(記事公開日:2020年2月12日)
「アイラブデスク」の企画・制作活動をしているスタッフ4人に、今回、「アイラブデスク」の誕生から現在までの経緯や想いを語ってもらいました。
(キャプチャー)「アイラブデスク」のWebサイト
当社の商品は、HDDや液晶ディスプレイなどデスク周りで使われるものが多いです。これら商品をご利用いただくだけでなく、「ほっ」とできる癒しをお届けすることで、当社に親しみを感じていただきたいという想いがアイラブデスクのコンセプトです。
仕事場では液晶ディスプレイとにらめっこして時間が過ぎていく方も多いと思います。ちょっと小休憩の際、アイラブデスクのグッズや壁紙が、ほっとするきっかけになってもらえるように取り組んでいます。
PC周辺機器のハードメーカーとして商品やその活用提案だけでなく、癒しというソフト面での快適提案をすることにより、当社の商品がコモディティ化していく中で、他社との違いを生み出せるのではないかと考えています。
「アイラブデスク」や「いおたろ(ペンギンのキャラクター)」を通して、お客様がアイ・オー・データ機器に親しみを感じていただければ、例えば、どのメーカーのHDDを購入しようか迷ったとき、当社のことを思い出してもらえるきっかけになるのではないでしょうか。
2015年10月のことです。ある日、オフィス内を歩いていた当社の会長が、液晶ディスプレイにマグネットでメモを貼っている社員を見かけ、「当社でも液晶ディスプレイ周りに何か工夫できることがないだろうか?」と思ったのがきっかけでした。
当初、液晶ディスプレイの商品自体に工夫ができないかと考えていきましたが、各所との調整などかなりの時間が必要なことがわかり、なかなか前に進みませんでした。その後、試行錯誤が続きましたが、液晶ディスプレイの上にフィギュアを乗せてみたらデスク周りが華やかになり、癒しになるのではないかという話になりました。
いろいろなフィギュアを探していく中で海洋堂さんに辿りつきました。海洋堂さんのフィギュアは種類も豊富で、すぐに入手が可能でした。数ある中から選んだのが「ペンギン」のフィギュアでした。仕事の合間にちょっとクールダウンして欲しかったので、ペンギンは最適でした。
(写真)海洋堂さんのペンギンフィギュア
「液晶ディスプレイ周りに何か工夫を」をきっかけに、半年間の準備期間でのスピードスタートでした。フィギュアは入手できたものの、どのように展開していくかを検討していく必要がありました。
最初、液晶ディスプレイ商品をお買い上げいただいた方全員に、フィギュアを商品同梱してプレゼントする企画を立てました。しかし、物理的に同梱が難しいなどの問題があり、困りました。フィギュアは決して安くはなく、結構な金額を使う企画なので、必ず成功させなければなりません。当時、相当なプレッシャーを感じて焦っていたのを覚えています。
検討の結果、最終的には、デスク周りに癒やしをお届けするプロジェクトとして、お客様からプレゼント応募していただくことに決定しました。また、当時、残業改善のために「残っタワー」という社内グッズがありました。「残っタワー」はスタッフのアイデアから社内に広まった、残業を可視化するためのオフィスグッズです。今では「働き方改革」に関心が集まっていますが、その先駆けといえます。
(写真)残業を可視化できるオフィスグッズ「残っタワー」
癒しの「ペンギンフィギュア」と残業を可視化する「残っタワー」が合流して「アイラブデスク」は誕生しました。実は、ここに至るまでの企画書には当初から「アイラブデスク」の言葉を入れていたのですが、ネーミングも満場一致で「アイラブデスク」に決定しました。
2016年4月、フィギュア、残っタワー、ペーパークラフトでアイラブデスクはスタートしました。3ヵ月後の7月には、壁紙、スクリーンセーバー、ペンギンならべのパズルゲームがコンテンツとして加わりました。
(写真)ペーパークラフト
アイラブデスクは、当社のメルマガユーザーに向けてお知らせしていきました。ペンギンフィギュアのプレゼントもWebで募集しましたので、ページアクセス状況や応募数が毎日気になっていました。壁紙の人気が出てきて、壁紙の中に登場するペンギンも人気急上昇だったので、キャラクターを活用して、うまく会社のブランディングをしていけないかと、次の段階へと進みました。
壁紙
2017年1月には、壁紙を1年分集めて卓上カレンダーにする企画をスタートしました。1月にメルマガ配信、2月にはアイラブデスクの公式Twitterを開設して告知していきました。現在では、Twitterもフォロワー3.3万人へと成長しています。(2020年1月30日現在)
2017年4月には秋葉原でプライベートフェアを開催し、来場者にフィギュアをプレゼントするなど、ペンギンキャラクターはリアルイベントでもネットでも認知が広がっていく兆しがありました。
Twitterスタート
卓上カレンダープレゼント企画
ペンギンキャラクターを使ってブランディングしていくために、誰からも愛され親しまれる名前が欲しいですね。そこで2017年4月に名前を一般公募したところ、2400件のご応募をいただきました。
名前の一般公募
応募いただいた中で検討を進め2017年7月、ついに「いおたろ」と命名しました。とある女性から応募いただいた素敵な名前です。その方には、お礼として液晶ディスプレイとペンギンフィギュアセットをプレゼントさせていただきました。
実は「いおたろ」のデザイナーは2代目になるのですが、初代も2代目もどちらも女性デザイナーが担当しています。新しい表情を出したいときには、ちょっとした表情の違いをデザインするのにも、常に「いおたろ」らしさが大切なので、いつも試行錯誤しています。
「いおたろ」をデザインするのも女性、命名したのも女性。当社の商品はPC周辺機器なので、どちらかというと既存ユーザーは比較的年齢が高い男性が多いのですが、「いおたろ」には、今までつながれていなかった若い女性といった新しいユーザー層との橋渡しも期待しています。
モノづくりである商品提案に、プラス「ほっとできる癒し」の快適提案がアイラブデスクですから、車でいえばそれらは両輪であると考えています。私たちは、商品のプロダクト・パッケージ・マニュアルのデザインが本職ですが、同時にアイラブデスクに関わるほとんどのデザインも内製で行っています。
商品軸のアプローチとデスク周りの付加価値創造で、会社を盛り上げていきたいわけです。そのためには、どちらも大事なので片手間にはやらないことを自負しています。自分たちで企画し、色々とできる自由さもあるので、逆に楽しみでもあります。
さらに私たちデザイナーチームの挑戦は続きます。2018年5月にLINEスタンプを公開しました。デスク周りだけでなく、スマホの中にも癒しをお届けできるようになりました。
LINEスタンプ
色々なキャンペーンも企画しました。中でも面白いと好評だった企画が「中の人体当たり企画」です。アイラブデスク公式Twitterアカウントの担当者が競技場をマラソンし、その走った距離で卓上カレンダーの当選者数を決めるものです。
2018年、2019年の2年連続で実施しました。2019年は障害物マラソンへとパワーアップしての挑戦です。一人でも多くの方に卓上カレンダーをプレゼントできるように、体を張っての挑戦でした。やると決めたからにはフォロワーにがっかりされないように一生懸命に走りました。その結果、7,700名にプレゼントすることができました。
色々なキャンペーン企画
(写真)卓上カレンダー
卓上カレンダープレゼントの中の人体当たり企画
アイラブデスクプロジェクトチームは、毎週1回集まってミーティングを実施しています。何をしようか、どんな企画にしようかなど意見交換をしています。このプロジェクトにおける企画は、どこからも依頼されるわけではないので、自分たちが動かなければ何も動きません。自分たち次第なので、より一層、責任感が湧くのかもしれません。
特別な企画以外にも、壁紙をはじめとしたレギュラーデザイン、Twitter更新、「今日は何の日?」の更新など、アイラブデスクには日々情熱を注いでいます。だからといって、通常の商品デザインのしごとを疎かにはしません。これは心に決めていることです。
Twitter「今日は何の日?」
2019年7月に着ぐるみの「いおたろ」、8月にはオリジナルフィギュアの「いおたろ」が誕生しました。当初の海洋堂様から入手したペンギンフィギュアが無くなりましたので、思い切ってオリジナルのものを金型から作りました。まさか周辺機器の商品以外で金型を起こすなんて自分たちでも驚きですが、本気さを感じていただけたでしょうか。
せっかくのオリジナルフィギュアなので、ただのフィギュアにするのではなく、PC周辺機器メーカーならではの、ひと機能を持たせたものにしたいと、皆で一生懸命に、楽しんで考えました。
(写真)「いおたろ」の着ぐるみ
(写真)フィギュアの機能性をいろいろ検討
「いおたろ」のフィギュア
着ぐるみができる前までは大きなぬいぐるみを活用していましたが、とある企画でご一緒した他社さんが着ぐるみを活用して盛り上がっているのを見て、これはいいなと思いました。やはり動と静では格段の差があります。こうして生まれた着ぐるみのリアル「いおたろ」は、現在はイベントをはじめ、色々なところへおじゃましています。
一方、オリジナルフィギュアの「いおたろ」は、写真のように、液晶ディスプレイから覗いたり、ケーブルにつかまったり、メモを持ったり、デスク周りを華やかにしてくれてます。ふと見ると目と目があったりして、とても癒されます。「お疲れ様、少し休憩したら」と声をかけてくれているように思います。かわいいですね。
2017年2月から始めたアイラブデスク公式Twitterでしたが、経験も浅く試行錯誤の連続でした。他の企業様も苦労されているのは同じなのだろうと思い、実際にお会いして意見交換や情報交換がしたくて、思い切って地元企業の(Twitter)担当者に声をかけてみました。
同じ時期にTwitterに力を入れ始めていたチャンピオンカレー様やテレビ金沢さんとのつながりが始まり、会食しながら担当者の悩みを共有していました。そこから企業同士の交流も盛んになってきました。コラボ企画もやり、お互いにツイートするなど、いいねもフォロワーも増えていくといった、良い流れになっています。
このような異業種との交流により、商品販売につながったり、イベント協力してもらったりするなど、当社の活動の幅が確実に広がっています。このつながりは大切にして、これからも続けていきたいと思います。
チャンピオンカレーさんのキッチンカーは毎月来ていただいてます
テレビ金沢さんのスタジオに「いおたろ」が見学に行きました
クラモト氷業さんにも行ってきました
アイラブデスクの開始からまもなく4年になります。振り返ればあっという間でした、Twitterのフォロワーさんがイベントに来ていただけたり、手紙やお土産をいただいたり、お客様との距離が縮まっていると感じています。
Twitterのコメントも愛情たっぷりで、私たちの励みになっています。これからも、みなさんのデスクに「ほっ」とできる癒しをお届けしていきますので、応援をよろしくお願いします。
◎関連リンク
・アイラブデスク ポータルサイト
・アイラブデスク 公式Twitter
・アイラブデスク いおたろのLINEスタンプ
本記事の内容については、サポートのお問い合わせ対象外となります。予めご了承ください。