HDDの寿命は3~4年程度?平均より短くなる原因や延命方法

(記事公開日:2024年4月1日)

HDDの寿命は3~4年程度?平均より短くなる原因や延命方法

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HDDはビジネスシーンだけでなく、プライベートでも利用する方が多いストレージですが、永久に使い続けられるわけではありません。

経年劣化により故障したり、不具合が発生したりするケースもあります。HDDの平均的な寿命を知っておき、買い換えのタイミングを見極めることが大事です。

しかし、HDDに寿命があることは理解していても、具体的に使用できる年数が分からない方もいるのではないでしょうか。本記事では、HDDの平均寿命や寿命が短くなる原因、具体的な延命方法を解説します。

HDD(ハードディスクドライブ)の寿命は平均3~4年?

ノートパソコンの前に置いたアイ・オー・データの外付けHDD

HDDの寿命は商品や使い方によって変わるものの、一般的に3~4年程度といわれています。購入後3~4年で偶発的な故障が発生しやすくなるため、想定外の事態に備えて買い換えを検討しましょう。5年以上、問題なく使用できる商品もありますが、故障のリスクが高まります。

また、内蔵型HDDと外付け型HDDでは平均寿命が異なる点に注意しましょう。内蔵型のほうが外付け型に比べて衝撃を受けるリスクが低く、熱や湿度による影響を受けにくいのが特徴です。

ただし、機器の使用方法や環境によっては、平均寿命より早く壊れるケースもあります。1日1時間使用するHDDと12時間使用するHDDを比較すると、後者のほうが早く故障する可能性が高いでしょう。

HDDの寿命に影響を与える要因

ほこりがたまっているHDD

HDDの寿命は使用時間や環境により大きく変わります。できるだけ長く使い続けるために、HDDの寿命に影響を与える要因を知っておきましょう。

外部からの衝撃に加えて、機器の冷却効率が悪かったり頻繁な起動で機器に負荷がかかったりすると、寿命が短くなるおそれがあります。

外部からの衝撃

外部からの衝撃は、HDDの寿命を縮める大きな要因です。精密機器であるパソコンやHDDは外部からの衝撃に弱く、本体が傷つくとデータが破損するおそれがあります。

特にHDDは高速で回転する円盤(プラッタ)に磁気ヘッドを近づけてデータを書き込む構造で、外部からの衝撃に弱いのが特徴です。

最悪の場合、一度の衝撃でデータが復旧できなくなります。データが失われなくても寿命は縮むため、取り扱いには十分注意しましょう。

機器の発熱

機器の発熱も、HDDの寿命に影響を与える要因です。HDDは機構上、どうしても高熱を発するため、オーバーヒートにより内部部品が故障するリスクがあります。

適切に排熱すれば、オーバーヒートの防止は可能です。ただし、冷却装備にほこりがたまっていたり周囲の温度が高過ぎたりすると、熱を処理できず故障の原因となります。機器の排熱部分(通気口)は定期的に掃除し、設置環境にも注意しましょう。

頻繁な起動による負荷

HDDは起動時間が長いと経年劣化が進みますが、機器を頻繁に起動しても負荷がかかります。こまめに電源を落として電源のオン・オフを繰り返すことも寿命に影響するため、注意しましょう。

また、電源を急に切断する行為もHDDの劣化を早めるおそれがあります。急な停電や落雷により機器が停止し、内部のディスクが損傷するリスクに備えて、予備バッテリーを準備するといった対策も重要です。

HDDの寿命を予測する方法

聴診器とHDD

HDDは日々の使用環境や使い方により寿命が変動するため、使用中の機器の寿命を予測する方法を知っておくと便利です。あらかじめ寿命が近いことが分かれば、早めに機器を買い換えたり他のストレージを用意したりと対策ができるでしょう。

ここでは、フリーソフトを利用する方法や機器の年式や不具合の有無をチェックする方法を紹介します。

フリーソフトで確認する

フリーソフトやアプリを利用して、HDDの使用時間や電源の投入回数を把握する方法があります。ソフトやアプリをパソコンにインストールし、対象となるHDDをスキャンすれば、劣化状態の確認が可能です。

一般的に、累積使用が10,000時間を超えている場合、HDDの交換を意識したほうがよいでしょう。特に、平均寿命が短い外付けHDDは偶発的な故障が起こりやすくなります。

機器の年式を調べる

商品の年式や製造番号から、おおよその寿命を推測する方法もあります。内蔵型HDDの場合、パソコンの発売時期を確認すれば、どの程度の期間が経過しているか判断できるでしょう。

一般的なHDDの寿命は3~4年といわれており、5年以上前に発売したHDDは劣化が進んでいる傾向があります。寿命が近いと考えて、買い換えを検討するのがおすすめです。不意の故障に備えて、データのバックアップも取っておきましょう。

不具合の有無をチェックする

HDDの経年劣化が進むと、さまざまな不具合が出始めます。頻繁にエラーが発生したりパソコンの動作が遅くなったりと、明らかな異常が確認できるケースも珍しくありません。故障によりデータが破損する前に、修理や交換を検討しましょう。

また、HDDが寿命を迎える前兆がないか、定期的に確認することも大事です。ディスクの焦げによる異臭や起動時に異音がした場合、故障の前兆である可能性があります。早急に交換しましょう。

HDDの寿命を延ばすためには?

パソコン内部のHDDのほこりを掃除機で吸う様子の手元

どのようなHDDでも経年劣化により寿命を迎えます。少しでも長く使い続けたいなら、いくつかの工夫が必要です。頑丈で信頼性があり、長持ちしやすいHDDを選んだ上で、以下で紹介するポイントを押さえるとよいでしょう。

熱がこもらないようにする

HDDは熱に弱いため、排熱がうまくできないとオーバーヒートを起こすリスクがあります。内部に熱がたまらないように、風通しのよい場所に機器を設置し、室温も高くなり過ぎないように注意しましょう。

内蔵型HDDの場合、パソコンの冷却ファンの性能を向上するのも効果的です。外付けHDDは、直射日光が当たらず、安全に利用できる場所に設置する必要があります。

機器を正しく扱う

パソコンの基本的な操作を守り、余計な負荷をかけないようにしましょう。

パソコンを強制終了すると、HDDのディスクが損傷し、保存データを失うおそれがあります。パソコン自体にも負荷がかかり、不具合の原因となるため、必ずメニューからシャットダウンすることが大切です。

停電や落雷により電源が落ちるリスクへの対処として、UPS(無停電電源装置)の導入やバッテリーを内蔵したノートパソコンの利用もおすすめします。

定期的に状態を確認する

定期的にHDDの状態を確認し、クリーンな状態を保ちましょう。内蔵型HDDはパソコン内部のほこりで、放熱がうまくできないことがあります。冷却ファンがほこりで詰まるケースもあるため、定期的に掃除をすることが大事です。

内蔵型HDDだけでなく、外付けHDDも排気口のほこりをブラシで簡単に掃除しましょう。

HDDの寿命による故障への対処法

ノートパソコンに接続した外付けHDD

HDDは平均寿命を超えて長く利用できるケースもあれば、一般的な寿命を迎える前に、突然故障するケースもあります。

重要なデータを失わないためにも、外部にバックアップを作成しましょう。HDDが故障したら、専門業者に修理を依頼するか、新しいストレージに交換する必要があります。

外部にバックアップを作成する

HDDの突然の故障に備えて、重要なデータは外部にバックアップを作成しておくことが大切です。外付けHDDやオンラインストレージなど、メインで使っているHDDの影響を受けない場所にデータを保存しましょう。

日常的にデータのバックアップを取れば、HDDに不具合が発生した際もデータを移行する手間がかかりません。

専門業者に相談する

HDDが突然故障した場合、まずはプロの専門業者に相談してデータの復旧を試みるのが有効です。自力で対処すると機器の状態が悪化するおそれがあるため、基本的に専門業者に任せましょう。

ただし、故障の状態によってはデータを復旧できるとは限りません。内部のディスクや磁気ヘッドが物理的に故障している場合、修理できないケースがほとんどです。その際は、HDDの買い換えを検討しましょう。

新しいストレージに交換する

寿命を迎えたHDDは修復がほぼ不可能で、新しいものに買い換える必要があります。業者に任せることで一時的に使えるようになるかもしれませんが、買い換え以上にコストがかかる場合も珍しくありません。

無理に修復して結果的に使えなくなるよりは、買い換えたほうがよいケースもあります。いつ交換しても問題がないように、日常的にデータのバックアップを取っておくことが大切です。

長く快適に使うならアイ・オー・データのHDD!

キーボードの上に置いたHDD

長く快適にストレージを使用するなら、アイ・オー・データのHDDシリーズがおすすめです。ここでは、据え置き型HDDと録画用HDDの特徴や魅力を紹介します。いずれも冷却性が高く、安定して使い続けられるHDDです。

診断ミレル

アイ・オー・データのHDDなら、無償で診断アプリも使用可能!故障によるデータ消失を未然に防ぐことができるWindows専用アプリ

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据え置きHDD「HDJA-UTRシリーズ」

アイ・オー・データの「HDJA-UTRシリーズ」は、USB 3.2 Gen 1(USB 3.0)対応の据え置き型HDDで、独自のヒートシンク構造を有しています。冷却用のファンでも温度の上昇を抑制できるため、長く安全にデータの運用が可能です。

さらに、電源内蔵でACアダプターを必要としないため、取り回しよく使用できます。乱雑になりがちなパソコン周りをすっきりさせ、機器をまとめて整頓できるのが特徴です。データ容量は1TBから4TBまで4タイプがあります。

HDJA-UTRシリーズ

ファン内蔵&独自のヒートシンク構造でしっかり冷却
大切なデータ保存に最適なハードディスク「HDJA-UTRシリーズ」

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録画用HDD「AVHD-WRシリーズ」

「AVHD-WRシリーズ」はAV録画用の高信頼外付けHDDで、録画用途に特化した設計です。パナソニック社のディーガやビエラをはじめ、各メーカーのレコーダーやテレビに対応しています。

ハイグレードカスタムHDDを採用しており、24時間の連続録画も可能です。冷却性や静音性に優れた長く使い続けられる録画用HDDとして、容量2TBから6TBまで4タイプをリリースしています。

AVHD-WRシリーズ

24時間連続録画対応
ハイエンドモデルの録画用ハードディスク「AVHD-WRシリーズ」

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まとめ

アイ・オー・データの外付けHDD

HDDの平均寿命は3~4年程度で、5年を経過すると故障のリスクが高まります。平均寿命を迎える前に故障するケースもあるため、使い方や設置環境に配慮しましょう。

外部からの衝撃や熱に注意するとともに、突然の停電や落雷による強制終了への対策も考えておく必要があります。

また、信頼性が高い商品を選択することも重要です。アイ・オー・データの録画用HDDは、冷却性に優れており、安定して使い続けられます。この機会に、ハイエンドモデルの導入もご検討ください。

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#ストレージ #耐用年数・寿命
この記事を書いた人

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