「会社で利用するならミラーリングが堅実」 - 株式会社カラーズ

「会社で利用するならミラーリングが堅実」 - 株式会社カラーズ

「プロジェクトを数人で行う場合、誰がどのファイルを持っているか分からなくなることがありますが、HDLMの中にまとめて保管するようにすれば、探す手間がかからないというわけです」

Web制作業務は共同作業。さらにWindows-Macが共存する環境では、データの受け渡しは面倒なもの。Web制作・システム開発を手掛ける(株) カラーズでは、アイ・オーのミラーリングNAS「HDLMシリーズ」を導入し、業務の効率化とミラーリングによるデータの冗長化という課題を、まとめてクリアすることに成功した。

Windows、Macの共存環境にミラーリングNASを導入

(株)カラーズ社内
(株)カラーズの社内。全体が4つのグループに分かれてプロジェクトを分担。それぞれのグループごとに10台ほどのPCが稼動している



同社でWeb構築に携わるスタッフはおよそ20名。社内ではWindowsマシンとMac OSマシンがそれぞれ約20台、合わせて40台ほどのマシンが稼動している。DTPデータを素材とする場合も多いため、Mac OSマシンは欠かせない存在だ。

この環境に新たに導入されたのが、アイ・オーのミラーリングNAS「HDLM-250U」である。

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「会社で使うならミラーリング、ホットスワップは必須」

Webコンテンツの制作業務においては、複数スタッフによる共同作業が欠かせない。HTMLの作成をするスタッフ、Flashスクリプトを作成するスタッフ、サーバープログラムを作成するスタッフなど、ひとつのコンテンツの作成に数名ものスタッフが関わっているのが普通だ。

これまで同社では、ひとりのスタッフのPCに共有フォルダを作成し、そこを全スタッフが参照しながら作業を行っていた。しかし、ディスク容量が限られていることもあり「ひと世代前のデータを見るためだけにメディアを入れ替えなくてはならず、非常に面倒でした。また、共有PCの電源が入っていないとフォルダが参照できませんし、高い負荷がかかる作業を行っている際は、作業完了までずっと待たされることもしばしばでした」と、同社COOの奥野昭光氏は語る。

そこへ導入されたのが、アイ・オーのミラーリングNAS「HDLM-250U」だ。同社でシステム管理を担当する会津剛氏は「個人用途であれば単機能のNASでも構いませんが、会社で利用するならミラーリングが堅実。ホットスワップで抜き差しできるほうが信頼性が高いと感じました」と語る。

「ホットスワップに対応しない機種であれば、ディスクに障害が起こった場合、交換のために本体を分解しなくてはならない。その点、電源を入れたままカートリッジの抜き差しができるホットスワップは「大きな魅力でした」と会津氏は語る。導入にあたっていろいろなメーカーのNASを調べたものの、結果的に「同じ価格帯のNASの中では、この製品しか候補に残らなかった」とHDLMを評する。

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Windows - Mac 両OSから、共有フォルダとして利用

同社でのHDLMの使い方は、大きく2通りに分けられる。

ひとつは、一般的な共有フォルダとしての使い方だ。「昔は個人のPCに共有フォルダを作っていましたが、やはりそれだと不安定な部分があり、マシンが重くなることもあったので、こういったNASに共有データを置くほうがいいということになりました。現在はHDLM上に個々の名前を付けた共有フォルダを作って、そこでデータをやり取りしています。マシンに負荷がかからないのでよいですね」とは奥野氏の弁

HDLMに共有データを置いて、LAN上のPCからアクセスできる
HDLMに共有データを置いて、LAN上のPCからアクセスできる



HDLMが導入されたことにより、これまで各スタッフのPCにバラバラに保管されていたWebコンテンツのファイルは、すべてHDLM上に保存されるようになった。個人のPCに負荷がかかることもなく、またWindowsとMacいずれからもアクセスできるので、データの共有には最適だ。

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HDLMにWebコンテンツファイルを置き、複数スタッフの共同作業を実施

もうひとつの使い方は、プロジェクトごとのファイルの保管場所としての使い方だ。

これは、手掛けるWebプロジェクトごとにフォルダを作成して中にサイト全体のツリーを置き、修正するたびにそこを入れ替える、という使い方である。各スタッフは自分のPCからHDLM上のデータを参照し、他のスタッフとの共同作業を行う。必要なら自分のPCにダウンロードして作業を行い、その後データをアップロードすることも可能だ。

250GBもの容量があるHDLM-250Uならば、納品用のHTMLデータはもちろんのこと、Photoshop形式のファイルなどオリジナルの画像データもまるごと保管し、世代ごとに管理できる。フォルダツリーもそのままの形で保存できるので、Web制作の上で効率化に大きく貢献している。

「HDLMの中にディレクトリ構造をまるごと、例えばPhotoshopのpsdファイルを入れるイメージフォルダがこれ、納品データのツリーがこれ、そのひとつ前の0.9のバージョンがこれ、と規則通りに置いておけば、担当したスタッフでなくとも必要なファイルを簡単に探せます。プロジェクトを数人で行う場合、誰がどのファイルを持っているか分からなくなることがありますが、HDLMの中にまとめて保管するようにすれば、探す手間がかからないというわけです」。

HDLM導入以前は、MOなどのメディアにデータを保存していたが「容量的に、メディアのフォーマット的にも、使い勝手がよいとは言えませんでした。メディアごと紛失したり、壊れる危険性もありますしね」と同氏は語る。

機器構成図
(株)カラーズの機器構成。Win-Mac約10台が混在したグループが計4つあり、それぞれのグループにUPS(無停電電源装置)が設置されている。HDLMはこのグループとは独立した場所に設置され、いずれのグループからもアクセスが可能となっている

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無停電電源装置(UPS)との連動によりリスクを低減

同社の抱える問題として、入居しているビルの電圧が不安定で、稀にブレーカーが落ちてしまうことが挙げられる。「業務に影響が出ないよう、それぞれの島ごとに無停電電源装置を入れることで対応しています」。

今回導入されたHDLMは、すでに同社に導入されていたAPC社の無停電電源装置に対応しており、万一停電が発生した際も、指定時間内に自動的にシャットダウンすることができる。幸い、まだこの機能を利用する事態には至っていないそうだが「UPSに対応していることは、導入の大きな決め手になりました」とのこと。

HDLM設置状況
HDLMは各グループからは少し離れた場所に設置。UPSとの連動により、万一の停電時も安全にシャットダウンすることが可能だ



また同製品は、ユーザーごとに細かなアクセス権限を設定することができる。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の取得を視野に入れる同社では、製品の選定にあたり、アクセス権限に関する機能を重要視したとのこと。奥野氏は「当社では業務用ネットワークと来客者用ネットワークを分割するなど、共有していいものとそうでないものは日頃から区別をつけています」と語る。

その点、HDLMはユーザーの一括登録や共有設定もでき、どのユーザーがどのファイルにアクセスしたかログが残るなど、セキュリティにきちんと配慮された仕様になっている。「情報管理の考え方から言うと、ログが残るというのは、何かあった時に追いかけられるのでありがたいですね」と会津氏は語る。管理者にとっても非常に扱いやすいのが、HDLMの大きな特長だ。

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素材データをネットワークで共用するアイデアも

HDLM設置状況


今後のHDLMの活用方法として会津氏が挙げたのが、「素材集の共有」というアイデアだ。

「Web制作に用いる素材データをみんなで共有するためのスペースとして、HDLMの領域を使用するのはどうかな、と考えています」。共用したいデータをHDLMの中にまるごと放り込んでおけば、ディスクの入れ替えなしに素材集を活用できる。Web制作の業務の中ではこの上ない効率化といえそうだ。

奥野氏はさらに、ネットワークを経由したデータのバックアップも視野に入れる。「僕らのような制作会社は、一般の方に比べてファイル数は多い一方、データ容量は少ない。遠隔地と定期的にミラーリングして、どこかにちゃんと同じものが存在しているというのがあるとすごく便利だなと思いますね」。

同社にミラーリングNAS「HDLM」が導入されて1ヶ月余り。早くもHDLMは、同社にとって欠かせない存在となっているようだ。

ミラーリング、ホットスワップに加えてUPSにも対応!
ミラーリング、ホットスワップの高信頼性に加え、UPS(無停電電源装置)に対応。不意の停電におけるディスク障害のリスクを低減
Win-MacどちらからでもアクセスOK!
LANを経由し、Windows、Macいずれからもアクセス可能。作業データを一括して保管できるほか、個人の共有フォルダを置き、データをやりとりすることも可能

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導入企業概要

大阪市北区に本社を構える(株)カラーズは、Web制作事業のほか、教育・店舗開発など多岐にわたって事業を展開している。主力であるWeb制作事業においては、大手企業サイトの企画段階から運営までを一手に請け負い、Flashなどリッチメディアを扱うコンテンツの作成に力を入れている。また近年では CMS、いわゆるコンテンツマネージメントシステムの提案も積極的に行っている。
[商号] 株式会社カラーズ
[創立] 1997年1月17日
[資本金] 1,500万円
[代表者名] 高場 秀樹
[従業員数] 22名
http://www.colors.jp/

株式会社カラーズ 取締役COO 奥野 昭光氏

株式会社カラーズ 取締役COO
奥野 昭光氏

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