ネットワークカメラ「Qwatch」導入事例
【社会福祉法人 函館国の子寮 認定 根崎こども園】

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ネットワークカメラ「Qwatch」導入事例【社会福祉法人 函館国の子寮 認定 根崎こども園】

取材日:2024年7月25日

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6年ぶり再訪問、20台のQwatchで見守る先進の保育環境
もはや欠かせない存在になったネットワークカメラ

TS-NA230WP
TS-NA230WP

根崎こども園は、ネットワークカメラによる見守りの体制を構築し、安全対策やよりよい育児環境作りに活かす先駆的な保育施設です。同園で長年にわたり利用されているのはアイオーのQwatchシリーズ。2018年には、その活用実態や導入効果などを取材させていただきました。以降、さらにQwatchの台数を増やし、現在では計20台のカメラで死角を極力減らした安心の保育環境を実現しています。
今回約6年ぶりに同園を再訪問し、さらに進化した園内について取材させていただきました。柏倉義園長に、「現場の今」から「設置のノウハウ」まで、充実したお話を伺いました。

選ばれる園になる理由は「見守り」の安心感。保護者様の信頼に応えるために

園長 柏倉 義 様
園長 柏倉 義 様

2018年の訪問からおよそ6年が経ちました。あれからQwatchを追加導入し、さらに充実した環境になったそうですね。

柏倉様新商品の「TS-NA230WP」を追加導入する形で、合計20台のカメラを揃えています。従来死角になっていた部分に新しいカメラを設置し、全園の60~70%をカバーすることができました。見守りが必要な箇所はこれでほぼ網羅できたと思います。

前回はカメラがいかに子どもたちのケガ防止に役立っているかについてお話しいただきましたが、当時と変わったことはありますか。

柏倉様引き続き、安全確保は重要な目標です。加えて大きく変わったのは、安全対策や保育の方針に対する保護者様の意識です。「不適切保育」についての報道が相次ぎ、社会問題化したことを背景に、保育施設に向けられる目ははるかに厳しくなっています。安全対策を含めてどのような保育を行っているか、アクシデントの際にどう対応したのかなど、開示、説明していく責任が出てきました。

園児さんと柏倉園長

保護者の皆様の不安を解消し、期待に応えていく必要があるわけですね。カメラを使った見守りは、説明責任を果たすためにも重要なんですね。

柏倉様この取り組みについての認知が地域で進み、安心感から当園を選ばれる保護者様も増えています。録画については入園前にしっかり説明していますが、そのためかアクシデントなどがあった際、すぐに「録画を見せてほしい」と頼まれるようになりました。例えば子どもが転んでケガをしてしまった時、お迎えにきた保護者様にしてみたら、どんな状況でケガをしたのか、なぜケガが体のその位置にあるのかなど、気になることはたくさんあるわけです。それを私たちが口頭であれこれ説明するより、映像記録を見るほうが断然いいわけです。すぐに納得してもらえます。

保護者様はそこに価値を感じられているんですね。ちなみに、園で働く職員の皆さんはいかがですか。

柏倉様職員も非常に前向きで、むしろ「もっとカメラの台数を増やしてほしい」と要望が上がるほどです。この環境を一度体験してみたら、安心感が段違いなことを実感できたようです。立派に仕事をしてくれている職員たちですら、世間で不適切保育の問題がこれだけ叫ばれれば不安になってしまうんですね、「疑いの目で見られたらどうしよう……」と。しかしカメラが隅々まで記録していれば何事も一目瞭然ですから、安心して保育に励むことができるんです。保護者様も職員も、無意味に疑心暗鬼にならずに済む仕組みです。今となってはもうカメラなしの保育は考えられないです。

確実に録画するための設置の工夫、死角をなくすために必要なのは

計20台のQwatchが2階建ての園内のさまざまな場所に設置されていますが、確実に録画するためのノウハウなどはあるのでしょうか。

柏倉様複数台のカメラを分散して設置することですね。広い場所やモノの多い場所では、1、2台と言わず、3台はほしいところです。保育の現場は、什器や備品、消耗品に遊具など、モノが多いんです。これらの後ろに回ると背丈の低い子どもはほとんど隠れてしまいますから、部屋の対角にあたる場所から、2、3台で挟むように録画しています。こうすれば死角が減りますし、万が一事故などがあった時でも、同じシーンを違う角度から確認することができます。

Qwatchの配置場所

Qwatchの配置箇所(平面図)
Qwatchの撮影範囲イメージ
なるべく対角にQwatchを設置し、カメラの死角を
作らないように工夫しています。

最近では360度カメラなど新たな技術の製品も登場していますが、検討されなかったのですか。

柏倉園長

柏倉様360度カメラは試したことがありますが、保育園のような現場では、どうしても死角が多くなってしまうという点でニーズに合いませんでした。1台にそこまでの画角は必要としていなくて、むしろやや狭くとも複数台を設置することに効果を感じます。

水平方向約113度、垂直方向約58度の「ワイドかつ必要以上に広すぎない」という画角、しかも手頃な価格帯のQwatch「TS-NA230WP」は、ちょうどよい選択肢だったということですね。

柏倉様そうですね。子どもたちの状態をさまざまな角度からきちんと把握できることが重要ですから、あまりに高機能な商品は求めていません。それで高額になってしまっては、たくさん台数を設置できなくなってしまいます。また、高画質すぎるとデータが重くなり、そのあと扱いにくいという問題も出てきます。保存しやすさ、再生しやすさまで考慮しても、Qwatchが当園に適していました。もちろん画質も十分満足いくものです。「TS-NA230WP」は従来機と比較して画質が大きく向上していますね。きれいに録画できて大変満足です。

LAN DISK(HDL2-XAシリーズ)
LAN DISK(HDL2-XAシリーズ)

録画した画像については、どのように保存されているのでしょうか。

柏倉様録画したデータは、過去3ヵ月分をNAS(LAN DISK「HDL2-XA8」、計8TB)に保存しています。容量は十分ですし、安定稼働でトラブルなどは一度もありません。なお当園では保護者様からの了承を得た上で、録画したデータを安全対策や導線の研究などに活用しているため、一般的な用途よりは長期の保存を行っています。状況にもよりますが、エビデンス確保のみが目的でしたら、1ヵ月程度の保存で問題ないと思います。

導線分析、リアルタイムの俯瞰、声掛け……。録画だけにとどまらない多彩な活用法

柏倉園長

録画だけでなく、リアルタイムの見守りツールとしても活用されているそうですね。

柏倉様事務室の自席から、園内の様子を確認することもあります。泣いている子どもを見つけたら、各クラスに1台設置されている無線機を通じて、「どうしたの?」と声掛けすることもできるんです。また、行事などの際に俯瞰して全体を見守るといったこともしています。事務室からカメラを通じて、見守る人の目を1つ増やすことができるわけです。

柏倉園長は、保育現場におけるIT/カメラ普及に関する啓蒙活動を精力的に行われていらっしゃいますね。

柏倉様函館市内など近隣だけでなく、最近では全国から見学の依頼がありますね。もちろん業界全体をよくしていくためですから、できるかぎりお応えするようにしています。ネットワークカメラによる安全対策は国も推奨していることですし、補助金を交付している自治体も少なくありませんので、ぜひ調べて活用をと勧めています 。
※交付要綱については、所管の官公庁および自治体にお問い合わせください。

協同電気通信株式会社 営業部 ITS 田島 康雄 様(左)
協同電気通信株式会社 営業部 ITS 田島 康雄 様(左)

これからも安心安全な環境作りに、ぜひQwatchをお役立てください。

柏倉様社会の意識が変わっていく中で、園にもアップデートが求められています。Qwatchは、保護者様が安心してお子さんを預けられる園作りのために、また職員が安心して働ける職場にするために、さらには導線分析といった研究をはじめ、幅広く役立ってくれています。導入・運用パートナーの協同電気通信株式会社さんには、今回も的確な提案とサポートをいただいており、大変感謝しています。今後もQwatchを活用した環境作りを続けていきたいと思います。

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導入法人概要

社会福祉法人 函館国の子寮 認定 根崎こども園

北海道函館市、海岸を臨む自然豊かな高台に立地する認定こども園。ネットワークカメラによる見守りなどさまざまな先駆的な取り組みにより、地域保育のIT化をリードする存在としても注目されています。「楽しいが1番!」をモットーに、元気に遊び、学ぶ環境作りを行っています。

法人名
社会福祉法人 函館国の子寮 認定 根崎こども園
https://kosodate-web.com/kaizoku-ne/
所在地
北海道函館市高松町426番地1
創業
1967年7月
ご担当者名
社会福祉法人 函館国の子寮 認定 根崎こども園 園長 柏倉 義 様

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