メモリーとは、パソコンで処理するデータが一時的に保管しておくための場所で、主にパソコンの処理速度を高速にする役割を担っています。
パソコンの基本となる構成は CPU、メモリー、ハードディスクです。
これを、デスクで例えると、
CPU = お仕事をしている人
メモリー = デスクの広さ
ハードディスク = デスクの引き出し
ということになります。
「メモリが少ない=デスクが狭い」とマルチタスクの際にお仕事をスムーズに行うことはできません。
「メモリが多い=デスクが広い」とマルチタスクの際にも複数の資料を広げて、お仕事を効率的に行うことができます。
①基板
半導体となるDRAMチップや様々な部品が実装される基板です。
JEDECと言われる規格を準拠した設計になっています。
DRAMのコネクタ側に段差があります。
これによって増設時に力を伝えやすくなり、組み立てする時にさしやすくなっています。
②DRAMチップ
基板の上に装着されているDRAM(Dynamic Random Access Memory)のチップで、パソコン用メモリーには複数搭載されています。
内部のコンデンサに電荷を蓄えることでデータを記憶し、電源の供給が断たれると情報も失われます。
③ピン数
金属端子部分のピンの数を示しています。ピン数はメモリーの種類と規格によって数が決まっていて、装着するパソコンのメモリースロットのピン数と一致している必要があります。
④切り欠き
メモリーの誤装着を防止する切り込みで、サポートする電源電圧やタイプによってそれぞれ位置が異なります。
パソコン側のメモリースロットにもこれに対応する溝があり、異なった仕様のメモリーが誤って装着されないようになっています。
パソコンのタイプによって、対応するメモリーの種類やサイズ、切り欠き位置などの形状が異なります。
ここでは、メモリーの規格による仕様の違いを一覧で確認できます。
DIMMを小型化したメモリー規格です。主にノートパソコンや一部のスリムパソコンで採用されています。
|
規格 | 最大データ 転送速度 (理論値) |
動作周波数 | ピン数 | 写真 | |
---|---|---|---|---|---|---|
モジュール | チップ | |||||
DDR4 SDRAM |
PC4-3200 | DDR4-3200 | 25.6GB/s | 3200MHz | 288ピン | |
PC4-2666 | DDR4-2666 | 21.3GB/s | 2666MHz | |||
PC4-2400 | DDR4-2400 | 19.2GB/s | 2400MHz | |||
PC4-2133 | DDR4-2133 | 17.02GB/s | 2133MHz | |||
DDR4 SDRAM |
PC4-3200 | DDR4-3200 | 25.6GB/s | 3200MHz | 260ピン | |
PC4-2666 | DDR4-2666 | 21.3GB/s | 2666MHz | |||
PC4-2400 | DDR4-2400 | 19.2GB/s | 2400MHz | |||
PC4-2133 | DDR4-2133 | 17.02GB/s | 2133MHz |
メモリーに関する用語集。わからない用語はここでチェック!
ディーラム(Dynamic Random Access Memory)
データを記憶し、読み書きが自由に行なえる半導体。電源供給がなくなるとデータが消える。
DDR | DDR2 | DDR3 | DDR4 | DDR5 | |
---|---|---|---|---|---|
データレート(MT/s) | 200~550 | 400~1066 | 800~2133 | 1600~3200 | 4400~6400 |
転送速度(GB/s) | 1.6~4.4 | 3.2~8.5 | 6.4~17 | 12.8~25.6 | 35.2~51.2 |
電圧 | 2.5V | 1.8V | 1.5V | 1.2V | 1.1V |
ディム(Dual Inline Memory Module)
DRAMを基板上に搭載したメモリーモジュール。Unbuffered DIMMやS.O.DIMM、FB-DIMMなどの形状がある。
エスオーディム/ソーディム(Small Outline Dual In-line Memory Module)
メモリー基板の規格。DIMMよりも基板サイズが小さく、主にノートブック、スリムデスクトップに使用。
シーエル/キャスレイテンシー(CAS Latency)
データを読み出すまでにかかる遅延時間(クロック)。この値が小さいほど高速。
イーシーシー(Error Check and Correct)
メモリーに記憶された誤ったデータを検出し、正しい値に訂正する機能。主にサーバー、ワークステーションで使用される。
デュアルチャネル
データ転送幅が2倍になる機能。転送速度が2倍になる。
トリプルチャネル
データ転送幅が3倍になる機能。転送速度が3倍になる。