ビジネスNAS入門|最適なNASの選び方

NASの種類

NASは、メーカー等がソフトウェアを開発しているオリジナルOSモデルと、Microsoft社のファイルサーバー用のOS(Windows Storage Server)を搭載した二種類に大別することができます。

オリジナルOS搭載モデルの操作画面

Windows Storage Server搭載モデルの操作画面

■オリジナルOS搭載モデルとWindows Storage Server搭載モデルの比較


オリジナルOS
搭載モデル
Windows Storage Server
搭載モデル
操作性 各社・各商品で異なる Windows標準インターフェイス
設定自由度
Windowsサーバー連携
導入難易度 低い 高い
アプリケーションの追加 △(各社のアドオンによる提供) ○(ライセンス上で制限あり)
コスト 比較的安い 比較的高い
用途例
  • 接続端末が50台未満のファイルサーバー
  • サーバーのバックアップ用ストレージ
  • 接続端末が50台以上のファイルサーバー
  • iSCSIによるサーバーの増設ストレージ

オリジナルOS搭載モデルは、出荷時から共有フォルダーが作成されているため、初期設定に時間を要さずにファイル共有をはじめることができます。また、専任のシステム管理者が不在の企業でも、導入ハードルが比較的に低く、導入コストも安価であることから、初めてのNAS(一台目)としては最適な商品です。

Windows Storage Server搭載モデルは、設定の自由度が高い分、使い始めるまでの初期設定に時間を要する場合があり、システム導入者にもスキルが必要となります。
しかし、 Windows標準インターフェイスのため、Windows Serverの導入経験者にとってはストレスなく運用ができるとも言えます。また、既設でWindows Serverが設置されている場合の親和性は高く、1,000人を超えるようなユーザー総数の多いActive Directory環境のレスポンス面でも有利です。

詳細はActive Directoryページへ

Windows Storage Serverとは

Windows Storage Serverは、Microsoft社のファイルサーバー用OSで、ハードウェアメーカー向けのOEM専用OSになります。そのため販売店でOSだけを購入することはできません。

Windows Storage Serverのベースは、同世代のWindows Serverになります。サーバーの役割や利用方法として、多くが機能制限ではなく、ライセンス上で制限されています。そのため、利用ユーザーは、認められた利用範囲内で運用する必要があります。
※Windows Server 2019より、対応するストレージ向けOSはWindows Server IoT 2019 for Storageに変更

■Windows ServerとWindows Storage Serverの比較


Windows Server(通常版) Windows Storage Server
販売形態 OS単体での購入が可能 OEM専用
(ハードウェアへプリインストール)
サポート窓口 Microsoft社 各ハードウェアメーカー
利用目的の制限 制限なし
(ユーザーにて役割を選択)
原則、ファイルサーバー利用のみ
アプリケーションのインストール 制限なし データ保護用途のみ
データベース(SQL Server)の利用 制限なし SQL Express版のみ
(無料版)
CAL
(サーバーへのアクセスライセンス)
クライアント数に応じて必要 不要
キーボード/マウス/モニター接続 制限なし 常時接続不可
(メンテナンス時のみ可)

Windows Storage Serverには、2008/2012/2016などの世代によるシリーズだけでなく、複数のエディションが用意されており、利用可能な機能に差があります。最新のWindows Storage Server 2016を例に、当社が扱う2つのエディションで利用可能な主要機能の比較は、下記の通りです。

■Workgroup EditionとStandard Editionの比較

主な機能 Workgroup Edition Standard Edition
ユーザー数 50 無制限
ドメイン参加
DFSレプリケーション
iSCSI ターゲット
仮想記憶域プール(Spaces)
データ重複除去 ×
仮想化 ×
DHCP/DNS/WINSサーバー ×
Active Directoryサーバー (ドメインコントローラー) × ×
  • ※仮想化など、機能によってはハードウェア要件もあるため、ライセンス上で利用可能でも、該当するNAS商品が必ずしも全て利用できるとは限りません。また、ハードウェアベンダー個別の保証条件が設けられている場合があります。

当社NAS「ランディスク」の紹介

アイ・オーのNASはランディスクとして、運用方法やユーザー規模にあわせて幅広いラインアップをご用意しております。
法人向けランディスクの主なラインアップは以下の通りです。

オリジナルOS搭載モデル

Windows Storage Server搭載モデル

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