4Gamer.netに掲載!キャプチャデバイス「GV-HDREC」は最強の入門機!? その使い勝手に迫る

アイ・オー・データ機器が、東京ゲームショウ2016に 同社初のゲーマー向けキャプチャデバイスを出展したのを覚えているだろうか。その後、2016年12月に「GV-HDREC」として発売となったが、4Gamerではその製品版を入手することができた。

解像度1920×1080ドットの60fps録画に対応するハードウェアエンコーダを搭載し、PCと接続することなしに、ゲームの映像をHDMI入力経由でキャプチャできる製品だが、「アイ・オー・データ機器初のゲーマー向けキャプチャデバイス」ならではのポイントはどこにあるのだろうか。細かな使い勝手を賈 大龍氏が、実際にゲームを用いた録画周りをハメコ。氏が検証したので、今回はその結果をお伝えしたい。
GV-HDREC
GV-HDREC

天板のボタンであらゆる操作を行うことになるGV-HDREC。録画再生はすべて1台で完結

テストに先立って、そのハードウェア仕様をチェックしておこう。
冒頭でも紹介したとおり、GV-HDRECは、録画にあたってPCを必要とせず、単体で動作するタイプのキャプチャデバイスだ。実測の本体サイズは約142(W)×62(D)×32(H)mm(※突起部除く)、実測重量は153gと、端的に述べて小型軽量なのだが、ここにインタフェースも操作系も全部揃っている。なので、あとはゲーム機、そしてテレビなどのディスプレイデバイスと接続し、ゲーム機側のHDCP(High-bandwidth Digital Content Protection system、コピーガードの一種)を無効化するだけで、ゲームの好きな場面を録画できるようになる。
この手のデバイスを使うときのお約束だが、ゲーム機側のHDCPは無効化する必要がある
ゲーム映像と音声の入力インタフェースは、デジタルとアナログの2系統。本体背面側にあるHDMI Type A端子を使えば、PCやPlayStation 4(以下、PS4)Xbox Oneといった、現行世代のゲームプラットフォームとケーブル1本で接続できる。また、その隣にある、物理形状が4極3.5mmミニピンのアナログAV入力端子には、付属の「AV入力変換ケーブル」経由でコンポジットビデオとRCAによる2chサウンドを入れられるので、アナログ出力にのみ対応している旧世代のゲーム機とも接続可能だ。
GV-HDRECとその付属品。全長実測約1.5mのHDMIケーブルと専用アナログAV入力ケーブル、ACアダプターが、製品ボックスに入っている
GV-HDRECの本体背面側インタフェース。一番左がアナログAV入力端子で、その隣がHDMI入力。少し離れてHDMI出力、USB、ACアダプター用DC入力となる
本体には、前面側にSDXC対応のSDカードスロット、背面にはUSB接続型ストレージを接続するためのUSB 2.0 Type-Aポートがあり、入力したデータは、GV-HDREC内蔵のハードウェアエンコーダによってリアルタイムでH.264(MPEG-4 AVC)形式へ変換され、保存もされる仕様だ。同時に、本体背面側にあるもう1つのHDMI Type A端子からは、ゲーマー向けキャプチャデバイスらしく、極めて低遅延でのパススルー出力が行えるようになっている。
本体前面側にはSDカードスロットと、ヘッドセット接続用の3.5mmミニピン端子がある
さらに、本体前面側には4極3.5mmのミニピン端子があり、こちらにアナログ接続型ヘッドセットをつなげば、録画したビデオデータに対してアフレコも実施できる。
GV-HDRECの接続イメージ。録画して再生するだけならPCは不要だ
そして、そんなGV-HDRECを特徴づけているのが、本体天板部にある9個のボタンで、GV-HDRECの操作は、すべてこれら9ボタンで完結する。たとえば、GV-HDRECで対応する録画解像度とフレームレート、ビットレートは、
  • フルHD 最高画質:1080/60p・36Mbps
  • フルHD 高画質:1080/60p・28Mbps
  • フルHD 標準画質:1080/30p・16Mbps
  • HD 記録容量優先:720/60p・12Mbps
  • SD画質:480/60p・4Mbps
本体天板部にある9個のボタン
という5段階からの選択式なのだが、その選択は、天板部のボタンを使って、以下のとおりに操作するだけ。一応、「『フルHD 最高画質』で録画するには、Class 6~10、もしくはUHS-Iスピードクラス1~3に対応したメモリカードが必要」といった注意事項はあるものの、気に留めるべきはその程度だ。
  1. [メニュー]ボタンを押し、「記録モード」のメインメニューを表示させる
  2. 「記録モード」を選んで[決定]ボタンを押す
  3. 5つある選択肢から好みのものを選ぶ(※工場出荷時設定は「フルHD 高画質」)
GV-HDRECの起動後、[メニュー]ボタンを押すと、記録(=録画)モードのメインメニューが開く。録画設定を変えたいときは「記録モード」を選べばいい。右は「記録モード」を開いて、録画解像度とフレームレート、ビットレートの選択肢一覧を表示させた状態
ちなみに初回起動時は、底面にある白いテープを引き抜いて、ボタン電池を通電させる必要がある。また、電源投入後に日時の設定を行う必要もあるが、初回限りの特別な作業はそれだけだ
付け加えると、AAC形式での記録となるサウンドのサンプリングレートは48kHz、ビットレートは256kbpsで固定。なので、ケーブル類を接続してから、実際にゲームの録画を行うまでの準備は、事実上、これと、HDMIパススルーの設定くらいである。
録画用のストレージとしてSD/SDHC/SDXCカードを利用する場合は、保存先のストレージデバイスを選択する必要すらない。
GV-HDRECの工場出荷時設定だと、HDMI出力のパススルーが無効。なので、ゲームをプレイしながら、遅延を気にすることなく録画したい場合は、メインメニューから「システムメニュー」→「HDMIパススルー」と進んで、「ON(常時パススルー)」を選択するといい
あとはゲームをプレイして、適当なタイミングで[録画]ボタンを押せば、次に[録画]ボタンを押すまでの間、GV-HDRECは録画をし続ける(※正確を期すと、録画できる総時間はストレージ容量と画質&フレームレート設定によって変わるが)。HDMIパススルーを選択した場合、画面上に「録画を開始した」的なメッセージは出てこないが、本体前面の電源インジケータが赤く点灯するので、「録画できているかどうか」はここで確認できる。
ちなみにこのとき、マイクやヘッドセットをGV-HDRECと接続していれば、ゲーム映像に対して音声を被せた状態での録画も行える。

再生時は1フレーム単位のコマ送りが可能。簡易編集機能もあり

録画したデータを再生する方法もまた簡単で、本体天板部にある[モード]ボタンを押すごとに、GV-HDRECは記録モードと再生モードを順繰りに切り換えられるので、これを押せばいい。
記録モードに変わった直後は、録画済みのデータ一覧になっているため、ここから好きなものを選択すれば、すぐに再生可能だ。
再生モードに切り換えると、「保存済みデータが並んだ画面」が出てくる
また、ゲーマーにとっては「1フレーム単位のコマ送り機能」を持つ点もとくに重要な要素として挙げられるのだが、それがなぜ重要かの解説はハメコ。氏に譲りたい。
録画したプレイムービーを再生したところ。再生時のオーバーレイメニューは再生しているとすぐに消えるが、一時停止などを行うとすぐに出てくるので、コマ送りしたいとか、スクリーンショットを撮りたいというときに便利だ
あるいは、単体マイクやヘッドセットを使ってアフレコをしたいとか、間違えて録画してしまったものを削除したいとか、一部のカットなど簡単な映像編集を行いたいといった場合には、再生モードから[メニュー]ボタンを押して、再生モード用メニューを出せばいい。
このあたりの操作も非常に簡単なので、迷うことはまずないだろう。
再生モードのメインメニュー。なお、「システムメニュー」は記録モードと共通だ
「動画編集」からは「カット」「つなぎあわせ」「アフレコ」を行える。右はカット編集を選んだところで、 オーバーレイ表示される操作ガイドを見ながらの作業が可能だ。編集結果は、新規保存と上書き保存のどちらにも対応する
アフレコも、画面を見ながら作業可能だ。アフレコにあたっては、「システムメニュー」の「マイク入力音量」からマイクの設定も行える
なお、GV-HDRECの天板部には意味ありげなスペースがあるので、気になっている人もいると思うが、実のところこれは、GV-HDRECがアイ・オー・データ機器製のアナログキャプチャデバイス「GV-SDREC」と筐体デザインを共通化しているための仕様で、結論から言うと、このスペースに大した意味はない。

ただ、そこはアイ・オー・データ機器、このスペースを活用するため、ユーザーが各自で好みの画像を印刷して貼れるよう、「ステッカー台紙メーカー」というWebサービスを用意している。GV-HDRECを“自分色”に染めたい場合は、ステッカーメーカーを使ってみるといいだろう。
GV-SDREC。天板向かって左側には、使い方を説明するイラストがある
ステッカー台紙メーカー。手持ちの画像ファイルをドラッグ&ドロップするだけで、印刷用の台紙データを作れる

格闘ゲーマーにお勧めできる「コマ送り」機能。GV-HDRECなら、PCなしでフレームデータを調査可能

以上、GV-HDRECで何ができるのかをお伝えしてきたが、市場に多く選択肢のあるゲーマー向けビデオキャプチャデバイスの中で、本機ならではの強みは何かと言うと、格闘ゲームのフレームレート調査にあたって、単体で1920×1080ドットの60fpsでゲーム動画撮影ができ、1フレーム単位のコマ送り再生が行えるという点に尽きると言っても過言ではない。

「簡単な動画撮影や再生ならPS4のシェア機能で十分なんじゃ?」「今やフルHDの60fps録画に対応した単体キャプチャデバイスってそこら中にあるでしょ」と思う人もいるだろう。しかし、PS4のシェア機能は30fps録画なので、60fpsが前提の格闘ゲームでフレームデータを調査するのには向かない。
また、PCを介在させることなく、録画後直ちに1フレーム単位のコマ送り再生できる利便性を持つビデオキャプチャデバイスは、筆者の知る限りGV-HDRECが初めてだ。
そもそもフレームとかfpsとは何かというと、現行の格闘ゲームはほとんどが、1秒間に画面を60回(※正確には約59.94回だが、本稿では60回とする)描き換えることでゲームを進行させている。そしてこのとき描かれる画面のことをフレーム(frame)、そのフレームを1秒間に60回描き換えること表す表現が60fps(fps:frame per second、1秒あたりのフレーム数)と言うのだ。

そして、格闘ゲームにおけるアクションはすべてがフレーム単位で管理されるため、フレームこそが、格闘ゲームにおける時間の最小単位となる。
そのため、「この技のあとにあの技を出すと当たりやすいかも?」とか「相手のこの技をガードしてからあの技を出すと毎回ヒットしてる気がする」とか「この中段、見てからだともう立てないんだけど?」などといった、対戦時のぼんやりとした感想があったとして、各種アクションに要するフレーム数(以下、フレームデータ)を解析して覚えれば、その感想に、データ側からの裏付けを与えられるようになるのである。
GV-HDRECが格闘ゲーム向けだとするのは、まさにこの作業を、1台で簡単に行えるからだ。60fpsで録画して、1フレーム単位でコマ送りできるため、格闘ゲームのフレームデータ調査におけるかなりの部分を1台で完結させることができる。
録画したデータを再生しているときは、天板側の[決定]ボタンが再生と一時停止用となり、再生時、一時停止時とも、天板側の9ボタンでさまざまな操作が可能だ。一時停止時は[>]ボタンが1フレーム単位のコマ送りとなっている。ちなみに[<]ボタンだと30フレームごとに記録されているキーフレーム(※圧縮されない綺麗なフレーム)単位まで戻るため、「大きく巻き戻して細かくコマ送り」や「綺麗な画質のところでスクリーンショットを撮る」という使い方ができる
今回は、テストにあたってアークシステムワークスの協力が得られたので、PS4版「GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-」(以下、GGXrdR)のトレーニングモードを使って、GV-HDRECで具体的に何ができるのかを紹介してみたい。
なお、フレームデータと言っても、発生やら持続やら硬直差やらとさまざまな種類があるので、ここでは最も基本となる「特定の技の発生(=攻撃が繰り出されるまでのフレーム)とヒット時の硬直差(=技が当たった後、お互いが再び動き出せるようになるまでの時間差)」に絞って話を進めたい。
GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-
というわけで調査方法だが、GGXrdRでトレーニングモードに入って双方のキャラクターを選択したら、まずはダミーの「スタンス設定」を「ジャンプ」にする。続いてGV-HDRECの記録モードで録画を開始し、相手キャラクターのジャンプの着地に合わせて「フレームデータを調べたい技」を繰り出してから、「フォルトレスディフェンス」(4+[D]ボタン以外のボタン2個同時押し)を入力しておく。技を繰り出し終わったあと、自分のキャラクターが緑に光り、相手キャラクターがジャンプしたら、そのあたりで録画を終了させれば、“素材集め”は完了だ。
このとき、画面の見やすさを考慮するならば、GGXrdRの「トレーニングモードの追加表示」にある「仮想スティックの表示」を「OFF」にしておいたほうがいいかもしれない。

撮影が終わったら、この時点でGV-HDRECを再生モードへ切り換えて録画したデータを選択。一時停止のうえ、[>]ボタンを使って、撮影した技のフレームデータを数えていこう。
このとき、まずは画面左側の入力履歴表示に注目して、「調べたい技の入力」が発生したフレームまでコマ送りを続ける。そのうえで、これを「1」として、そこから攻撃のヒットエフェクトが発生する瞬間までにかかったコマ数を数えていけば、それが「その技の発生フレーム」だと分かるわけだ。
具体例として、録画したデータを、GV-HDRECで1フレームずつコマ送りして、ソルの立ちKを調べてみた。左から2枚めの時点で入力が始まり、そこから2コマめで攻撃のヒットエフェクトが表示されたので、この技の発生は3フレームということになる
続いて、技が当たった後の、双方の動き出しに注目しながらコマ送りを続けていこう。
先ほど、撮影にあたって、技を繰り出した後にフォルトレスディフェンスを入力しておいたこと、そしてダミーのスタンス設定をジャンプにしたことを覚えているだろうか。これにより、プレイヤーキャラクターは動き出せるようになった瞬間にフォルトレスディフェンスを行い、そして相手のダミー側は動き出せるようになった瞬間にジャンプするため、これらのアクションタイミングを目印にすれば、「その技がヒットしたときの硬直差」を調べられる。

ここで注意しておくべきは、「どちらが先にアクションを始めるかは技による」ということだ。相手がジャンプするよりも先にこちらが緑の光を発した場合は、相手よりも先に動ける「有利なフレーム状況」であり、逆に相手の方が先にジャンプ準備モーションを見せた場合は、相手の方が先に動き出している「不利なフレーム状況」であることを判断できる。
先ほどと同じく、1フレームずつコマ送りしてみた例。上段左上から右上、左下から右下へと時間は流れている。ソルの立ちKヒット後、写真2枚めのフレームで相手側がジャンプ準備モーションに移行している(※各キャラクターのジャンプ準備モーションをあらかじめチェックしておくと調査が捗るだろう)。相手が先に動いているため、これを「-1」とし、自分側がフォルトレスディフェンスに移るまでフレームを数えていく。すると、6コマ送ったときに緑の光を放ったので、ソルの立ちKヒット後における硬直差は「-7」となるわけである
GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR- GGXrdR以外でも、現行の格闘ゲームはほとんどがトレーニングモードと入力履歴表示に対応している。なので、GV-HDRECの60fps録画機能と1フレーム単位のコマ送り機能を活用すれば、(攻撃の持続など、調べるのが難しい項目こそあるものの)ある程度は自前でフレームデータを調査できるようになるわけだ。

ちなみに、GGXrdRのフレームデータ調査にフォルトレスディフェンスを採用したのは、目印とするためだ。GGXrdRの場合、通常技の大多数がジャンプキャンセル可能で、「技を繰り出した側の動き出し確認」にジャンプを利用しにくい(=キャンセル行動となってしまうため、その技本来の硬直差を調べるのに適していない)。そこで、簡単に先行入力が可能で、分かりやすい目印になるフォルトレスディフェンスを使ったというわけである。
ほかの格闘ゲームであれば、技を繰り出した後にジャンプを入力しておき、双方が動き出すタイミングの差を求めれば、もう少し簡単に硬直差を調べられるだろう。
PS4版「ダウンタウン乱闘行進曲 かちぬきかくとうSP」から、はせべの下投げコンボを撮影し、コマ送りしてみた例。GV-HDRECの持つ60fps動画撮影と1フレーム単位のコマ送り、そしてスクリーンショット撮影機能は、格闘ゲームだけでなく、アクションゲームの攻略にも最適と言えるだろう
なお、話をPS4のシェア機能に戻すと、タイトルによっては「禁止区間」が設定されており、シェア機能だと録画できない部分がある。たとえばGGXrdRのストーリーモードなどがそれに当てはまるが、そういった部分でも、GV-HDRECを使えば問題なく撮影が可能だ。
もちろん、ゲームメーカーが禁止区間を設けているのは、いわゆるネタバレ対策などが理由だったりするので、録画した映像を公開するのは厳に避けるべきだが、個人で鑑賞する分には問題ない。そういう用途でもGV-HDRECは使ってみると面白いだろう。
シェア機能における悲しいお知らせ「禁止区間」
こちらはGGXrdRのストーリーモード。シェア機能においては禁止区間に設定されているが、GV-HDRECであれば録画し、スクリーンショットを作成することもできる(※本スクリーンショットの掲載にあたってはアークシステムワークスの特別な許可を得ています)
また、前段で賈 大龍氏が触れたように、GV-HDRECには簡易的なビデオ編集機能が付いている。
それほど高度なことができるわけではないものの、録画した映像のうち、不要な部分をカットして、さらにGV-HDRECへマイクやヘッドセットを接続し、アフレコを行うこともが可能だ。要するに、簡単なゲーム実況動画であればPCを使わずに作成できてしまうのだ。
なお、動画撮影中にもマイク入力は有効なので、プレイしながらリアルタイムで音声入力することも可能だが、難しいのでお勧めはしない。最初にやってみるならアフレコがベターだ。
GV-HDRECを用いたアフレコの例
ダウンタウン乱闘行進曲 かちぬきかくとうSPを題材に、簡単ながらも実況動画を作成してみた。なお、尺を読み違えたために最後に音声が途切れてしまっているが、そこはご愛嬌ということでひとつ

ゲームキャプチャの入門にこれ以上ない選択肢となるGV-HDREC

ゲームキャプチャや実況と聞くと、ハードウェアだけでなく、キャプチャメーカーやサードパーティから出ているPC用の録画あるいは配信ソフトウェアにも習熟して……と、とにかくハードルの高さを連想してしまいがちだ。

その点、GV-HDRECであれば、付属のマニュアルに従ってゲーム機とテレビなどディスプレイデバイスとの間にセットすれば、すぐに、1920×1080ドットの60fpsで録画を開始できる。しかも、本体側で再生モードへ切り換えれば、追加ソフトウェアの操作を覚えることなしに、格闘ゲームやアクションゲームのフレームデータ調査を始められ、さらに、PCなしで簡易編集すら行える。
単体動作型のゲーマー向けキャプチャデバイスで、初心者をターゲットにしたものだと、「遅延なしで簡単に録れます、再生できます」に留まりがちのところ、実用的な追加要素があるのは、GV-HDRECの大きなメリットだと言える。
製品ボックス
また、それに飽き足りなくなってきたときには、ストレージとして利用しているSD/SDHC/SDXCカードもしくはUSB接続型ストレージをPCとつなぎ直すだけで、すぐにPC側でデータを参照できるようになる。慣れてきて、PC側でも編集してみたいと思ったときに、GV-HDRECのシンプルさはプラスに働くことだろう。

ここまで簡単にいろいろできるうえに、石川県に本拠地のあるアイ・オー・データ機器製なので、困ったときのヘルプやサポートが全部日本語というのも心強く、それでいて実勢価格は1万円台前半(※2017年1月28日現在)とお手頃。GV-HDRECは、ゲームキャプチャの入門機としてゲーマーに広く勧められる、屈指の選択肢だ。
GV-HDREC
GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-
(C) ARC SYSTEM WORKS
ダウンタウン乱闘行進曲 かちぬきかくとうSP
(C) ARC SYSTEM WORKS
HDMI/アナログキャプチャー GV-HDREC
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