取材日:2017年8月2日
播磨南中学校には2つの理科室があり、ここには一体型の電子黒板が設置されていました。理科の授業は実験も多く、この電子黒板を利用することもありましたが、使い勝手の面でなかなか軌道に乗り切れない状態でした。今回「てれたっち」の導入にあたり、設置・設定の簡単さを実感するとともに、中学校理科の授業特性を考慮した使い方にトライしました。その一例をご紹介します。
※先生のご紹介、学校での設置状況などは取材当時のものです。
設置や設定はいかがでしたか?
澤内先生私が「てれたっち」でまず驚いたのは、設置の簡単さです。正直言って、「これで本当にできるの」という感じでした。テレビの上部にタッチモジュールを取り付けるだけで、テレビが電子黒板になってしまうのは、動くまで半信半疑でした。しかし、実際に電子黒板に様変わりしたのを見て驚きました。また、今まで使った一体型の電子黒板にはどれも専用のペンが付いていましたが、電池を入れて使用するタイプで、使いたいときに電池切れで使えず不便な思いもしたので、「てれたっち」のペンは電池不要なので安心です。
澤内先生特別な工具が不要で、テレビの形状にも左右されない点はすごいと思いました。今、理科室で使っているのですが、他の教室でも頻繁に使うことを考えると、「てれたっち」が一台しかない場合は、取り外して使い回しするのも良いと思ったくらいです。しかし、中学では科目ごとに違う先生が教室で授業を行いますから、各教室に常設しておくことが理想です。
澤内先生「てれたっち」は、テレビへの取り付けだけではなく、取り付けてからの設定も簡単です。専用のソフトを起動し、画面の指示に従って画面をタッチすれば自動的にキャリブレーションが行われ、その後の再設定は必要ありませんでした。最低限の機能に関しては、なんら抵抗感なく向き合えた感じです。
授業で使用されたときの、反応はいかがでしょうか?
澤内先生放射線の授業での例ですが、基本的に「見せる」ことに主眼を置いた授業で「てれたっち」を使いました。中学の理科では実験器具をよく使いますが、高価なために学校にはたくさんありません。この授業では、生徒全員に器具の名前と機能を理解させることと、目に見えない放射線の数値を示すのが目的でしたので、実写で拡大して見せながら板書と併用で解説していきました。
澤内先生目に見えないものを扱う授業で、数値化されたものを大きくしてみることができるので、生徒はみな驚いていました。単純に以前から学校にある書画カメラと接続しただけですが、「てれたっち」の場合は、そこに書き込むこともできます。つまり、学校が既に持っている教育用機材を組み合わせることができるのが利点だと思います。
澤内先生理科の授業は、理科室だけではなく一般の教室でも行います。例えば、前週に理科室で行った実験授業をまとめ、次の授業の冒頭で振り返ることがあります。実験データを基に考察することは重要なので、黒板にデータを書き出すだけで時間も板書スペースも取られてしまいます。それをパソコンに保存して「てれたっち」で表示し、黒板でまとめてノートに書くという使い方はできますね。小学校に比べて中学の授業は板書の量が格段に増えます。そういう意味でも、「てれたっち」と黒板の効果的な併用は大切だと思います。
普通の黒板との併用以外でどんなところにメリットを感じられますか?
澤内先生理科以外でも同じだと思いますが、教師は教室内で視認性を高めるために大判の資料を用意します。「てれたっち」を使えばその作業は随分楽になりますね。植物を題材にした理科の授業では、近くにその植物が咲いていれば実物を見せられますが、咲いていない場合はインターネットで写真を探して印刷物で示さなければなりません。教室ではA3サイズでも小さく、それ以上になるとコストも大幅にかかってしまいます。その点、「てれたっち」なら、画面に映し出せるので、印刷の費用もその準備もいらないので、便利です。
澤内先生美術の先生から、絵画や彫刻作品などを大きく見せたいとの要望を聞いたことがあります。美術室は広いので、プロジェクターをよく使うそうです。「てれたっち」は80インチのテレビまで設置できますが、スクリーンに投影すればそれ以上にすることも可能です。そこで、試してみたのが「てれたっち」とプロジェクターの同時接続です。こうすれば、後ろの席の生徒も問題なく見ることができ、大変便利です。