取材日:2018年03月27日
税理士・公認会計士事務所やその顧問先企業に向けて、業務用ソフトの開発・販売、パソコン用品などの販売、経営コンサルティングなどを手がける(株)ミロク情報サービス様。IT活用による働き方改革を自ら実践しながらソリューションを提案されているひとつとして、液晶ディスプレイとスティック型パソコンによるデジタルサイネージシステムを導入されました。フェア会場や会社の受付にデジタルサイネージを設置した効果など、ITによる職場環境の改善について、(株)ミロク情報サービスの由井俊光様と井上善宏様にお話を伺いました。
由井様2017年秋、弊社の設立40周年記念式典のために、過去の歴史や商品を紹介するコンテンツを制作し、会場で映像を流していました。ですが、縦型コンテンツだったので2次利用しにくく、眠らせていたのです。しばらくして、全国を回る新商材のフェア&セミナーを開催した際、アイ・オー・データ機器さんも出展があり、縦横に回転できる液晶ディスプレイを紹介されました。これなら40周年のコンテンツを表示できる!と気付きまして、そのあとのフェア会場すべての受付に設置して映像を流していた次第です。
井上様弊社のスタッフにとって、デジタルサイネージはお店などでは見るものの、自分たちが使うという認識はなかったんですね。どうしてもイメージするのが大型のディスプレイを使ったものだったので。ところが、自社のフェアの受付に置くと「うちもちょっとIT企業っぽくなりましたね」と好評でして(笑)、フェア終了後も会社の受付に常設することになったわけです。
由井様今、名古屋や大阪など各地で事務所の移転を行っておりまして、その際にサイネージも導入しています。
井上様受付が堅苦しいイメージではなく、親しみが増すといいますか。明るくなって見栄えがいい。当ビルでも、エレベーターから降りて廊下をまっすぐ歩くと、ガラスのドア越しにサイネージにパッと目がいく。ディスプレイを1つ置くだけで雰囲気が一新されますね。
由井様そうなんです。我々も最初は気づきませんでした。しかし、こういったサイネージなら、10万円以下で導入できて設置も簡単ですし、置き場所にも困らない。サイズもいろいろありますし、縦でも横でも使えて置きやすい。例えば、フェア会場では、紙で貼っていた案内などをサイネージにするというのも1つの使い方ですよね。
由井様サイネージなら、動きもあって自然に目に入りますからね。強く営業しなくても、やわらかいカタチの営業ができるのがいい。「時間をとってください」とか「説明させてください」と、一方的に押す必要がない。弊社はセミナーが多いものですから、ちょっとした休憩時間や受付後の待ち時間にサイネージを見ていただいて、商品やサービスを知っていただく機会にしていきたいですね。
由井様営業スタッフ全員が同じようにうまくセールストークできるとは限りません。新人からベテランまで誰が話しても、弊社の商品をより理解していただけるようサイネージを活用しようと思っています。動画を流せるのも大きいですね。これからは商品を動画で、プレゼンのように短い時間で紹介する計画も立てています。
井上様セールスツールとしてだけではなく、デザインやオブジェのような側面もあります。会社を訪問されるお客様にとってもインパクトがあると思うのです。最近は働き方改革が叫ばれており、社員が働く上でよりよい環境をと考えた場合、サイネージが1つあるだけで進んだ会社、センスがいい会社というイメージが湧く。例えば、就職活動で来社される学生の方やお客さまにもイノベーティブな印象を与えられると思います。
由井様最近はペーパーレス化や業務効率をあげるためにマルチディスプレイを入れるところが多くなってきています。弊社でも事務職はマルチディスプレイにしています。アイ・オー・データ機器さんはコストパフォーマンスが非常にいいので、複数台置くことを気軽にご提案できます。また、サイズのバリエーションが多く、お勧めしやすいですね。
由井様そうですね。マルチディスプレイにすると、作業スペースが単純に倍になり業務効率が上がります。たとえば、法人税の別表や帳票は縦型ですから、ひとつは縦型ディスプレイ、もう片方は横型といった使い方をしているところもあります。また、電子保存でペーパーレス化していますから、ワードでつくったA4書類などはどんどんスキャナーで読み込ませて、あとで表示するときに縦型のディスプレイは使い勝手がいいですね。A4の書類なら、全体が表示されるのでスクロールしなくてもいいのです。
井上様スクロールがすごく手間かといえばそうでもないでしょうが、スクロールする手間が省けますよと話をすると喜んでいただけます。その点はフェアなどで私も肌で感じています。
井上様会計事務所の場合、会計データと別表を同時に見ることができて効率が上がります。1画面だと、片方の表の数値をコピーして、表を切り替えて貼り付ける、という作業になります。面倒だし、転記ミスが怖い。画面を切り替えて作業するのも面倒です。
由井様実は弊社は業界で最初に、マルチタスクでソフトが動くシステムを提供していました。今のウインドウズのマルチタスクのようなイメージですね。そういう部分では、弊社のお客さまはけっこう慣れていらっしゃいます。
井上様今で言うと当たり前ですが、当時ではマルチタスクというと、画期的でしたね。20~30年ほど前からですね。
由井様会計ソフトでも何でも、一元的に管理できるようにデータがつながっているカタチでつくっています。ですから、ある処理をすると違うところも自動的にデータが連動されて変わっていきます。例えば、減価償却の償却の部分の計算をしながら、法人税の償却のところを別表上で見るとか、そういう際に確認できるのがいい。
由井様今はITを活用して、なるべく残業をしないで、いかに効率よく生産
性を上げるかが命題です。マルチディスプレイで業務の効率化やペーパーレス化を推進していきたいですね。
井上様世の中全般で働き方改革と言われていますが、どうすればいいのかとお客さまは模索されています。働き方改革という文言は言われがちですが中身が浸透していないので、MJSはどうされているんですかとご相談はあります。
由井様セミナーを開催して提案もしていますが、まずは社内で意識して実践しています。例えば、分散して仕事をするということ。当社では営業スタッフそれぞれがパソコンやスマホから入出金の申請書を出したり起票したり。ワークフローの改善や、分散して業務を行うことで効率化を図っています。
井上様スマートフォンやパソコンといったモバイルツールも活用していますから、以前なら必ず帰社してから作業していたのですが、外出先からデータを入れたり。こうして在宅勤務までサポートしていくなら、その裏側でセキュリティ対策も万全にする必要があります。
由井様データの保管、管理では、クラウドとNASの併用をお客さまに勧めています。
由井様先日、49型の大型ディスプレイとてれたっちを設置しました。私ではなく別の役員の部屋ですが(笑)、ミーティングのやり方を変えることも働き方改革になると考えています。大画面に映し出すことで、会議資料のペーパーレス化と効率アップを図ることが狙いです。
由井様デジタルサイネージに関しても、お客さまが来られる5時までは商品やサービスのPR画像にしておいて、6時からは社内向けの案内に変えて「早く帰りましょう」などと表示してもいい。使い方とアイデア次第ですよね。
井上様職場環境を充実させることや業務効率アップも、サイネージも働き方改革のひとつになりますね。
由井様デジタルサイネージが10万円を切る価格で構築できて、非常に身近なものに感じていただけると思うので、積極的にご提案をしようと思っています。
井上様働き方改革については、まずは社内で実践して、具体的な方法をお客様へ提案するようにしています。社内で実践するってことが大事なんですよね。パンフレットをつくってさまざまなソリューションを提供しているものは、実践しているものなので自信をもっておすすめできます。
井上様ディスプレイはもう少し薄くて軽くしていただければ、普及しやすいと思います。
由井様応接室や会議室にある大画面ディスプレイなどは黒が多いですが、インテリアに馴染むようなデザインもあってもいいなぁと思います。
井上様先生によっては、ディスプレイやパソコンの色もこだわる方がいらっしゃいます。白や黒以外の色もあるといいかもしれませんね。
由井様IT機器ひとつで職場の雰囲気が変わる。働き方改革で社員が心地よい環境をつくるという意味でも、社内環境を明るくするのは大事なことですね。