(写真)身近でよく使われるSDカード
(記事公開日:2021年4月12日)
デジカメ、ビデオカメラ、ゲーム機などに使われるSDカードについて、種類や違いをご紹介します。なんとなくでもSDカードの選び方が分かるようになると思いますので、SDカードの購入に失敗しないために、役立てて欲しいと思います。
SDカードのサイズは大きく分けて2種類あります。普通サイズのSDカードと爪先ぐらい小さなmicroSDカードです。これを間違えると大変です。そもそも挿すことができません。
(写真)サイズの違い
通常サイズのSDカードの場合、パソコン、デジカメ、ビデオカメラ、プリンターをはじめ多くの機器で使えます。一方、microSDカードは、Androidスマホやゲーム機Switch、ドライブレコーダーに使うことが多いです。
例えば、ゲーム機でmicroSDカードしか挿せないのに、通常サイズを買ってしまうと使えないので、まずは必ず押さえておきたいです。
(写真)SDカード変換アダプター
ちなみに、microSDカードは、変換アダプターを取り付けることで、通常サイズのSDカードとしても使えます。もしも、microSDカードを間違って購入してしまっても、アダプターを使って変身させることができます。
I-O DATAのmicroSDカードには、SD変換アダプターが標準添付されている商品が多くラインアップされているので、どちらでも使えます。
繰り返しになりますが、このSDカードのサイズを間違えてしまうと使えないことになるので、気をつけてください。
SDカードは容量によって規格が異なります。ですから、お使いのパソコンやゲーム機が規格に対応していないと使うことができないので、ここもチェックが必要です。
下表をご覧ください。
(表)容量の違いによる規格
「SDカード」「SDHCカード」「SDXCカード」が容量ごとの規格になります。この3種類の規格のどれが使えるかが、機器によって変わってきます。
つまり、どれだけSDカードの性能が良くても、使う機器側(ビデオカメラやゲーム機)が、それを受け入れてくれる能力がなければ、その機能を十分に発揮することができません。
もう1つの表を見てください。各容量規格の互換性になります。
(表)各容量規格の互換性
ご覧の通り、SDXC対応機器なら、SDもSDHCも合わせて、3種類すべての規格のSDカードを使うことができます。SDHCまでしか対応していない機器だと、SDXCは使えません。
例えば、写真をたくさん保存したくて64GBのSDXCカードを購入しても、デジカメがSDHCまでしか対応していなかったら、そのSDXCカードは使用できないので、無駄になってしまいます。
デジカメに使うなら、デジカメの説明書に必ず書いてありますので、必ず確認してもらえれば大丈夫です。あとは、対応している規格の中で、どれくらいの容量が必要かを考えていきましょう。
容量ごとの写真や動画などの保存枚数の目安がありますので、実際に購入する際の参考にしてください。
※数値はあくまでも目安です。記録ファイル容量は機器、状況などにより変わる場合があります。
※写真(2400万画素):RAWファイルサイズを24MBとして計算
※写真(1120万画素):RAWファイルサイズを19MBとして計算
※音楽:320kbpsで1曲8MBとして計算
※動画(4K):3840×2160、60Mbps、1分間あたり450MBとして計算
※動画(フルHD):1920×1080、28Mbps、1分間あたり210MBとして計算
次にインターフェイスの話をします。インターフェイスは直訳すると「接点」のことです。2つのものを仲介するという意味だと思ってください。
SDカードの裏を見ていただくと金色の金属部分があります。これをインターフェイスと言います。SDカードとパソコンが接触する部分がインターフェイスで、この部分でデータをやりとりしています。
みなさんお馴染みのゲーム機Switchのゲームソフトのカードです。似たサイズのカードですが、金色のところが違いますね。インターフェイスといっても様々なモノや形があります。
(写真)インターフェイスの違い
SDカードで主流になっている規格は、UHS(Ultra High Speed)になります。UHS-Ⅰ(ゆーえっちえす・わん)、UHS-Ⅱ(ゆーえっちえす・つー)の2種類あります。
(図)UHS-ⅠとUHS-Ⅱの違い
金色のところ(インターフェイス)に違いがあります。UHS-Ⅰだと1段で、UHS-Ⅱだと2段になっています。インターフェイスによって、データ転送速度に違いがあります。
つまり、どれだけ速くデータを送ることができるかが変わります。データの転送速度は速いにこしたことはありませんが、価格も違ってきます。
ただ、価格だけでなく、確認していただきたいのは、お使いになるパソコンなどの機器が、UHS-Ⅰ対応なのか、UHS-Ⅱまで対応しているのかが大事です。
UHS-Ⅰしか対応していない機器の場合、UHS-Ⅱを買っても、性能はUHS-Ⅰまでしか発揮しないので勿体ないですね。例えば、ゲーム機のSwitchはUHS-Ⅰまでしか対応していません。
また、デジカメの場合、長押しとかで連射できる機能がありますが、転送速度の遅い規格だと、高速にデータが書き込めないので、連射機能が十分に発揮されなかったりします。
デジカメやパソコン、ゲーム機の説明書でしっかり確認しましょう。
ここまでご紹介した、「SDカードの種類」「容量の規格」「インターフェイス」の3つが理解できれば、ほとんど選ぶことができると思います。
あとは、カメラ、パソコンの仕様を確認して、どの規格が対応しているかをチェックしておけば安心です。
先ほどもお話しました、デジカメで連射撮影したい、ビデオカメラで4K・8Kの高画質で撮影したいという方もいらっしゃると思います。そういった方にはとっては、「スピードクラス」は大切な情報になります。
次の表は、データの読み書き速度の最低保証速度です。つまりこの速度以上は出ますよといった、約束している数字だと思ってください。
(表)スピードクラス
「ビデオスピードクラス」「UHSスピードクラス」「SDスピードクラス」の3種類があって、その中でも速度によって分かれています。
例えば、「ビデオスピードクラス」なら、「V90」「V60」「V30」「V10」「V6」、「UHSスピードクラス」なら「3」「1」、「SDスピードクラス」なら「10」「6」「4」「2」となっています。
どのアイコンがSDカードに表記されているかによって、最低保証速度がどのくらいなのかを知ることができます。
今の一般的なカメラは、大抵が「SDスピードクラス」の「10」、「UHSスピードクラス」の「1」に対応しているものがほとんどです。夜空の星とか風景など、あまり動きが少ないものを撮影する場合は、これで十分です。
どうしても連射撮影がしたいなら、「UHSスピードクラス」の「3」を選ぶと良いでしょう。また、4K・8Kの動画を撮影する場合は、「ビデオスピードクラス」の「V90」「V60」など一番速いクラスのものを選ぶと良いでしょう。
表の上に行けば行くほど、読み書き速度が速くなるというイメージを持っていただくことが大事です。
これまでの全ての情報をふまえて、SDカード本体に表記されるマークを見てみます。どうですか、分かりますか。
(写真)SDカードの本体の表記
ということになります。
最大転送速度も表記されています。「R」はReadで、SDカードに保存されているデータをパソコンなどの機器が読み込む速度です。「W」はWriteで、SDカードにパソコンなどの機器が書き込む速度になります。
最後にここまで勉強したことを活かして、ゲーム機SwitchのSDカードを一緒に選んでみましょう。
Switchは、小さい「microSDカード」が使えます。規格は「SDXC」対応で、インターフェイスは「UHS-Ⅰ」になります。
I-O DATAのカタログから選んでみます。
(写真)I-O DATAのカタログ
型番でいうと、「MSDU13シリーズ」や「MSDU1-Rシリーズ」などがオススメです。容量に関しては、ゲームソフトをダウンロードすることが多い場合は、64GB、128GBの大容量を、パッケージ版を使うことが多い場合は、32GBぐらいでも大丈夫です。
いかがでしたか、なんとなくSDカードの選び方は分かりましたでしょうか。身近なものですが、意外と知っておいた方が良いことがありますね。みんさんが、実際にお店やネットショップで選ぶときに、ぜひ役立てていただきたいと思います。
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