PCのバックアップとは?OSごとの操作手順やおすすめの保存先を紹介

(記事公開日:2024年4月1日)

PCのバックアップとは?OSごとの操作手順やおすすめの保存先を紹介

#バックアップ 木製テーブルの上でノートPCにSSDを接続して作業する男性の手元

故障や操作ミスといった想定外の出来事で、PCに保存したデータが消えることは少なくありません。前もってバックアップを作成しておけば、データを復元することで消失の回避が可能です。

しかし、バックアップの具体的な方法を知らない方もいるのではないでしょうか。今回は、大切なデータを守るためにPCのバックアップを検討している方に向けて、操作手順や有用な保存先を紹介します。

バックアップの意味とは?実は2種類がある

赤いノートPCの前で両手を上げる黄色い服の女性と白い疑問符

バックアップとは、PCやストレージに保存した情報を守るために、外部の機器にデータをコピーすることです。本体の重要なデータが消えても、バックアップしたデータを復元することで滞りなく作業を続けられます。

バックアップには、システムバックアップとデータバックアップの2つの方法があります。それぞれ特徴が異なるため、上手に使い分けましょう。

システムバックアップ

システムバックアップとは、OS・設定・アプリケーションといった構成を丸ごとバックアップする方法です。イメージバックアップとも呼ばれます。

OSを含むシステム全体を保存することで、故障の際も速やかな復旧が可能です。ただし、同じシステムを2つ用意する必要があるため、作成コストがかかる点に注意しましょう。

データバックアップ

テキストや写真といったデータのみを複製して保存する方法をデータバックアップと呼びます。フルバックアップや差分バックアップといった保存範囲の異なる手段がいくつかあり、データに合わせた使い分けが可能です。

保存する対象が限られるため、手軽にバックアップができ、時間や手間も比較的かかりません。ただし、システムに問題が生じた場合、復元できないおそれがあります。

PCのバックアップに使用できるストレージ(保存機器)

テーブルの上に山積みの保存機器

バックアップを行うには、データを保管する保存先を用意しなくてはなりません。PCの内部に搭載された機器だけでなく、外部のストレージも候補のひとつです。

ここでは、PCのバックアップに適した5種類のストレージを紹介します。仕組みや容量を把握し、用途に応じて使い分けましょう。

HDD/SSD

HDDやSSDは、PCのデータを保存する記憶媒体として代表的なストレージです。

HDDは内部のディスクにデータを保存する仕組みで、保存容量が多くシステムのバックアップに向いています。ただし、物理的にデータを記録するため、外部からの衝撃や熱に弱い設計です。

SSDはメモリーのような電子部品にデータを記録します。軽量で耐久性に優れた構造ですが、劣化による寿命がHDDより早いため、長期保存には向いていません。また、価格が高い傾向があります。

USB/SD

USBやSDといった小型のストレージは、データの持ち運びだけでなくバックアップにも活用できます。

USBメモリーはPCのUSBポートに接続し、データの読み書きを行う保存機器です。システム全体をバックアップするほどの容量はありませんが、写真や映像といった部分的なバックアップに向いています。

USBメモリーよりコンパクトなストレージがSDカードです。保存できる容量は少ないものの、かさばりにくく、データごとに小分けにしてバックアップが取れます。

光メディア

光メディアとは、映像や音楽といったデータの保存に用いる円盤状の記録媒体を指します。光ディスクや光学ディスクと呼ばれ、CD・DVD・Blu-rayが代表的です。容量に対して価格が安いため、大きいデータを小分けにして保存する目的に向いています。

ラベリングやファイリングをして管理すれば、データが必要なときに探しやすいでしょう。しかし、他のストレージと比べて書き込み速度が遅く、一部のノートPCでは利用できないケースもあります。

NAS

ネットワーク接続型ストレージであるNASは、複数台のバックアップに向いています。同じネットワークに接続すれば、さまざまなデバイスから同時にアクセスできるため、並行してデータの保存や復元作業が可能です。

自分でカスタムできる商品もあり、搭載ストレージを入れ替えることでNAS全体の容量を増やせます。ただし、他のストレージより初期設定に手間がかかる点やNAS自体が故障するリスクがある点には注意が必要です。

クラウドストレージ

クラウドストレージとは、インターネットを通してデータの保存や共有を行うサービスです。ネット環境があれば、場所を選ばず保存先にアクセスできるため、記録媒体を持ち歩く必要がありません。

接続できるアカウントをいくつも作成することで、複数のデバイスのバックアップが可能です。保存容量はプランによって異なり、増えるほど料金は高くなる傾向があります。無料で利用できるプランは容量が少ないため、全体的なバックアップには向いていません。

PCのバックアップを取る方法

ノートPCにUSBコードを指す手

PCの故障や買い替えに備えて行うバックアップは、正しい手順を理解して、効率的に進めましょう。

WindowsやMacといった代表的なOSだけでなく、外部ストレージへの保存方法も把握しておけば、あらゆる機器のバックアップに対応可能です。ここでは、それぞれの具体的な作業手順を紹介します。

Windowsの手順

Windowsを搭載したPCのバックアップ手順を紹介します。最新のWindows11でバックアップを取る方法は以下のとおりです。

1.Microsoftのアカウントでサインインする
2.スタート内のアプリから「Windows バックアップ」を選択する
3.保存対象のスイッチを切り替える
4.設定が完了したらバックアップを選択する

スイッチのオン・オフで、簡単に保存する内容を決められます。フォルダーや機器の設定など、ドロップダウンで詳細を表示すれば、細かく保存対象の選別が可能です。

Macの手順

Macを使用している場合のバックアップ手順を紹介します。macOSでバックアップを取る方法は以下のとおりです。

1.保存先のストレージを本体に接続する
2.Appleメニューから「システム設定」を選択する
3.サイドバーの一般から「Time Machine」をクリックする
4.接続したストレージを保存先として設定する
5.バックアップを実行する

ストレージにデータが残っている場合、作業時にデータ消去の確認が表示されます。容量を空にしてから始めましょう。

外部保存の手順

OSに関係なく、外部ストレージに直接バックアップを作成する方法もあります。外部保存の手順は以下のとおりです。

1.保存するストレージと本体を接続する
2.バックアップ先のウィンドウを開く
3.保存対象を選択して開いたウィンドウに移動する

全体のデータを保存する場合、ストレージと本体を接続した後の手順が異なります。

1.タスクバーの検索ボックスに「回復ドライブ」と入力する
2.検索結果から回復ドライブを開く
3.本体に接続したストレージを選択する
4.バックアップを作成する

保存するデータに合わせて、バックアップを進めましょう。

バックアップを行う際の注意点

散らかった机の上に置いてある「ATTENTION」を表示されたノートPC

データを守るために欠かせないバックアップには、いくつか注意点が挙げられます。手順に沿って操作すれば保存できますが、タイミングによっては機器に負担を与えかねません。

また、最新の状態を保存していないと、必要なデータが復元できないおそれがあります。バックアップで確実にデータを守るために、注意したいポイントを押さえましょう。

使用する時間帯を避ける

バックアップはデータの容量が大きいほど保存に時間がかかり、デバイス本体への負担も増えます。PCを使用する時間帯のバックアップは極力避けましょう。

自動バックアップを設定する場合、寝ているときのようなPCを使わないタイミングがおすすめです。作業を効率的に進めるため、実行する時間やタイミングを意識しましょう。

定期的に保存する

PCのトラブルは予測しにくいため、バックアップは定期的に実施しましょう。日常的にPCを使用していればデータは増え続けるため、保存する頻度が少ないと大切なデータを失うリスクが増します。

また、一度にまとめてバックアップすると、保存に要する時間や負担が増えて非効率です。初回以降は追加や更新により増えた差分データを保存して、時間短縮や負担軽減を図りましょう。

バックアップ用のストレージには
アイ・オー・データのNASがおすすめ

テーブルの上に置かれたアイ・オー・データのNAS(LAN DISK)

NASを用いたデータのバックアップは、複数のデバイスからアクセスできる点が便利です。同じネットワーク上であれば、ストレージの共有や外出先での利用もできます。

PCデータのバックアップにNASの利用を考えている方は、アイ・オー・データの「HDL-AAXシリーズ」をご検討ください。ここでは、商品の魅力を紹介します。

高速化を実現した高性能デュアルコアCPU

アイ・オー・データが販売するNAS「HDL-AAXシリーズ」は、マルチギガビットへの対応とデュアルコアCPUの搭載により、魅力的な転送速度を実現します。データ読み込み時の実測値は、最大173.5MB/sと超高速です。

デバイスの複数接続時に起きやすい速度低下を最小限に抑えられるため、スピードを実感しながら利用できます。背面に備えたUSBポートによりHDDの増設も可能で、こちらも読み書きの高速化に対応していて便利です。

使用環境に応じた機能の追加が可能

「HDL-AAXシリーズ」の強みとして、柔軟にカスタマイズができる「パッケージ機能」が挙げられます。購入時は基本機能のみ利用できますが、必要に応じて機能の追加が可能です。また、不要な機能を排除することで、メモリーの消費を抑える使い方もあります。

追加できる機能は外出先からのアクセスはもちろん、クラウドストレージサービスやウイルス対策ソフトなどさまざまです。利用環境に適した機能を選択すれば、作業を円滑に進められます。

HDL-AAXシリーズ

デュアルコアCPU搭載のネットワーク接続ハードディスク(NAS)「HDL-AAXシリーズ」

商品情報を詳しく見る

まとめ

ノートPCと並べられた複数のストレージ

大切なPCのデータを守るためにバックアップは欠かせません。効率よく作業を進めるには、手段ごとの手順や注意点の把握が重要です。

ストレージを選ぶときは、保存範囲を考慮して判断しましょう。アイ・オー・データが提供する「HDL-AAXシリーズ」は、高速通信への対応だけでなく、環境に合わせたカスタマイズも可能です。ぜひ導入をご検討ください。

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