください。

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商品の無料貸出サービスを実施中

アイ・オー・データでは、法人様限定で機器の無料貸出サービスを実施しています。モバイルディスプレイ以外にも、Web会議で必要なカメラやマイクから動画作成・配信に使用する機器まで豊富です。

セキュリティ対策やペーパーレス化など、さまざまな用途に対応した機器も展開しています。アイ・オー・データが販売する機器の購入を検討している方は、動作検証や設置場所のシミュレーションにいかがでしょうか。お気軽にお問い合わせください。

まとめ

古民家でくつろぎながらリモート会議を行う女性

ワーケーションとは、観光地や帰省先でテレワークをし、業務を進めながら休暇を取る新しい働き方です。企業や社員に良い効果が見込めることから、日本での導入も増えてはいるものの、コストやセキュリティ面の課題も残っています。

ワーケーションの導入を成功させるには、労働環境の見直しや補助金の活用が有効です。また、滞在先では利用できるアイテムが限られており、ストレスを感じるケースも少なくありません。作業効率を高めるための周辺機器をお求めなら、アイ・オー・データまでお気軽にお問い合わせください。モバイルモニターはもちろん、Webカメラ、マイクなどを豊富に取りそろえています。

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