大切なデータをミラーリング!RAID対応の外付けHDD「HDS2-UTXシリーズ」

RAID対応の外付けHDD「HDS2-UTXシリーズ」

(記事公開日:2019年8月26日)

データ保存のために、NAS(ナス)や外付けHDD(ハードディスク)を買い足されている方は多いと思います。これまでにI-O DATA MAGAZINEでもいろいろな商品をご紹介してきました。

NAS(Network Attached Storage)という言葉は、最近ではご家庭での利用者も増えており、すでに知っている方も多いと思います。NASは「ネットワークに接続するHDD」のことであり、複数のPCやスマホでファイル共有したり、インターネットを通じて外出先からでもアクセスすることが可能です。

一方、外付けHDDは、DAS(Direct Attached Storage)とも呼ばれ、PCとUSBケーブルなどで直接接続するだけの手軽さもあり、データ保存の増設によく利用されています。さらに、USB 3.1 Gen 1(USB 3.0)接続により高速転送が可能なので、データサイズの大きな動画ファイルもストレスなく保存できます。外付けHDDは簡単につなげて、高速にファイルのやりとりができるところが魅力です。

NASと外付けHDDの利用イメージ

(図)NASと外付けHDDの利用イメージ

USB接続するだけでミラーリング機能の外付けHDDとして使える

今回ご紹介する「HDS2-UTXシリーズ」は内蔵HDDを2台搭載しており、ミラーリング機能(※)を利用できるのが特長です。内蔵HDDが1台しか搭載されていない一般の外付けHDDに比べ、万が一の障害に対してデータが失われるリスクが低くなります。

出荷時にあらかじめNTFSフォーマットされているので、フォーマットする手間がありません。ミラーリングモードもデフォルトで設定されているため、購入後、USBケーブルでつなぐだけで、すぐにミラーリング機能を利用したファイルの保存ができます。

(※)ミラーリング機能により2台のHDDに同じデータを同時に書き込みます。万が一、1台のHDDに故障があった場合でも、もう1台に同じデータが保存されているため、大切なデータが失われてしまうのを防ぐことができます。

一般の外付けHDDとHDS2-UTXシリーズの違い

(図)一般の外付けHDDとHDS2-UTXシリーズの違い

今回4TB(2TB×2ドライブ搭載)モデルのHDS2-UTX4.0を使いました。ミラーリングモードで利用する場合、使用可能なHDD容量は2TBになります。

HDS2-UTX4.0のパッケージ

(写真)HDS2-UTX4.0のパッケージ

HDS2-UTX4.0の同梱物

(写真)HDS2-UTX4.0の同梱物
左上から、本体、ACアダプターと電源コード、USB 3.1 Gen 1(USB 3.0)ケーブル(約1m)、
eSATAケーブル(約1m) 下:取扱説明書3点

HDS2-UTX4.0を前から見たところ

(写真)HDS2-UTX4.0を前から見たところ

HDS2-UTX4.0の側面

(写真)HDS2-UTX4.0の側面

HDS2-UTX4.0の背面

(写真)HDS2-UTX4.0の背面

HDS2-UTX4.0背面の各端子

(写真)HDS2-UTX4.0背面の各端子

ACアダプターと電源コードをつないでコンセントへ接続します。電源モードスイッチ(※)をAUTOにしてUSBケーブルで本体とPCを接続します。一般の外付けHDDと同じように、PCにHDS2-UTX4.0が認識されドライブのアイコンが表示されます。ミラーリングモードで動作中のときは、正面のLEDが紫色に点灯します。
(※)電源モードスイッチがAUTOの場合、PCの電源に連動して本体の電源を自動でオン/オフします。OFFの場合、PCの電源に関係なく本体の電源をオフにします

電源とUSBケーブルを接続した状態

(写真)電源とUSBケーブルを接続した状態

HDS2-UTX4.0のドライブアイコンが表示される

(写真)HDS2-UTX4.0のドライブアイコンが表示される

ミラーリングモードで動作中のときは、紫色にLEDが点灯する

(写真)ミラーリングモードで動作中のときは、紫色にLEDが点灯する

万が一、1台のHDDに障害が出ても、簡単に交換できる

前面のエラーランプで内蔵HDDの状態が一目で分かるようになっています。正常時は消灯しており、万が一、HDDに障害が出た場合には、HDD1またはHDD2の障害が出ている方のエラーランプが赤点灯します。

HDDに障害があると該当HDDのエラーランプが赤点灯する

(写真)HDDに障害があると該当HDDのエラーランプが赤点灯する

1台の内蔵HDDに障害が発生した場合でも、ミラーリングされているので大切なデータが失われることはありません。障害時にはHDS2-UTX4.0をPCから取り外し、電源がOFFになったことを確認後、ケーブル類を取り外します。

障害が発生した内蔵HDDは自分自身で交換(※)して復旧することができます。交換作業も簡単で、交換後、再度電源を入れると、自動でミラーリング状態に復旧されるオートリビルドに対応しているので、再度ミラーリング設定をする必要はありません。
(※)交換用HDD「HDUOPXシリーズ」はこちら

フロントパネルを上にスライドして取り外す

(写真)フロントパネルを上にスライドして取り外す

2台の内蔵HDDが搭載されている

(写真)2台の内蔵HDDが搭載されている

障害が発生した内蔵HDDを交換する

(写真)障害が発生した内蔵HDDを交換する

障害が発生した内蔵HDDを交換する

(写真)フロントパネルの裏側にはランプ表示の説明が掲載されているので
取扱説明書が手元に無くても簡易的にランプ表示の意味が分かる

コピーの速さを体感、ベンチマークテストも実施

USB 3.1 Gen 1(USB 3.0)接続により、ファイルを高速転送できることも魅力なので、実際にその速度も調べてみました。最近は動画ファイルを扱うことも多く、データサイズもオフィス系ファイルや写真ファイルと比べると断然大きくなります。一番気になるところではありましたので、1.97GBの動画ファイル2つ、合計3.95GBのコピーをしてみました。

PCに保存されている動画ファイルを、ミラーリングされているHDS2-UTX4.0へコピーしてみました。約29秒でコピーは完了、キャプチャーのようにコピー速度は約144MB/s(1.15Gbps)となりました。ミラーリングされていながらこの速さには満足できます。

ミラーリングモードで動画ファイルをコピー中

(キャプチャー)ミラーリングモードで動画ファイルをコピー中

ベンチマークソフトでもテストしてみました。結果は、読み込み149.5MB/s、書き込み148.7MB/sとなりました。

ベンチマークソフトによるテスト結果

(キャプチャー)ベンチマークソフトによるテスト結果

(ご参考)
NAS「HDL-TA2」を使って同じサイズの動画ファイルをコピーしてみました。コピー時間は、HDS2-UTX4.0に比べ約2倍の1分2秒かかりました。

NASの良さは、複数のデバイスでファイル共有ができることにあり、スピードだけが比較項目にはなりませんから、あくまで参考値として見てください。

NAS「HDL-TA2」

(写真)NAS「HDL-TA2」

左:動画ファイルのコピー中 右:ベンチマークソフトによるテスト結果

(キャプチャー)左:動画ファイルのコピー中  右:ベンチマークソフトによるテスト結果

測定環境
●使用PC
PC型番 デルXPS 8930
CPU Intel(R)Core(TM) i7-8700 CPU 3.20GHz 3.19GHz
メモリー 16GB
OS Windows 10 HOME 64bit(バージョン1809)
●測定方法
ベンチマークソフト「CrystalDiskMark Ver6.02(×64)を用いて以下の設定にて行った測定値。
・テストデータ:デフォルト(ランダム)
・テストサイズ:1GiB(約1.074GB)
・テスト項目:Seq Q32TI

※測定値はあくまで特定のテスト環境で得られた結果であり、必ずしも全ての動作環境で同様の結果が得られることを保証するものではありません。

ストライピングモード(RAID 0)で、さらに高速コピーを実現する

HDS2-UTXシリーズは、ミラーリングモード(RAID 1)以外に、ストライピングモード(RAID 0)にも対応しています。ストライピングモードでは2台の内蔵HDDにデータを分散して書き込みすることにより、さらに高速な読み書きを実現することができます。

2台の内蔵HDDが1台として認識されるので、保存容量はミラーリングモードの2倍になります。ただし、ミラーリングしないので、内蔵HDDのどちらか1台に障害があった場合でも、すべてのデータが破損してしまいますので、定期的に別のHDDにバックアップするなどの注意が必要です。
※モードを変更するとデータは消去されます。HDS2-UTX4.0に必要なデータが残っている場合は、モード変更する前に、あらかじめ別のHDDなどにデータをバックアップしてください。

ストライピングモードに切り替えるには、一旦PCからHDS2-UTX4.0を取り外し、電源をオフにして、ケーブル類もすべて取り外します。その後、ACアダプターと電源コードだけを本体とコンセントにつなぎ、電源モードスイッチをAUTOにします。

「RAID SETUP」ボタンをクリップなどの細いもので3秒以上長押しすると、「ピーピー」とブザーが鳴り、モードを切り替えられる状態になります。次に「RAID SETUP」ボタンを押すたびに、ミラーリングモード(前面中央のLEDが紫色)とストライピングモード(前面中央のLEDが青色)とが交互に切り替わります。ストライピングモードの状態で再度「RAID SETUP」ボタンを3秒以上長押しします。

「RAID SETUP」ボタンでモードを切り替える

(写真)「RAID SETUP」ボタンでモードを切り替える

ストライピングモードはLEDが青色に点灯する

(写真)ストライピングモードはLEDが青色に点灯する

モードがストライピングモードに切り替わったら、一旦、電源モードスイッチをオフにします。続いて、再度PCとUSB接続し、電源モードスイッチをオンにしてから、専用ソフト「I-O DATAハードディスクフォーマッタ」を使って、HDS2-UTX4.0をフォーマットし直します。
「I-O DATAハードディスクフォーマッタ」を使ったフォーマット方法はこちら

ストライピングモードがどれぐらい高速化されたか見るために、ミラーリングのテストと同じ動画ファイル(2ファイル、合計3.95GB)をコピーしてみました。約16秒でコピーは完了、キャプチャーのようにコピー速度は約262MB/s(2.10Gbps)でミラーリングモードに比べ2倍近い速さになりました。

ストライピングモードで動画ファイルをコピー中

(キャプチャー)ストライピングモードで動画ファイルをコピー中

ストライピングモードでもベンチマークテストをしました。結果は、読み込み279.8MB/s、書き込み269.2MB/sとなりました。

ベンチマークソフトによるテスト結果

(キャプチャー)ベンチマークソフトによるテスト結果
※測定環境はミラーリングモードと同じ条件

今回初めてI-O DATA MAGAZINEでご紹介したミラーリング対応の外付けHDDはいかがだったでしょうか。USBで簡単に接続できて、ミラーリングにより大切なデータをしっかり守ってくれます。しかも読み書きも高速なので、大きなサイズの動画データを保存したい方にはとってもピッタリの商品です。さらに大容量のHDS2-UTXSシリーズ(12TB・16TB)もありますので、用途に合わせてお買い求めください。

「I-O DATAハードディスクフォーマッタ」を使ったフォーマット方法

サポートライブラリにアクセスして、使用OSの「I-O DATAハードディスクフォーマッタ」をダウンロードしてインストールします。

サポートライブラリ

(キャプチャー)サポートライブラリ

「I-O DATAハードディスクフォーマッタ」のダウンロード

(キャプチャー)「I-O DATAハードディスクフォーマッタ」のダウンロード

ソフトを起動して、フォーマットします。

ドライブ「HDS2-UTX4.0」を選択して「次へ」をクリックする

(キャプチャー)ドライブ「HDS2-UTX4.0」を選択して「次へ」をクリックする

フォーマット形式「NTFS」を選択して「次へ」をクリックする

(キャプチャー)フォーマット形式「NTFS」を選択して「次へ」をクリックする

フォーマットの確認画面、「はい」をクリックする

(キャプチャー)フォーマットの確認画面、「はい」をクリックする

注意事項の内容をよく読み、「注意事項に同意します」を選択して「次へ」をクリックする

(キャプチャー)注意事項の内容をよく読み、「注意事項に同意します」を選択して「次へ」をクリックする

「実行」をクリックしてフォーマットを開始する

(キャプチャー)「実行」をクリックしてフォーマットを開始する

「完了」をクリックして、一旦、「HDS2-UTX4.0」を取り外す

(キャプチャー)「完了」をクリックして、一旦、「HDS2-UTX4.0」を取り外す

以上で、フォーマットは完了です。

◎関連リンク
USB 3.1 Gen 1(USB 3.0)/eSATA対応 2ドライブ搭載 外付ハードディスク(RAIDモデル)「HDS2-UTXシリーズ」(商品ページ)
USB 3.1 Gen 1(USB 3.0)/eSATA対応 2ドライブ搭載 外付ハードディスク(RAIDモデル)「HDS2-UTXシリーズ」(購入ページ)

HDS2-UTXシリーズ用交換ハードディスク「HDUOPXシリーズ」(商品ページ)
HDS2-UTXシリーズ用交換ハードディスク「HDUOPXシリーズ」(購入ページ)

本記事の内容については、サポートのお問い合わせ対象外となります。予めご了承ください。

I-O DATA MAGAZINE インデックス一覧
このページのトップへ
PC版を表示