リモートワークはどのような働き方?メリット・デメリットと導入成功のコツ

(記事公開日:2024年2月29日)

リモートワークはどのような働き方?メリット・デメリットと導入成功のコツ

#テレワーク PCで作業する人の手元と机に置かれたタブレットや電卓

生産性の向上や働き方改革の実現など、さまざまな理由でリモートワークを導入しようと考える方もいるのではないでしょうか。リモートワークのメリットを最大限に享受するには、適した環境を整える必要があります。

この記事では、リモートワークのメリット・デメリットや生産性を高めるためにできることを紹介します。快適で生産性が高いリモートワーク環境を実現したい方は参考にしてみてください。

リモートワークの定義とは?テレワークとどう違う?

自宅からWeb会議に参加している女性

リモートワークと似た言葉にテレワークがあります。リモートワークとテレワークは何が違うのでしょうか。結論から言えば、両者に大きな違いはなく同じものを指します。

いずれもスタッフがオフィスのような1箇所に集まることなく、離れた場所で業務を遂行する働き方です。

ICTの発展に伴ってリモートワークを導入する企業が増えており、エンジニアやデザイナー、事務職など、さまざまな職種で導入されています。リモートワークは、在宅勤務・モバイルワーク・サテライトオフィス勤務の3つを含む概念です。

【企業側】リモートワークを推進するメリット

オフィスでWeb会議をする様子

リモートワークの推進は、企業に多くのメリットがあります。災害対策や生産性向上といったメリットが自社にとって魅力的であると感じるなら、積極的にリモートワークの導入を進めましょう。ここでは、代表的な4つのメリットを紹介します。

BCPにつながる

自然災害や紛争といった不可抗力でビジネスが停滞することを防ぐため、企業はBCPへの取り組みが求められています。BCPは事業継続計画とも呼ばれ、非常事態が起きたときでもビジネスを継続するための計画です。

リモートワークを導入すれば、オフィスが使えなくても被害の少ないスタッフが自宅で業務を遂行できます。ビジネスが完全に止まることを防ぐ上で有用な手段です。

優秀な人材を確保しやすくなる

居住地をはじめとした地理的な要素を考慮せずに人材を確保できるのも大きなメリットです。リモートワーク環境が整っていれば、オフィスから遠く離れた場所に住む優秀な人材を積極的に採用できます。

働きやすい環境の構築にもつながります。家庭の事情でオフィスに出勤するのが難しい場合でも、自宅や他の場所で働けば離職する必要はありません。ワークライフバランスの向上や離職の防止といった観点でも、リモートワークには多くのメリットがあります。

オフィス関連のコストを削減できる

リモートワークを導入してオフィスに出勤する人数が減れば、オフィスの規模や設備を削減できます。オフィスの維持には一定のコストがかかるため、コストの最適化という意味でも大きなメリットです。

オフィスにかかるコストの負担が大きいと感じる方は、リモートワークの導入を検討することをおすすめします。

生産性を高められる

企業の収益力を高めるには、生産性の向上は欠かせません。効率的に働ける環境を整えた上でリモートワークを導入すれば、生産性が大きく高まることが期待できます。働きやすい環境の整備と生産性向上を両立できるのも大きなメリットです。

業務効率や生産性が向上することで時間に余裕ができ、ワークライフバランスの改善にもつながります。従業員がより働きやすい職場環境を実現できるでしょう。

【企業側】リモートワークを推進するデメリット

PCの前で頭を抱える男性

リモートワークならではのデメリットもあるため、どう対処するか考えておくことが大切です。ここでは、リモートワークの課題になりやすい3つのポイントを紹介します。不十分な対策が生産性の低下につながるケースもあるため、注意が必要です。

環境整備に手間とコストがかかる

新たにリモートワーク環境を整備するには、さまざまな手間とコストがかかります。コストがかかる代表的な例は以下のとおりです。

  • 必要なデバイスの調達
  • リモートワーク向けシステムの導入と運用

まずはどの程度のコストがかかるか試算しましょう。ただし、多くの場合、負担する手間やコストを上回るメリットを享受できます。

情報セキュリティの確保が難しくなる

離れた場所にいるスタッフがICTを活用して仕事をするため、情報セキュリティの確保が欠かせません。全員のデバイスのセキュリティや安全な通信環境を確保するのは難しいといえるでしょう。

総務省が公開しているガイドラインにしたがって、十分なレベルのセキュリティを確保することが大切です。

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勤務状況を把握しにくくなる

リモートワーク環境では他のスタッフが働く姿は見えないため、勤務状況の把握が難しいのがデメリットです。

リモートワーク向けの勤怠管理システムを導入するなど、勤務状況をきちんと管理するための準備を整えておきましょう。勤怠管理がずさんになると、さまざまな問題が発生するおそれがあります。

【スタッフ側】リモートワークで働くメリット

カフェでPCを前にリモートワークをする人

リモートワークの導入は、スタッフが働きやすい環境を整備することにつながります。企業だけでなく、スタッフにも多くのメリットがあるといえるでしょう。ここでは、スタッフが大きなメリットだと感じられるポイントを3つ紹介します。

時間を有効に活用できる

場所を問わず働けることで、通勤時間を大幅に短縮できます。通勤には多くの時間がかかるため、その分、空いた時間を有効活用できるでしょう。プライベートな時間が増えて、趣味や家族との交流のような本当に大切なことに時間を使えるのは大きなメリットです。

環境の変化に対応しやすい

家庭環境や周囲を取り巻く環境が変化し、介護や育児に携わることもあるでしょう。リモートワーク環境が整備されていれば、働きながら介護や育児に取り組めます。環境の変化に柔軟に対応できるため、離職しなくて済むのは大きなメリットです。

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仕事に集中しやすい

自宅のような静かな場所で仕事に取り組めば、集中しやすくなります。オフィスは周りに多くのスタッフがいるため、騒がしくて集中できずに仕事の効率が低下するおそれがあるでしょう。

集中しやすい環境で働くことは、業務効率や生産性の向上につながるため重要です。

【スタッフ側】リモートワークで働くデメリット

PCの前で眼鏡を外して手で肩を押さえる女性

リモートワークにおけるスタッフのデメリットも詳しく見てみましょう。基本的に、適切な環境を整備せずにリモートワークを導入すると、デメリットが大きくなります。

ここで紹介する問題を抱えないためにも、リモートワークに適した環境の整備を意識することが大切です。

激務に陥るリスクがある

場所や時間を問わず働ける環境は、オンとオフが区別しにくくなります。始業・終業の時間があいまいになると、長時間労働や激務に陥るおそれがあるため注意しましょう。

一方、仕事量が少ないスタッフや働かないスタッフが出ることも考えられます。不公平な労働環境になることを防ぐためにも、労務管理を適正にできる体制を整えましょう。

コミュニケーションをとるのが難しくなる

スタッフが1箇所に集まらないため、コミュニケーションが難しくなるでしょう。リモートワークでは、他のスタッフと頻繁に会って直接話すのは現実的ではなく、コミュニケーション不足に起因するトラブルが想定されます。

ビジネスにおいて適切なコミュニケーションは不可欠です。リモートワークの環境を整備する際は、コミュニケーションツールの導入をおすすめします。

機器や通信回線のトラブルリスクが高まる

スタッフが所有する機器や自宅の通信回線にトラブルが発生するリスクもあります。特に通信トラブルはユーザーに責任がないケースもあり、対処が難しいことが多いでしょう。

トラブルで業務を進められなくなった場合に備えて、バックアップ体制を整えるのもひとつの方法です。ただし、スタッフが分散しているリモートワーク環境では、全員の機器や通信回線にトラブルが同時に発生して業務が完全停止するリスクは少ないといえます。

リモートワークの生産性を高めるためにできること

白い壁の前に設置したワークスペース

より高い生産性を実現するには、リモートワークの特性を正しく理解して適切な運営体制を整えなければなりません。ここでは、リモートワークの生産性を高めるために企業ができることを紹介します。導入を考えている企業は、環境整備が十分か見直しましょう。

コミュニケーションツールを導入する

離れた場所にいるスタッフ同士が協力し、チームワークを発揮するには綿密なコミュニケーションが不可欠です。対面でコミュニケーションをとるのは難しいため、必要なシステムを導入しましょう。具体的には、以下のシステムが有用です。

  • 日常のコミュニケーション:ビジネスチャット・グループウェア
  • ミーティング・商談:Web会議システム
  • 資料共有:クラウドストレージ

リモートワークを始めてから慌てないためにも、事前にシステムを導入して動作確認を済ませておきましょう。

成果ベースの評価体制を整える

リモートワークは働いている様子が見えないため、仕事の評価が難しくなります。様子が見えなくても公平に評価できる成果ベースの評価体制を整えましょう。それぞれの成果は可視化できるため、適切な評価が可能です。

成果が評価・報酬に反映されれば、スタッフも成果を出すことにコミットするようになります。スタッフのスキルアップを促す効果も期待できるでしょう。

ICTの活用を推進する

企業でICTの活用が進んでいないと、リモートワークを推進する上で大きな支障となります。特に文書のオンライン管理やオンライン契約、決済システムの導入は事前に済ませておきましょう。

文書や契約の管理が紙ベースだと、文書の確認や決裁のためだけに出社するという状況に陥りかねません。生産性を大きく低下させる原因になるため、リモートワークでも業務が完結する体制を整えましょう。

快適なリモートワーク環境を整えるポイント

デスク上のPCとリモートワークに使う小物

リモートワークの生産性を高めるためには、スタッフもやらなければならないことがあります。中でも環境整備をおろそかにすると働きにくくなるため、きちんと準備することが大切です。ここでは、スタッフがリモートワークのためにできることを紹介します。

仕事用のデスクを用意する

まずは仕事用のデスクを用意します。PCを置くだけでなく、書類や資料を広げることもあるため、以下の要素を考慮してデスクを選びましょう。

  • PCや資料を開いても余裕があるサイズか
  • 高さを使いやすい位置に調整できるか
  • 仕事に必要な小物を収納するスペースがあるか

使いやすく快適に作業できるデスクを設置することで、リモートワークの作業効率が上がり生産性が向上します。

十分なスペックのPCを用意する

仕事用のPCは、スペックに気を配りましょう。十分なスペックを備えていないPCだと、動作が遅くなったりフリーズしたりして大きな支障が出るためです。

PCを選ぶときは、CPUの種類やメモリーの容量に注目します。画像や動画を扱う場合、GPUの性能にも目を向けましょう。

余裕のあるスペックのPCを用意すれば、快適な作業環境を構築できます。スペックがギリギリだと、新しいソフトウェアをインストールするときやシステムがアップデートされたときに対応するのが難しいため注意が必要です。

必要な資料をクラウドに保管しておく

紙ベースで管理していた資料やオフィスのPC内で個別に保管していた資料がある場合、クラウドストレージに保存しましょう。必要な資料をオンラインで確認できる環境がないと、資料をチェックするためだけにオフィスに行くという無駄が発生します。

リモートワークの導入が決まったら、資料の電子化とクラウドストレージへの保存を同時に進めましょう。業務に必要な資料がすべてクラウドストレージ上にある状態を目指します。

マルチディスプレイ環境を構築する

より快適で効率的な環境を手に入れたいなら、マルチディスプレイ環境を構築しましょう。マルチディスプレイとは1台のPCに複数のディスプレイを接続したもので、表示領域を増やせるというメリットがあります。

作業しながら資料をチェックしたり、複数のウィンドウを同時に表示して見比べたりすることで、作業効率の向上が見込めます。

デスク上のスペースを占領するというデメリットはあるものの、多くのメリットを享受できるため、2台~3台のディスプレイを設置するとよいでしょう。

なお、ディスプレイのうち1台をモバイルディスプレイにするのもおすすめです。モバイルディスプレイは持ち運べるため、自宅以外で仕事するときもマルチディスプレイ環境を構築できます。

リモートワークに最適なモバイルディスプレイならアイ・オー・データ

アイ・オー・データでは、リモートワークからプライベートまで幅広く使えるモバイルディスプレイを販売しています。スピーカーを搭載した商品やタッチ操作に対応した商品、ヘッドホン端子を備えた商品など多種多様です。

想定する用途に応じて、適した商品をご検討ください。ディスプレイサイズは13.3型~15.6型を取りそろえています。

アイ・オー・データのモバイルディスプレイは、必要なときだけデスクに設置して不要なときは引き出しやラックにしまうという使い方も可能です。自宅やカフェ、サテライトオフィスなど、さまざまな場所で仕事する方はぜひご検討ください。

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まとめ

かばんからモバイルディスプレイを取り出す女性の手元

働きやすい職場環境の実現やBCPなど、さまざまな目的でリモートワークを導入する企業が増えています。リモートワークの快適性や生産性を高めるには、リモートワークに適した環境を整えなければなりません。

アイ・オー・データでは、快適なリモートワーク環境を構築するのに役立つモバイルディスプレイを販売しています。マルチディスプレイ環境の構築を考えている方は、ぜひアイ・オー・データのモバイルディスプレイをご検討ください。

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#テレワーク
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