「てれたっち」DA-TOUCH/WB導入事例
【中津川市立苗木中学校】

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「てれたっち」DA-TOUCH/WB導入事例【中津川市立苗木中学校】

取材日:2018年3月20日

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「わからない」がなくなるから、質問が半減!
クイズや動画を効果的に活用した「てれたっち」の授業とは

左から、長屋亮司教頭先生、渡辺裕斗先生

岐阜県中津川市は、積極的なICT投資により、公立学校の教育環境の充実を目指されている自治体です。中津川市立苗木中学校では、全教室に配備済みの大型ディスプレイや書画カメラに加え、「てれたっち」の活用も開始されました。同校で「てれたっち」を使い、動画やクイズを取り入れた魅力的な授業を実践されている渡辺裕斗先生(技術科、英語)、とICT導入に積極的に取り組まれている長屋亮司教頭先生にお話を伺いました。

動画やクイズを使った一体感ある授業が実現

渡辺裕斗先生

「てれたっち」を使った授業について詳しく教えてください。取材させていただいた技術科の授業では、ディスプレイを2台使われていましたね。

渡辺先生「てれたっち」は、技術科のような「見本を示して教える」シーンの多い授業に最適です。言葉で説明しただけではわかりにくい内容でも、動画で見ればすぐにイメージがつきますから。私は並べて比較することを目的に、「てれたっち」を搭載したメインのディスプレイと、画像や動画の表示のみを行うサブディスプレイを使っています。

2台のディスプレイは、具体的にはどのように使われるのですか。

渡辺先生今回の授業では、はんだ付けについて学びました。授業の冒頭では、1つのディスプレイにあらかじめ用意したはんだ付けの手順動画Aを再生し、もう一方のディスプレイで別の手順動画Bを再生します。生徒はグループに分かれ、2つの動画を見ながら作業手順の違いについて議論します。「てれたっち」付属の白板ソフトを使えば、動画の上からタッチペンでポイントなどを書き込むことができ、さらに「記録」の機能を使えば書き込んだペンの動きを保存することも可能です。保存した内容をもう一度見たり、繰り返し動画を比較したりと、様々な使い方をすることができますね。

2台のディスプレイに2パターンの作業手順を動画で提示し、違いを議論

授業にはクイズも取り入れられていて、一体感があふれていましたね。

渡辺先生クイズ問題は白板ソフトの教材機能を使って作成しています。授業では、まず「てれたっち」の画面上にランダムに並んだ工具名と工具の写真を用意しておき、それぞれの写真がどの工具かを生徒に回答させます。正解すれば写真の拡大機能で工具を大きく表示して詳しく解説。その後、シャッフル機能を使い、それぞれを紐付けるクイズを使って、さらにおさらいをしています。

工具名と写真を使ったクイズ問題(白板ソフト教材機能)

実技のフェーズでは「てれたっち」をどう活用しているのか教えてください。

渡辺先生授業後半の実技では、グループに分かれてはんだ付けを実際に行いました。この時、いつでも作業の手順動画を見られるように、「てれたっち」で動画再生を準備しておきます。途中でわからなくなった生徒は自主的にディスプレイの前までやってきて、自分で動画を再生して確認し、納得したら作業に戻っていきます。生徒に「てれたっち」の操作をレクチャーしたことはないのですが、授業で私が使うのをよく見ていて、皆が自然に覚えてしまいました。それほど簡単だということでしょうね。

今までの作業の実演には、「見えにくい」「思ったように再現できない」などの問題点もありました

長屋亮司教頭先生

「てれたっち」導入前はどのような環境で授業を行われていましたか。電子黒板は初めての導入になるのでしょうか。

長屋教頭先生中津川市はIT環境整備に注力している自治体として知られています。本校でも大型ディスプレイや書画カメラは各教室に専用のものが導入済みですし、デジタル教科書の活用も進んでいますが、電子黒板は本校としては初めての導入になります。

渡辺先生過去に別の学校で電子黒板を利用した経験がありますが、「てれたっち」のように画面からタッチペンで入力できない点をもどかしく感じました。「てれたっち」はタッチペンに電池がいらない点も安心です。小さなことのようですが、授業中に電池切れがおきると意外に大きな時間のロスにつながります。消耗品を気にせず存分に活用できる点は実は重要なポイントです。

従来はどのような授業をされていましたか。また、課題に感じていたことなどがありましたら教えてください。

渡辺先生技術科の授業では、実技の手順を見せる際に机の周りに生徒を集めて、いつも私が作業を実演していました。しかし、手元が見えにくいという問題があったり、また、思ったとおりに作業を再現できないこともありました。生徒たちは私の実演を見て作業内容を覚えるわけですが、記憶だけが頼りなので不安があるのか、実技の際に手が止まり、毎回聞きにくることも多かったですね。

シナリオ通りにしか使えないプレゼンソフトに対し、「てれたっち」はより柔軟

従来の課題は、「てれたっち」を使うことで大幅に改善されたわけですね。

渡辺先生授業のペースは学習の遅い生徒に合わせる必要があり、進行が遅くなりがちなのですが、「てれたっち」があれば生徒が自分たちで解決できることもあり、全員で足踏みする必要がなくなります。実技の手順といった基礎は動画で教え、イレギュラーなことや応用を私が指導するといった授業スタイルを確立しました。作業中はいつでも手順の動画を確認できますから、基礎的な部分での質問がなくなり、時間を有意義に使えるようになりました。これにより学習ペースが大幅にアップしたことは大きな効果です。

「てれたっち」が導入される前もクイズ問題を作られたりしていたのでしょうか。

渡辺先生従来はプレゼンソフトを使ってクイズを作り、既存の大型ディスプレイで表示していましたが、機能面では物足りなかったです。プレゼンソフトにはゲーム性やインタラクティブ性はありませんし、アニメーションもシナリオ通りにしか動きませんから、臨機応変な対応ができません。また、せっかく問題を作っても1回しか使えないのが残念でした。一度正解を出せば、生徒はすぐにどこに答えがあるのか覚えてしまいます。その点、「てれたっち」はシャッフル機能なども搭載されているので、同じクイズを繰り返し出題することができます。

黒板や既存のディスプレイと比較すると、「てれたっち」にはどのようなメリットがありますか。

渡辺先生既存のディスプレイには、「入力デバイスがマウスとキーボードしかない」という決定的な難点がありました。授業中に操作する場合、教員がパソコンに向かって入力する必要があるわけです。これだと、教員と生徒の目線の先が違ってしまい、注意が削がれてしまうのです。また、黒板に紙で作ったクイズ問題を貼って、私が直接それらの位置を変えたり、正解を隠したり、見せたり、といったことをした経験もあります。これは、ダイレクトに手で動かせる点はよいのですが、準備が大変でしたね。「てれたっち」は、双方の欠点を補い、よいところをちょうどミックスした立ち位置にあるツールと感じています。

臨機応変に教員と生徒の対話を後押ししてくれる「てれたっち」

「てれたっち」を使った授業に生徒の皆さんの興味関心が非常に高まるとか。

渡辺先生「面白い!」「ワクワクする!」という声はもちろん、「こんな風にしてみたら?」と使い方を提案してくる生徒も後を絶ちません。また、とにかく質問の回数が減ってきており、ほぼ半減しています。映像は言葉による説明に比べて非常に情報量が多いですから、しっかり理解していることを実感しています。

長屋教頭先生「てれたっち」の導入により、生徒の授業に対する集中力が高まりました。やはり映像の力は強いです。また、「てれたっち」は教員がディスプレイの画面をタッチペンでダイレクトに操作する点が、ほかのツールとの違いだと感じています。教員が生徒と同じディスプレイを見ながら操作できますので、リズムが生まれます。また、教員がパソコンではなく、生徒と同じ方向を見て臨場感たっぷりに語れることが、集中力の維持につながっているのでしょう。生徒参加型の授業になりやすいですね。授業は教員と生徒の相互作用で作られるものですから、臨機応変な対話を後押ししてくれるのは強みですね。

「てれたっち」の今後の活用についてお聞かせください。

渡辺先生手書きもできて黒板のように使える「てれたっち」は、まさにデジタルとアナログの中間にあるような存在ですね。導入当初は私が率先して活用していましたが、今は興味を持ったほかの先生方も自主的に参加してきて、活用の輪がどんどん広がっている段階です。

長屋教頭先生これからは生徒にも自由に「てれたっち」を触らせてあげて、発想を伸ばすために活用したいと思っています。ICTを自由に使いこなせる環境とともに正しい知識を与えることで、一人ひとりの学びをしっかり支援していきたいですね。

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導入学校概要

中津川市立苗木中学校
学校
中津川市立苗木中学校
所在地
岐阜県中津川市
開校
1947年
取材にご協力
いただいた先生
中津川市立苗木中学校 長屋亮司教頭先生
中津川市立苗木中学校 渡辺裕斗先生
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