取材日:2016年11月8日
教育の充実・発展を図るために、電子黒板やタブレット端末など情報機器の活用実践を東京学芸大学と協力して進めている都内小学校の先生方に今回期待を持っていただいたのがアイ・オー・データ機器の「てれたっち」。取り付けが簡単で使いやすく、デジタル教材やタブレットと組み合わせて授業で利用されています。その具体的な活用例や効果について、情報教育を担当されている先生方にお話を伺いました。
谷川氏展示会で見たのが「てれたっち」との出会いです。昔からこういう製品はありましたが、操作方法がややこしい印象がありました。例えば、他社であった製品ですが黒板に対して立つ位置や角度が決まっていたり、キャリブレーション(タッチ範囲の調整)を使う度にする必要があったり…。それに比べて手軽に使えると思いました。
芦原氏「使いやすさ」もさることながら、導入のしやすさも重要なポイントです。学校の予算内で購入できそうなものを探していました。その点、電子黒板を新たに1台購入する5分の1ぐらいの費用で、学校にある大型テレビを電子黒板として活用できることが魅力でした。実物を触らせてもらったら、パッと反応し、操作感もよかったです。
芦原氏取り付けも設定もすごく簡単でした。取り付けがこんなに手軽なので、取り外して他のクラスの大型テレビで使うこともできますね。
谷川氏キャリブレーションも簡単で、一度設定するだけですぐに使用できました。授業では板書もよくします。電子黒板にはプロジェクター型の製品もありますが、プロジェクターだと黒板が埋まってしまいます。授業によっては電子黒板も黒板も使いたいという時があるので、そのような場面で「てれたっち」は教室にすでにある大型テレビを活用できるのでよいですね。
谷川氏大型テレビだけでも、パソコンの画面を大きく映すことはできました。ただ、パソコンで操作するしかなく、操作する際は子どもたちから視線を外してパソコンを見ていました。でも、「てれたっち」で大型テレビを電子黒板にすることで子どもたちを見ながら操作ができるようになります。反応や関心の高さを確認できるし、授業の流れを止めることなくスムーズに操作できるのでとても便利です。また、子どもたちも操作できるのがいいですよね。
芦原氏やはりデジタル教科書など、視覚的な工夫が加わっている教材も取り入れると注目度が変わってきます。大画面に動くものや色がついたものを映し出すと、子どもたちの興味喚起を促せるし、積極性や参加性も引き出せると思います。谷川と同じく「てれたっち」は子どもたちの方をちゃんと見ながら授業ができることがいいですね。「見ている?」と聞いている先生が、子どもたちの方を見られないのでは良くないですから。
芦原氏子どもたちには「使ってみたい」って人気です。みんなこの専用ペンに惹きつけられますね(笑)。この専用ペンは先生しか使えないものだと思っているので、「前でやってみたい人!」って聞いたら、みんな手を挙げます。
谷川氏今では、子どもたちはパワーポイントを画面上で操作しながら発表することもあります。そんなときは、子どもたちにもみんなのほうを見ながら話すことを意識させています。
芦原氏本校では算数をはじめいろいろな場面で使っています。図形の授業などが最適ですね。例えば、子ども自身がデジタル教材の図形を動かしながら回答することで、「どう考えたか?」と答えを導きだすまでの考え方が共有できます。そうすることで、自分とは違う考え方や新しい視点も生まれ、授業の雰囲気が変わってきました。
谷川氏僕も日常的によく使っています。国語では物語を読み解くときにマーキングすることがあるのですが、マーキングしたり、消したりと自由にできるので便利です。マーキングした後で、みんなでなぜそう思ったか話し合う、そして、意見を交わし、違うところにマーキングする…といったことも、簡単にできるので便利です。他には、実験などさまざまな映像を流したりしています。手軽に使えるところがいいですね。紙もデジタルの教科書も、ミックスしてそれぞれの適材適所に応じて、使い分けています。このようなICT機器のよさを、多くの先生方にも知ってもらいたいですね。