取材日:2023年12月8日
福井大学医学部附属病院では、院内の幅広い診療科を対象に数十台規模のLCD-MCQ271EDB(以下MediCrystaと表記)を導入しています。
同病院でIT機器の導入を統括する山下芳範准教授は、医療機関のニーズにフィットする新しい選択肢として、MediCrystaを高く評価されています。技術の高度化、進む分業、将来的にはAIの活用も見据えるなど、現場の変化に合わせて機材に求められる品質や機能も変わってきています。医療機関におけるディスプレイ選びの最適解はどこにあるのか、詳しくお話を伺いました。
山下先生様々な診療科に導入されています。もちろん医用画像参照用ディスプレイですから、診療にあたる医師たちが主なユーザーです。当病院では現場の医師の裁量を尊重し、ディスプレイなどは希望を聞いてある程度自由に選んでもらっていますが、2台目、3台目としての利用が多いですね。電子カルテを表示するメインのディスプレイの横に設置して、医用画像専用として使うケースです。
山下先生レントゲン、CT、MRといった、いわゆるモダリティ機器※ からの出力です。医用画像の階調特性に適した「DICOMガンマカーブ」モードが搭載されていますので、求められる画像の品質を十分満たしています。
※医用画像機器の総称
山下先生評判は大変良く、中には1人で2台、3台と並べて活用している医師もいるほどです。27型ワイドというサイズも使いやすいようですね。現場の医師たちからは、「ディスプレイは少しでも大きいほうがいい」という声が度々上がってきますが、MediCrystaはこれまで導入してきた製品と比較すると、ちょうど一回り大きいサイズ。そして何より、フリースタイルで縦型に置ける点が有難いです。医用画像は縦長のものが多いので、これならそのまま画面いっぱいに表示させることができます。
山下先生医療技術は時代に合わせて進化しています。昨今では専用ソフトによる画像処理のおかげで、担当者が目を凝らしてチェックする必要もなくなってきました。さらに、これからはAIの果たす役割も大きくなるでしょう。このような中で、すべての診療科に一律で専門特化した高額なディスプレイを導入するというのは現実的ではないですね。
山下先生近年では分業も進み、特に大きな病院で1人の医師が何から何まで担当するということは稀になりました。病院には様々な診療科がありますが、高度な画像診断を行っているのはそのうちの一部です。もちろんそのような科では、専用の医療機器を導入しています。しかしそれ以外の場合、どこまでのスペックを求めるかという点では、一考の余地がありますね。
山下先生そうとも言えますね。無駄はあったと思います。そしてMediCrystaは、電子カルテの表示など解像度をそれほど必要としない用途のディスプレイと、専門特化した医療機器のちょうど中間に位置する製品だと思います。「医用の画像を参照できる品質は必要だが、ハイエンドでなくても問題ない」という。このランクの製品はまさに必要だったものと言えますが、これまで私の知る限り存在していませんでした。医療向けディスプレイは選択肢が少なくて、このような“ちょうどよい”製品になかなかめぐり会えません。
山下先生実は最初はインターネットで情報を見つけたんです。よさそうだったのでまずは1台購入し、院内のいわゆる目利きの先生に評価をお願いしました。結果は非常によいとのことで、その後すぐに診療科向けに約40台の導入を決定しました。スピード導入だったと思います。
山下先生よい選択ができたと思っています。品質、コスト共に満足のいくものでした。ベリーグッドです。医療機器と比較して、オープンに販売されているアイ・オー・データの製品は調達しやすさの面でも助かっています。
山下先生今まで選択肢が乏しかったこともあり、メーカーには多くを期待してきませんでしたが、本製品ではいい意味で裏切られました。しかし、よいものを知るとさらに欲が出るもので、今度はもう一回り大きなサイズが欲しいと思ってしまいますね。アイ・オー・データは期待に応えてくれるメーカーだということがわかりましたから、もうあきらめなくていいですよね(笑)
山下先生ぜひ台数を増やしていきたいと考えています。
先進医療研究から人材育成まで、国立大学医学部付属病院としての幅広い役割を担う福井県唯一の特定機能病院です。地域医療の中心となって、「最新・最適な医療を安心と信頼の下で」を理念に、一人ひとりの患者様に寄り添う医療に取り組んでいます。
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