取材日:2017年11月27日
北茨城市で、卒業アルバムの撮影・制作、婚礼写真、スタジオ写真などを手がける(株)村山写真館様。このたび、アイ・オー・データの法人向けNAS「LAN DISK」を2台導入。従来から利用しているものと合わせた合計8台によるデータ保管体制を構築されました。二度と再現できない思い出を残すという仕事柄、より安心できるデータ保管を追求され、見出されたのが本製品とのこと。そんなLAN DISK導入の経緯とデータ保管に対する思いについて(株)村山写真館代表取締役の村山拓行様にお話を伺いました。
村山様まず、幼稚園、小中学校の卒業アルバム制作、それからブライダル、スタジオでの記念写真ですね。最近はマタニティ写真や、こだわりの遺影を自ら撮りに来られる方もいらっしゃいます。楽しみなのは、小学校の廊下ですれ違いながら撮ったような子が成人式の際に来られること。こちらは子ども時代の記憶のまま「◯◯ちゃん!」と呼んだりして。ご本人は照れますが、親御さんにはすごく喜ばれますね。覚えていてくれたのですねと。職業柄、お顔はよく覚えるものなのです。
村山様確かにいろいろな方から相談をいただきますね(笑)。長くふれあうことによる信頼関係があるからでしょう。実は、市内はもちろん隣接する市の中学校2年生が、職業体験のため毎年約50人来てくれます。それがきっかけでうちのスタッフになった子もいるんですよ。デジカメで誰でも撮れる時代だからといって、写真館の跡継ぎが減っていると聞くと少し悲しくなります。こんな魅力のある商売はないと思いますから。
村山様スタジオの場合、1回のバックアップで2.5GB、月50GBほど。それより多いのは学校の卒業アルバム用に先生方から預かる写真です。小学校1校あたり3万枚、20GBにもなります。運動会だけをとっても、昔は1回で36枚撮りフィルム10本ほどでしたが、今は2,000~3,000枚。それが6年分ですから。
村山様スナップ写真の買い忘れ、アルバムの破損に備えて最低5年間は保管します。スタジオで撮った写真も、CDでお渡ししてから5年は残します。二度と再現できない思い出を確実に保管する。それが信頼関係をつくるわけで、それができなければ成立しない仕事です。
村山様フィルムの時代は保管庫にずらっと。デジタルに変わった当初は小さなハードディスクですね。50GBほどしかなく、容量に不満を持っていました。
村山様小さなハードディスクだったので、紛失してはいけないと思っている時に震災に遭いました。地震があった翌朝、ハードディスクが棚から落ちていました。ここは港町ですから 、津波がそこまで来ていて機器ごと失くしていた可能性もありました。この時から、より万全な体制をつくろうと考えました。今は撮影したデータをパソコンと、NASに入れて、さらにDVDにも焼いておきます。3重のバックアップ体制ですね。
村山様卒業アルバムの仕事はピーク時に集中します。大量の写真をスタッフで手分けしてセレクトするため、共有できるNASが便利だからです。
村山様実は以前、データが飛んでしまったことがあるんです。卒業アルバム、もう一度撮り直すにはタイムマシンがないとできない。その日は眠れませんでしたね。自分で復旧業者さんを探して、50万円かかりました。そのあともう1回あったので、全部で100万円です。今後、二度と同じ思いはしたくないですね。
村山様コスト比較をしました。クラウドで私の望むことをかなえようと思ったら、月3〜4万円、年間50万円。それならNASがいい。私の世代は手元に置いておかないと安心できないというのもあります。
村山様今はこちらをメインにしています。これまで商品選定から設置までを自分でやっていましたが、今回は代理店さんを通して購入し、メンテナンスをお任せしています。NarSuSという監視サービスにも登録して、万一の異常にもメールでお知らせが来るようになっていますし、いざとなればすぐに担当の方が駆けつけてくれるから安心できます。まだ導入して間もないですが、安定して作動しています。
村山様近々、カフェ・美容室・エステ・化粧品販売・ネイルサロンの複合施設を今のスタジオ前に建てようと設計しています。女性がより美しくになって写真制作までおこなえる、すべてがワンストップでできるサービスを提供していきたいです。
村山様あと2台ほど検討しています。今のお客様はSNSで発信するのに写真を撮られますので、その画像を保管するサービスも考えています。また、将来的に印刷会社さんの代わりに、名刺やパンフレットなどの制作からデータ保管までの委託業務も視野に入れています。
村山様もちろんです!今回の「HDL4-H16EX」が入るまで、ずっと不安に思っていたところですから。10人のスタッフがデータを出し入れする、NASを酷使する作業がさらに増えるわけなので。ゆくゆくは自宅と写真館の間でレプリケーションすることも検討しています。