医療機関・薬局向け オンライン資格確認端末
APX-MEDICAL/QC導入事例
【あさみ薬局】

導入事例TOPへ戻る

医療機関・薬局向け オンライン資格確認端末APX-MEDICAL/QC導入事例 【あさみ薬局】

取材日:2021年8月5日

北海道の老舗薬局がオンライン資格確認システム導入。
専用端末「APX-MEDICAL/QC」は「小さくてよく動く」

薬局長 坂田祐樹代表
薬局長 坂田祐樹代表

北海道大学病院前にあるあさみ薬局は、60年以上営業している老舗です。4代目の薬局長となる坂田祐樹代表は以前からICTシステム導入に関心を示しており、オンライン資格確認端末システムをプレ運用期の時点で導入しています。同システム導入に伴い、専用端末は「APX-MEDICAL/QC」を選択。使い勝手や導入後の変化などについて話を聞きました。

患者様やスタッフの負担になる?導入前の不安

受付の様子

坂田薬局長薬局は保険証の確認が義務ではないことから、保険請求の適正化・効率化が課題としてあり、ひいてはそれが経営に直結します。業務効率化を図るICT技術については、早くから注目していました。しかし、オンライン資格確認システム導入にあたって、不安を抱えていたのも事実です。
あさみ薬局は地方の小規模薬局なので、技術やシステムの専任者を置くことはできません。現状のルーティンワーク内にオンライン資格確認システムを組み込むことで「スタッフの手間が増え、反対に効率が悪くなるのではないか」という懸念がありました。スタッフの仕事量増加は、患者様にも影響を与えてしまいます。一番のネックは患者様の待ち時間。効率化を図るはずが、スタッフの仕事量を増やし、患者様の待ち時間も増やしてしまうのではないかという不安がありました。
導入初期は新しいシステムの常で、エラーなどの対処を現場で行う事もありますので、全てをベンダー任せにするのではなく、概要の把握をしておくことがスムースな運用開始に繋がります。
当薬局では導入前から情報が出るたびにスタッフへ共有しました。一方、ハードとソフトそれぞれのベンダーとは密にコミュニケーションをとり、不明点を解消して準備を進めました。

いざプレ運用。「経営上のメリットが大きい」

APX-MEDICAL/QCを使用した様子

坂田薬局長これまでは、医療機関が確認した氏名や保険証番号などを処方箋上で確認し、手で打ち直すという作業をしていました。現在は、全来局患者様に対して処方入力の段階でレセコンシステムを通じた保険情報を元に資格確認を実施。公的データを扱うため、誤入力や過誤請求を低減させることができるでしょう。過去の請求において、被保険者区分の誤りを発見した事例もありました。
10月からはオンライン資格確認を行った保険請求については、保険変更があった場合には保険者間で付け替えを行い返戻にならない(※)と聞いています。これは経営上、とてもメリットが大きいと言えます。

※ 取材(2021年8月5日)時点の内容です。本格運用開始にあたり条件等が変更される場合があります。

唯一の推奨端末「APX-MEDICAL/QC」

APX-MEDICAL/QCを使用した様子

坂田薬局長オンライン資格確認システムの導入において、専用端末の選定は重要です。今回導入した「APX-MEDICAL/QC」は、ベンダーの提案によるもの。日本医師会ORCA管理機構が唯一、オンライン資格確認専用端末として推奨しています。
使用してみて「小さい」、「よく動く」といった感想を持ちました。当薬局では「APX-MEDICAL/QC」と顔認証端末、それに加え外付けハードディスクでバックアップを取っています。機器一式はカウンターの中に設置できました。カウンターは受付や投薬などを行うスペース。袋などが置いてあったのですが、そこに置いても作業の邪魔になりません。「APX-MEDICAL/QC」は幅約10cm、高さ約15cm、奥行き約20cmです。非常にコンパクトな端末で、とても満足しています。
スタートアップの設定以後、「APX-MEDICAL/QC」自体を直接操作することはほぼありません。導入から現在に至るまで24時間常に稼働しており特に大きなトラブルもなく、連続駆動できることで営業時間外にシステムアップデートを行う事ができ、患者さんがいらっしゃる時間帯に不意に再起動されるような心配もなく安心して運用できています。1台動かなくなったら替えが効かない機器であってもRAID1運用できるというのも大きなメリットでしょう。

インフラの変革。現状を「道路工事の途中」と捉える

カードリーダー

坂田薬局長オンライン資格確認は、マイナンバーカードのICチップや健康保険証の記号番号などにより、オンラインで患者様の保険資格が確認できるシステムです。「マイナンバー」という言葉が先行してしまい、政府と医療機関の間に齟齬が生まれているのも事実ではないでしょうか。
当薬局で、マイナンバーカードを持参する患者様は多くありません。ほとんどが保険証か処方箋に記載されている健康保険証の記号番号でオンライン資格確認を行っています。「マイナンバーカードが普及しなければ、導入する意味がないのでは」と考えている医療機関もありますが、スタッフの誤入力や過誤請求を防ぐという点において、オンライン資格確認は非常に意味のあるシステムです。特に、小規模の薬局やクリニックなどにとって医療費未回収は大きな痛手になります。事前に素早く確実に資格確認ができるというのは、経営的にも安心できます。
オンライン資格確認システムの導入が促されている現在はまさに、インフラ変革の真っ最中。業界全体は、否が応でもICT化されていきます。私たちのような薬局も、避けて通ることはできません。また、自ら薬局のICT化を理解して、システムを構築していくのも難しい話です。ベンダーと関係性を深め、一つずつインフラ整備をしていくべき。このインフラの変革をいわゆる「道路工事の途中」と捉え、これからやってくる未来に備えることがとても重要です。

導入薬局概要

あさみ薬局
薬局
あさみ薬局
所在地
北海道札幌市 北海道大学病院前
設立
1956年3月
ご協力いただいた
先生
あさみ薬局 薬局長 坂田祐樹代表
このページのトップへ
PC版を表示