「てれたっち」DA-TOUCH/WB導入事例
【橋本市立紀見北中学校】

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「てれたっち」DA-TOUCH/WB導入事例【橋本市立紀見北中学校】

取材日:2018年3月30日

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「てれたっち」で説明すれば、体育実技のイメージがすんなり頭に入ります。
授業準備や座学の「時短」に成功、実際に体を動かす時間が増えました!

左から、森沙耶香先生、川原一真主任指導主事

和歌山県の橋本市立紀見北中学校は、体育で「てれたっち」を活用し、時間効率の向上や、わかりやすい授業の実現に成功された学校です。「てれたっち」を用いた授業の詳細について、体育を担当される森沙耶香先生、橋本市教育委員会事務局学校教育課・川原一真主任指導主事に伺いました。

タッチペンで軌跡を描けばすんなり頭に入り、すぐに実技に活かせます

森沙耶香先生

体育の授業での「てれたっち」の活用方法を教えてください。

森先生「てれたっち」を体育館に設置し、主に授業の始めの座学と、実技が一区切りついた際のまとめに使っています。「てれたっち」の前に全員で集まって、事前に撮影しておいた写真や動画、プレゼンテーションソフトで作成した資料、教科書のスキャン画像などを用いて説明します。教科書はすべてスキャンしてパソコンに保存してありますので、生徒には教科書を開かせることなく、すべて「てれたっち」上で見せています。

従来はどのような課題を感じていらっしゃいましたか。

森先生県の研究大会などで他校の活用事例を見て、常々電子黒板を使った授業をやりたいと考えていました。プレゼンテーションソフトはよく使っていましたが、自由度という面では難を感じていて、「写真や映像をもっといろいろな方法で見せたい」「その場で画面にポイントなどを書き込めれば、もっとわかりやすく説明できるのに」と考えていました。画面への書き込みができて、画像の拡大もテンポよく自在にできる「てれたっち」は、まさに必要としていたもので、魅力を感じました。今までは教科書の図などをよく見るように指示していましたが、今一つ生徒に伝わっておらず、理解させるのに時間がかかっていました。「てれたっち」は、すべて画像で具体的に説明できるのがよいですね。体育は、言葉を尽くして説明するより見せたほうが早いという面もありますから、非常に重宝しています。

具体的には、どのような流れで「てれたっち」を授業に取り入れられていますか。

森先生例えばバスケットボールならば、コートの図をディスプレイに表示し、実際の動きの軌跡をタッチペンで書き込みます。パスを出した後のカットインなど、コートの中での複雑な動きは言葉だけではイメージしにくいですが、実際にポイントからポイントまで線を引いて見せれば頭に入りやすく、実技に入れば生徒は図解した通りにすぐに体を動かすことができます。

<「てれたっち」を使った体育授業>
①本日の学習課題を発表
②フォーメーションを解説
③実技
④パスの仕方を解説
⑤ボールの掴み方を大型TVに投影・解説
⑥実演
⑦実技
⑧シュートの解説(ゴールポストの狙う場所をペンで記入)

画面に「書く」とことで表現の幅が広がり、コミュニケーションを促進

「隠す」機能を使ったクイズ形式の授業をされていましたね。

森先生「てれたっち」付属の白板ソフトでコートの図を表示し、エンドライン、センターサークルといったポジション用語を隠し、生徒に答えさせました。座学で学んだ内容の復習として行っていますが、口頭で質問した時よりも生徒の反応は断然よいですね。タッチペンを渡してあげれば、自分からすいすい画面を操作して、楽しそうに取り組んでいます。プレゼンテーションソフトは「読む」ことの延長でしかありませんが、「てれたっち」による「書く」アクションを加えることによって、生徒の表現力を向上させることもできます。

クイズ形式の授業を取り入れた背景にはどのような思いがあるのでしょうか。

森先生中学生といえばちょうど周囲の視線を意識し始める年頃で、なかなか積極的に発言したがらなくなります。そこで場の空気を和ませ、発言しやすくするためにクイズが活躍しています。こうした仕掛けは、小学校レベルではおそらく注意喚起のために必要かと思いますが、中学校レベルになってくると、今度は周囲に対する心理的なハードルを下げるために有効になってきます。

各年代でそれぞれ活用の用途があるのですね。

森先生来年から当校の体育は男女共修になる予定ですが、ここでもコミュニケーション促進のためにも使っていきたいですね。「てれたっち」なら体育はもちろんですが、教科を問わず様々な場で活用できると思っています。例えば「調べ学習」など「発表」がともなうシーン、または話し合いが必要な場などで、きっと役に立つでしょう。

川原指導主事「てれたっち」の良いところは「書きながら話せる」ということだと思っています。発表をするにしろ、サポートするツールがない場合には、ただ原稿を読み上げるだけになりやすいのです。しかし、画面に「書く」という行為が加わることで表現の幅が広がり、より伝える気持ちが強くなるのかなと思います。意見を出し合うグループワークにも最適ですね。

「てれたっち」で授業の準備や座学の「時短」に成功、実技に使える時間が確実に増えました

「てれたっち」が導入されたことで、どのような効果が生まれていますか。

森先生視覚的にわかりやすく説明できるため、座学に費やす時間が削減できて、生徒たちが体を動かす時間が増えました。また、実技の際にわからないことがあると、生徒は自主的に「てれたっち」のところまで来て確認するようになりました。このため、1回の授業の中で同じことを何度も説明する必要がなくなりました。準備に時間のかかる跳び箱やマットの授業でも効果がありましたね。これらの授業ではあらかじめ「てれたっち」を用意しておいて、開始前にその日に予定されている授業内容をメニューのように表示しておきます。生徒たちはそれを見て次に何をすべきか理解し、準備体操などは自主的にどんどん進めておいてくれます。

授業の時間効率が大きく向上しているのですね。

森先生体育は、ランニング、体操、整列、用具の準備、片付けなど、やるべきことが山積みです。50分という授業時間のうち、実技に使える時間は実質30分程度というのが現実です。以前は、板書の時間がもったいないと、休み時間を使ってあらかじめ黒板に必要なことを書いていました。しかし、間に合わない場合には授業時間に食い込むことも。今はそういった時間ロスは「0」になりました。

授業以外の部分ではどんなメリットがありましたでしょうか。

森先生同じ内容の授業を数クラスに展開する際、作成した資料やまとめが再利用できることは大きいですね。例えば授業でトーナメント戦をすることもありますが、そういった表や記録などは、黒板や紙ですと一度しか使えませんから、今までは授業の度に毎回準備していました。「てれたっち」を使えば、様々なデータを蓄積して再利用することができます。さらに、前回の授業で画面に書き込んだ内容を残すこともできますから、振り返りにも使えます。来年以降は、今年度に作成したデータを再利用することで、さらに準備の時間を短縮できると思います。今後はWebカメラなどを使って、生徒による実技の映像を本人が確認・分析できる仕組みなども作れたらと思っています。

川原一真主任指導主事

川原指導主事実際に「てれたっち」の運用が始まってから、こんなにも効率化が図れるのかと驚きました。中学校の授業は基本的に専科ですから、どの先生も同じ授業を複数のクラスに展開します。資料の再利用など、電子化のメリットは非常に大きいです。また、「てれたっち」にその日の学習予定を表示してあげるのも良い取り組みです。生徒は1時間の見通しが立ちますから、指示待ちの姿勢がなくなります。注意力を途切れさせてしまう板書の待ち時間もなくなり、授業がテンポよく進むようになりました。「てれたっち」のような便利なツールを使うことで、先生方の負担なくこのような教育環境が実現するのは喜ばしいことです。「てれたっち」は、わかりやすさの面でも、効率化の面でも、まだまだ様々な可能性を秘めていると感じていますので、今後も活用を進めていきたいですね。

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導入学校概要

橋本市立紀見北中学校
学校
橋本市立紀見北中学校
所在地
和歌山県橋本市
開校
1990年
取材にご協力
いただいた先生
橋本市立紀見北中学校 森沙耶香先生
橋本市教育委員会事務局 学校教育課 川原一真主任指導主事
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