取材日:2021年7月14日
マクセル株式会社のライフソリューション事業本部では、全国のラウンダー(担当地域の店舗を巡回し、自社商品の改善・拡売施策を展開する社員)を対象とした新商品説明会を、代々木事業所のスタジオからライブ配信しています。Microsoft TeamsとストリーミングBOX「GV-LSMIXER/I」を用いることで、高品質でタイムリーな情報発信が実現しました。そんな同社の社内スタジオにお伺いして、説明会の企画から出演までトータルに担当するライフソリューション事業本部の4名の皆様にお話を伺いました。
営業推進部・担当部長の沢辺祐二様、ECサイト等の運営を担当するアカウント営業部の山口由理香様、さらに事業企画部・主任の吉田有里様、同じく事業企画部で本配信のプロデューサー・杉本咲衣子様に、ライブ配信を開始した経緯、効果、反響などを語っていただきました。
沢辺様以前は全国のラウンダーに向けて、4ヵ月に1度のタイミングで説明会を開催していました。各地の会場に集まってもらい、私をはじめエリアリーダーが出向き、多い時で20名ほどのラウンダーに商品説明を行うのです。しかし、コロナ禍で新しい方向を模索する必要も出てきました。その頃、ちょうど社内でMicrosoft Teamsが浸透して、活発に使われるようになったタイミングでしたので、ぜひこれを使ってみようとなりました。
沢辺様既存機能だけを使った配信に比べて、かなり本格的な「配信番組」にできる点です。オープニング、エンディングに文字を被せることができ、また、ボタン1つで8つの待機画面を簡単に切り替えできるのも助かります。裏方はプロデューサー1人で担当していますので、手元で簡単にボタン操作できることは大事ですね。
杉本様本配信の目的は商品の説明ですから、画質の良さが重要です。ラウンダーたちの興味は、商品のボタン配置や色、形、梱包の形状などと非常に細かく、私たちとしても細部まで鮮明に表示して応えたい。こうなると、Webカメラでは画質が厳しいですね。そこでビデオカメラやGV-LSMIXER/Iなどを活用した、より本格的な配信環境を検討したわけです。
沢辺様Web会議の延長ではなく、セットやビデオカメラなど、機材のきちんと整った環境は緊張感が違います。発信側も視聴側もモチベーションは高いですね。ラウンダーは販売店やお客様に最も近いポジションで仕事をしていますので、商品知識を深めることはとても重要なこと。このライブ配信は非常に有意義なものになっています。
杉本様セッティングは自分1人で行っているのですが、難しいと感じたことはありません。また、iPadの画面をフレキシブルにタッチパネルUIとして使えるので、ボタン配置や操作もわかりやすいですね。固定カメラの映像、アクションカメラの映像、事前に作成しておいた動画など、自在に画面を切り替えできて、チェックもしやすいです。
沢辺様新商品は毎月出るのに、4ヵ月に1度しか開催できなかったことが課題でした。発売日と説明会のタイミングがうまく噛み合わず、不十分な情報で開催せざるを得ないことも。また、ラウンダーの皆さんは店頭での仕事が第一ですから、日程を決めて会場に集まろうとすれば、スケジュールの都合で参加できない人がどうしても出てしまいます。その場合には後から資料を送付して、各自で見てもらうしかなかったわけです。
沢辺様ライブ配信なら、会場に集まる手間やコストを考えず、気軽に説明会を開催できます。ベストなタイミングで、ホットな情報を提供できるようになりました。さらにアーカイブ配信もすることで、その時間に都合が合わなかった人にも視聴してもらえます。
山口様アーカイブ配信なら、一時停止、繰り返し再生などを行いつつ、気になった箇所をじっくり確認できるので、多忙なラウンダーたちから好評です。また、ライブ配信は「全員が最前列」になる点がいいですね。実際に会場に集まれば、席によっては見えにくい場所も出てしまいますが、これならどこからでもしっかり見えます。最近ではライブ配信ならではの見せ方を心がけるようになりました。例えばスタジオだけでなく実験室から中継したり、事前に撮影しておいた動画を差し込んでみたりと、商品説明の内容は非常に濃くなっています。
沢辺様ラウンダーから日々活動報告を提出してもらっていますが、商品知識がしっかり身に付きやすくなり、お客様や販売店にもっと自信を持って説明できるようになったという声が目立ちますね。今後、販売実績として数値に反映されていくのが楽しみです。またライブ配信の最後には、Microsoft Teamsの機能を使って質疑応答の場を設けています。これにより、疑問などはその場で解消してもらえます。
吉田様質疑応答や感想のフィードバックから、現場が感じていることを私たちも知ることができ、非常に興味深いです。従来の説明会では、時間や場所の制約もあり、対面で私たち事業企画部の思いを直接お伝えする機会がなかなか持てませんでした。今後、この方向でコミュニケーションが促進されていったら、さらに面白いことができそうですね。
沢辺様一方的にライブ配信するだけでなく、私たちも全国の店頭の「今」に触れることができ、様々なヒントが得られています。企画、営業、販売がうまく融合することで、より良い商品作りに繋げていければ素晴らしいですね。
吉田様現在は代々木事業所のスタジオから配信を行っていますが、外に出て、店頭からのライブ中継などもしてみたいですね。地方からのゲスト出演もいいかもしれません。商品を利用した感想を生でシェアするとか。様々な立場の人に参加してもらえば、さらに幅が広がると思います。
沢辺様現在、視聴者は特定の業務に携わる100人前後ですが、いずれは全従業員を配信対象としてもいいのではと考えています。インナーブランディングの重要性は当社でも注目していますので、できることは多々あるはず。様々な可能性に期待しています。
1961年の創業以来、電池、磁気テープ・粘着テープ、光学部品といった分野を中心に、独創的な多くの技術を発展させてきました。近年では、受け継がれてきたアナログコア技術と最新のデジタル技術をつなぐことにより、独創技術のイノベーションを追求。暮らし、クルマ、健康・理美容といった幅広い分野で様々な商品を提供することにより、豊かな社会の実現に努めています。