「てれたっち」DA-TOUCH導入事例
【八戸工業大学】

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「てれたっち」DA-TOUCH導入事例【八戸工業大学】

取材日:2017年12月14日

                    
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てれたっちと液晶ディスプレイ3台で電子黒板システムを構築。
アクティブ・ラーニングを推進するのは、「誰でも使える、手軽なICT」

八戸工業大学では、主体的・能動的な学習スタイル「アクティブ・ラーニング」を推進するために、「てれたっち」と大型液晶ディスプレイ3台で連動表示ができる「電子黒板システム」を構築し、授業での活用を開始しました。システム導入と構築を担当された大学院工学研究科の信山克義教授に導入の経緯やその効果についてお話を伺いました。

てれたっちと液晶ディスプレイ3台を使った「電子黒板システム」

まずは、システム導入の背景についてお教えください。

信山教授本授業は電気回路の演習科目で、4~6人でのグループワークを行っています。授業では与えられた演習問題を各自で解いた後、グループでディスカッションを行い、その後に発表を行います。従来は複数台のホワイトボードを駆使してプレゼンテーションを行っていましたが、複雑な演習問題をホワイトボードに書き写すだけでも多くの時間がかかり、本来、プレゼンに時間をかけたいところなのに、準備に時間をとられていました。こうした非効率な点を改善したいとの思いから、「てれたっち」による電子化を進めました。

授業では、3台の液晶ディスプレイを自在に切り替えて使われていましたね。

信山教授「てれたっち」と大型液晶ディスプレイ3台を設置し、うち1台をタッチペンで書き込みできるメイン液晶ディスプレイ、残りの2台は画面表示のみを行うサブ液晶ディスプレイとして利用しています。いわゆるパソコンのマルチ液晶ディスプレイ利用と同様の構成です。

複数台での導入にこだわられたのはどんな理由からでしょうか。

信山教授55型の液晶ディスプレイは、ホワイトボードと比較して表示できる情報量がもとより格段に多いのですが、それを3台使うことでさらに情報量を増やしています。液晶ディスプレイ1台のみだと、1つのグループが液晶ディスプレイを利用している間、次のグループはプレゼンの準備をすることができませんし、また、プレゼンが終了したらすぐに画面を消して次のグループに譲らなければならなくなります。本システムで液晶ディスプレイ3台を同時に使えば効率的に時間を配分でき、各グループがテンポよく発表や解説を行えます。さらに、1問につき3人の解法をそれぞれの画面に表示し、解き方や考え方を見比べることができるのもメリットです。また、発表が終わったグループの画面も残しておけるので、メモを取ることもできます。

「誰でも簡単に使えること」は定着させるための必須条件

導入にあたり、特に注意した点などはございますか。

信山教授とにかく重視したのは使いやすさです。教員、学生も含め、学校という場所は多様な人材が集う場所です。そこで導入するツールとしては、「誰でも簡単に使えること」は必須の条件です。例えば操作が難解で度重なるレクチャーが必要だったり、稼働させるために特定のソフトウェアが必要だったりすると、活用のハードルが一気に上がってしまうのです。高額な予算を使って導入しても、使われなければまったく意味がありません。

その観点で見ると、「てれたっち」の操作性は満足いただけるものだったのですね。

信山教授パソコンライク、いえ、ほぼパソコンと言える使い勝手はよいですね。概ね学生も直感で使いこなしています。「今までマウスで操作していたパソコンを、液晶ディスプレイの画面上でタッチペンを使って操作すればいい」と理解して、皆すんなり入ります。
専用のツールも一切導入せずに、Windowsベースでシンプルに利用しています。紙のプリントをスキャンして取り込んだものを表示させ、ペンツールで書き込んだりしていますが、パソコンと操作感が同じなので簡単に行えました。

一般的な電子黒板1台分で導入できた驚きのコスト感

導入にあたり、他製品とは比較されましたか。

信山教授いくつかの電子黒板と比較しましたが、機能が充実しているが予算的には高額な製品が多い中、「てれたっち」は抜群のコストパフォーマンスを誇っていましたね。液晶ディスプレイに外付けするというアイディアもユニークで、機能や操作のシンプルさも際立っていました。グループワークで学生に積極的に使わせたいという意図があったため、なるべく多くの台数を導入したい。そうなると、やはり「てれたっち」が選定に残りました。ですが、一般的な電子黒板1台のコストで「てれたっち」と大型液晶ディスプレイ3台を導入できるという驚きのコスト感には、正直に言うと多少疑念がありました。そこで、実機の体験ができることをwebで知り、早速、体験してきました。その後は機材をお借りして、試験導入も行い、最終的に「これならうまく運用できそうだ」という実感を得てから導入しました。まずはグループワークの教室に、それから、ゼミで活用するために自分の研究室にも1台導入しています。

アクティブ・ラーニングを実現するために

「てれたっち」を今後、どのように活用されていきたいと思われていますか。

信山教授授業におけるICT化の取り組みは、学生の主体的な学び(アクティブ・ラーニング)のために行っています。自ら主体的に学び、お互いに学び合い、そして学んだ知識を活かす力を育てていくことが必要だと考えています。「てれたっち」を活用したプレゼンテーションの経験はアクティブ・ラーニングの1つとして大きな助けになると考えています。社会に出た時に、プレゼンテーションを行う場面がでてくると思います。そんな時にも、こういった経験は非常に役に立つと思います。学内はもちろんですが、学外の教育現場にも広く普及させたいと考えています。

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議論に使える時間が格段に増え、授業の空気が変わりました。

授業でプレゼンテーションを担当した学生の1人、工学部電気電子システム学科の四戸樹さんにお話を伺いました。

ICTを使ったプレゼンテーションはこの授業でのグループワークが初めての体験で、当初は操作が難しいという印象がありましたが、慣れればスムーズに使えました。このシステムの導入で、授業の効率は極めてよくなったと思います。以前は課題1問につき1つのグループが担当して発表していましたが、書き写すなどの時間のムダがなくなったことで、今では1問につき3つのグループが発表できます。それぞれの解き方や考え方を照らし合わせて議論でき、グループワークが活発化しました。授業の雰囲気もガラリと変わり、積極的に学ぶ雰囲気が出来てきたように感じます。ぜひ他の教科でもこのような取り組みが広がることを期待しています。

工学部電気電子システム学科 四戸 樹さん
工学部電気電子システム学科 四戸 樹さん

導入学校概要

学校法人八戸工業大学
学校
八戸工業大学
http://www.hi-tech.ac.jp/
所在地
青森県八戸市
開学
1972年
取材にご協力
いただいた先生
大学院工学研究科 電子電気・情報工学専攻
工学部 電気電子システム学科
(2018年4月、電気電子工学科に名称変更)
博士(工学) 教育士(工学・技術)
信山しんやま 克義 教授
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