(写真)離れて暮らす家族とmemetを利用してテレビ電話する様子
(記事公開日:2025年4月16日)
シニア世代の中には、「もっと孫や家族とテレビ電話をしたい」と思っていても、「うまく使いこなせない」あるいは「電話やSMSなどのやりとりでも戸惑ってしまう」という方がいらっしゃるのが実情です。
今回ご紹介する『memet(めめっと)』は、そんなシニア世代に「家族とのコミュニケーション」を生活の中の楽しみとしていただきたくて生まれました。
(写真)『memet(めめっと)』
開発から商品化までの道のりには相当な試行錯誤もありました。地域のシニア向け施設の方や、シニア世代と近い公民館施設の方のご協力のもと、細かなヒアリングや、試作機を用いてのテストを何度も重ねました。
(写真)開発中の試作機を用いてのテストの様子
(写真)手前から奥に向かって試作が繰り返された
2025年2月20日の商品発表会では、たくさんのメディアにも取り上げていただき、商品の注目の高さが伺えます。
Makuakeで先行販売されたmemetは、たくさんの応援をいただいています。応援購入金額 3,219,480円(プロジェクト終了時)、嬉しいコメントも多数届き、好評をいただいています。私たちも実際、使ってみたので、その様子をお伝えしたいと思います。
(写真)『memet(めめっと)』を真横から見たところ
最初に商品を見たときに、何とも特徴的な形だと感じました。真横から見ると角に丸みのある三角形で、優しい印象を受けました。この三角形の画面の角度には理由があり、細かい角度調整を試して、無理なく快適に使用するための視野を確保できる70度に設定されています。
操作ボタンは、押したときの感覚もしっかり分かり、クリック音も大きく、確実に押したことが分かるようになっており、電話の宛先もあえて最大3か所になっています。
(写真)『memet(めめっと)』の操作ボタンと画面
memetを使ってもらうシニア世代の方へのヒアリングや、試作機でのテストを何度も繰り返し、ユーザービリティを徹底的に追求したからこそ、極限のシンプルさを実現しているのだと感じました。
(写真)名前をかける「連絡先シール」
また、シニア世代は「本体にマジックペンで名前を書く」というヒアリングから、名前をかける「連絡先シール」を添付していることもユニークです。
機能が盛りだくさんのIT機器が多い中、その逆の機能をそぎ落とし、簡略化していくことはそう簡単ではないだろうと思います。機能を減らすことが使いやすいとは限らないからです。
memetは、PC周辺機器メーカーとして半世紀近く様々な商品を生み出してきた経験を持つアイ・オーだからこそ生まれた商品だと思います。
(写真)家族の顔を見て会話を楽しむ
アイ・オーでは、どのような商品・サービスが良いか、シニア向け施設等で独自にヒアリングを重ねました。その結果、IPカメラを利用した見守りツールは、あくまで離れて暮らす家族が親の安全を確認したい、という子供側の一方的なニーズであることが多く、シニア世代は「友人や家族との対人コミュニケーション」を重要視していることが分かりました。
ここに着目し、さまざまな調査を経た結果、家族がゆるやかにつながれるコミュニケーションツールとして、テレビ電話専用機「memet(めめっと)」の開発を開始しました。
実は、私もSNSのビデオ通話で、何とかやれないかと試した経験がありました。誰しも離れて暮らしている親がいる方は、同じことを考えるのだろうと思います。80代の親とは、帰省のときにしか顔を合わせる機会がありません。しかし、親は孫をとてもかわいがっており、もっと頻繁に顔を見たいと思っています。
(写真)離れて暮らしていると家族とは帰省時にしか会うことができない
しかし、親は農家でインターネットを利用する習慣もなく、スマホも通話機能しか使っておらず、操作には不慣れでした。そこで、私たちはSNSを活用しようと考え、ビデオ通話にチャレンジすることにしました。さらに、これまで必要なかったインターネット回線も契約し、親に操作方法を丁寧にレクチャーしました。
(写真)スマホの操作を教える孫
最初はうまくいったものの、時間が経つにつれて、親は操作方法を忘れたり、分からなくなったりして、次第にビデオ通話をしなくなってしまいました。教えたくても、離れているため思うように伝えられず、最終的には私たち家族も諦めざるを得ない状況になってしまいました。
(写真)接続は電源アダプターのみ
memetは購入時にSIMが内蔵されているので、インターネット工事やWi-Fi設定は不要で、コンセントにつなぐだけで使用できるのが特長の一つです。さらに、押しやすいボタンや見やすい画面設計で、シニア世代にとっての使いやすさにこだわりました。
(写真)コンセントに挿すだけ
memetはサブスクリプション型のテレビ電話サービスで、契約、プラン変更、解約もWebサイトから簡単にできます。通話頻度に合わせて3つのプランから選ぶことができます。
プラン名 | 通話頻度の目安 |
---|---|
プレミアムプラン 毎月8時間 | 週に2-3回、40分程度テレビ電話できる |
ベーシックプラン 毎月4時間 | 週に2‐3回、15分程度テレビ電話できる |
ライトプラン 毎月1時間 | 週に2-3回、5分程度テレビ電話できる |
(写真)帰省時に渡せばすぐに使えるようになる
遠く離れて暮らしていると、年に何度も実家に帰れないご家族が多いと思います。ぜひ帰省時にプレゼントとして渡してあげるのはどうでしょうか。とても喜ばれると思います。memetの初期設定は、あらかじめご家族で設定しておけば、あとは本体を渡してコンセントにつなぐだけなので、機械操作に不慣れなシニア世代も安心です。
(写真)帰省の様子
商品が届いてから使用を開始するまでの流れは、以下のようになります。
(利用イメージ)商品が届いてから使うまでのSTEP
まず、商品本体を購入します(STEP 1)。購入した商品が自宅へ届きます(STEP 2)。次に、本体に記載されているQRコードをスマホで読み取り、契約画面へ進みます(STEP 3)。その後、スマホに専用アプリをインストールします(STEP 4)。
アプリで本体のQRを読み取り、連絡先の登録を行います。これで登録は完了です(STEP 5)。最後に、「memet」を帰省するときに設置するか、または、設定が済んだ商品を贈りたい相手に届けます(STEP 6)。
以上のステップを順番に進めることで、スムーズに利用を開始できます。
(写真)離れて暮らしていてもmemetで楽しくコミュニケーションできる
(写真)memetの開発理念は「シンプルな技術で広がるつながり」
●押しやすく、確実な物理ボタン
試作機のテストでは、シニア世代にはボタンの位置が低すぎて押しづらいことが判明。そこで、指が自然に届くように高さを調整しました。また、押した感覚やレスポンスがないと何度も押してしまい誤操作につながるため、クリック音を大きくし、確実に押したことが分かる設計に改良しました。
●直感的に操作できるUIデザイン
コントラストが低いと見えにくく、アイコンだけでは理解に時間がかかるという課題に対応。「はっきりとした色合い」と「文字を主体としたデザイン」を採用し、誰でも迷わず操作できる仕様にしました。
(写真)押しやすく分かりやすい操作ボタン
●視認性を高めた最適な画面角度
細かい角度調整を繰り返し、「テーブル+椅子で座ったときに1~2人がちょうど良く映る」70度に設定。無理なく快適に使用できる視野を確保しました。
●分かりやすい情報量と文字サイズ
ひとつの画面に複数の指示があると混乱を招くため、優先度の高い操作のみを表示。文字サイズも大きくし、余計な情報を削減することで、よりスムーズな操作を実現しました。
(写真)見やすい画面角度
細部にまでこだわり抜いたデザインで、誰でも安心して使える商品を目指しました。memetに搭載されている機能は「テレビ電話」のみ。本体の「連絡先ボタン」と、「通話」の2つのボタン操作だけで発信できます。機械に不慣れなシニアでも間違いようがありません。
また、あらかじめ登録した宛先からしか電話はかかってきませんので、高齢者の詐欺トラブルに巻き込まれることもないので、家族も安心です。
●本体サイズ:270(W) x 165(D) x 239(H) mm ※ゴム足を含む ●ディスプレイサイズ:10.1inch(アクティブエリア:W217mm×H135mm)
●シンプルな操作ボタン
●見やすい画面角度
●取っ手もあり、持ち運びもラク
(写真)実際に使ってみました
実際に80代の私の親でもかんたんにテレビ電話を使うことができましたので、その様子をご覧ください。帰省したときに、memetを設置して操作方法を孫から教わっている様子です。
(写真)操作方法を孫から教わる
あらかじめ利用設定や宛先登録をしてあるので、電話のかけ方と受け方のかんたんなボタン操作を覚えるだけなので、10分程度でレクチャーは完了です。
それでは、まず初めに家族に電話をかけてみます。電話を掛ける操作は[連絡先]ボタン→[通話]ボタンの2つだけです。
(写真)電話をかけたい連絡先のボタンを押す
登録済みの連絡先(写真は息子家族と娘家族を登録)のボタンを押します。ここでは「息子家族」を選択しています。
(写真)宛先の確認
「息子家族に電話をかけますか?」と確認画面が表示されるので、「通話」ボタンを押します。
(写真)宛先に電話をかけます
「息子家族に電話しています」と画面に表示され、相手が応答するのを待ちます。
(写真)宛先との接続を待ちます
宛先のスマホで着信に応答すると、「息子家族との接続を待っています」と画面に表示され、相手が接続されるのを待ちます。
(写真)テレビ電話が始まる
宛先と接続されると、テレビ電話の通話が始まります。宛先の家族のスマホには、memetのカメラの映像が映り、楽しい会話が始まります。
(写真)家族のスマホ側には親の映像が表示される
続いて、宛先からの着信を受けてみました。家族はスマホアプリでmemetへ電話をかけます。
(キャプチャー)スマホアプリ「memet」の画面
(キャプチャー)発信ボタンの画面
アプリから発信ボタンを押すとmemetをコールします。
(写真)着信の画面
着信があるとmemetでは呼び出し音とともに、画面に「息子家族から電話です」と表示されるので、「通話」ボタンを押します。
(写真)相手との接続待ち
「通話」ボタンを押すと、「息子家族との接続を待っています」と表示されます。
(写真)相手と接続されてテレビ電話が始まる
宛先の映像が表示されテレビ電話が始まります。
今回、母親に実際に使ってみた感想を聞いてみました。
「スマホ操作とは比べものにならないぐらいかんたんな操作で、これならやり方を忘れることも、間違えることもないね。」
「孫や家族と顔を見て話せるようになるので楽しみが増えて嬉しい。」
と喜んでいました。
memetは本当にシンプルなテレビ電話で、80代でも迷わず利用できることが再確認できました。これから遠方で暮らされる親元へ帰省される方は、ぜひmemetも贈り物として一緒に持っていかれると喜ばれること間違いありません。
(写真)離れて暮らしていてもmemetで楽しくコミュニケーションできる
◎関連リンク
押すだけテレビ電話機「memet(めめっと)」
(商品ページ)
(購入ページ)
https://www.ioplaza.jp/shop/g/g1000-01768752-00000001/
https://item.rakuten.co.jp/superdeal/15316kmst01202504/
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