2001年 画質とデザインへのこだわり

【液晶ディスプレイ LCD-A15C】開発:2001年

CRTレベルの画質とすっきりスマートな外観

ブラウン管から液晶へ

アイ・オー・データが初めて液晶ディスプレイを発売したのは1997年。画面サイズは13.8インチだった。当時、液晶パネルメーカーは大型化パネルの開発を進めていたが、量産化できるサイズは、まだ小さかった。
外形的には、当時主流だった17インチCRTより小さいにもかかわらず、価格ははるかに高い20万円を超えた。それでも売れたのは、デスクを広く使えるうえ、軽く、消費電力量がCRTの三分の一という省エネ性の高さである。

コストアップになるが…

15型液晶ディスプレイ「LCD-A15C」第2開発部(当時)の中村一彦が開発を担当したのは、2001年発売の15型液晶ディスプレイ「LCD-A15C」。開発に当たり、「CRTに対するメリットを追求し、デメリットを除く」をコンセプトとした。


中村は「当時の液晶は、画質的にCRTに及ばなかった。なんとかCRTに匹敵する画質を実現したかった。具体的には、当時の色純度は50%ほどが平均値。これを72%に引き上げたい。また、輝度は平均200cd/m2を300cd/m2に。このほか、視野角を広げる、色変化がない…なども目標にした」とポイントを挙げる。この値を実現できれば、「CRTレベルの高画質」と胸を張ることができる。


そのため、バックライトが4灯のパネルを考えたが、パネル自体が高価なことに加え、コストアップに拍車がかかると周囲からは猛反対を受けた。コストダウンが叫ばれる時代に逆行している、と生産委託メーカーから反対意見が強く、なかなか設計を開始することができない。しかし妥協しているだけでは、レベルを向上させられないと、半年がかりで説得し、納得の高画質を実現した。

デザインや省エネ性でも先行

こだわりのデザインもう一つこだわったのが外観。まずは前面のフレーム部をスマートにしたいと考えた。CRTはブラウン管と前面ガラスの重量を支えなければならず、それなりの強度が求められ形状的に大きくなるが、液晶にはこの制約が小さい。設計をしてみると、18mm幅が可能だと分かった。当時は画期的な外観だった。他社製の液晶ディスプレイとまったく異なる外観に仕上がったのだ。


また現在アイ・オー・データの液晶ディスプレイで大半のモデルに搭載されている省電力機能「ECOモード」は、この機種から搭載された。ワープロや表計算など最大輝度が必要ない場合は、ECOモードに設定しておくと画面の明るさが抑えられ、消費電力を大幅に減らすことができる。同時にまぶしさが抑えられるので、目にもやさしい。この製品の登場により、市場でアイ・オー・データの液晶へ認知度が高まるきっかけとなった。

〜2001年の出来事〜
・ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが大阪市に開業。
・大阪教育大付属池田小児童殺傷事件
・映画「千と千尋の神隠し」が公開。興行収入の日本新記録を達成。
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