(写真)Windows 7のスタート画面
(記事公開日:2019年6月26日)
Windows 7のサポートが2020年1月14日に終了します。サポート終了後は、パソコンが使えなくなるわけではありませんが、OSに脆弱性が見つかってもセキュリティ更新がなく、修正されない環境となります。このままWindows 7を利用し続けることはお勧めできません。
I-O DATA MAGZINEをご覧のみなさんは、これらのことを理解していて、既にWindows 10を利用している方や、データをバックアップして準備されている方がほとんどのことでしょう。
とはいえ、Windows 7の利用者は多く、iodata.jpへのアクセスも未だWindowsユーザーの3割(※)を超えています。これは、Windows 10に次ぐ利用者数で、その人気ぶりが伺えます。(※)Googleアナリティクス計測値(2019.1.1-2019.5.31)
(図)Windows OSのシェアグラフ
Windows 7はMicrosoftが開発し、今から約10年前の2009年10月22日に発売されたパソコン用のOSです。
最初のWindowsは1985年に登場したWindows 1.0。バージョン2、3と続き、バージョン4の世代には飛躍を遂げたWindows 95。そして98、98SE、ME。さらにバージョン5の世代のWindows 2000、XP、バージョン6世代のVistaの後に誕生したのが、Windows 7でした(※)
(※)Windows 7の由来は諸説あります。
Windows 7は、Vistaと比較して起動時間などの動作速度が高速化、タスクバーが使いやすくなったなど非常に使いやすいOSでした。個人的にはAeroで感じた直感的な操作やユーザーインターフェースの近未来感が気に入っていましたが、何よりも信頼を持てたのは、OSとしての絶対的な安定感でした。
(画面)Windows 7 Aeroの画面。フリップ3D。【Windows】+【Tab】キーで表示しながら切り替える
操作がスムーズでフリーズも少ないなど、普段のPC作業が普通に行えることが良かったのです。法人での利用者も多く、発売以来10年の現在においてもこれだけのシェアを持つのは、OSとしての安定感が評価されてのことだと感じます。
加えて当時の「快適なデジタルライフを実現」するOSへと変貌を遂げたのもこのWindows 7でした。
発売時には「あなたとPCに、シンプルな毎日を」という大きなテーマが掲げられ、PCを抵抗なく、様々な場所で、誰もが気持ち良く使えるように、「できること、簡単に。」「やりたいこと、軽快に。」「新しいこと、目の前に。」というコンセプトのもと、その実現を目指したOSでした。
振り返ってみれば、Windows 7の発売がされた2009年はパソコン世帯保有率は87.2%とピークです。まさに誰もがパソコンを利用する時代に求められたのが、このOSだったといえます。
(出典)総務省「通信利用動向調査」 濃い緑色の折れ線が「パソコン」
Windows 7の誕生と共に掲げられた「快適なデジタルライフの実現」のために、アイ・オー・データも様々な商品を手がけました。
例えば、Windows 7パソコンでデジタル3波を観る・録る「Windows Media Center」専用、地デジ・BS・110度CSデジタル対応のTVキャプチャBOXであるGV-MC7/VZ(2012年9月12日生産終了)は、その一つです。
気軽にパソコンで、地デジやBSやCSを観る、録画することができるGV-MC7/VZは、まさにその時代を象徴する商品だったと振り返ることができます。
また、「Windows Media Center」に対応する赤外線リモコン「GV-MC7/RCKIT」(2013年11月27日生産終了)もありました。先に紹介したGV-MC7/VZと本リモコンを組み合わせれば、まるでテレビのリモコンのように直感的に操作ができ、テレビとパソコンの垣根がなくなっていく感じがしました。
(写真)GV-MC7/VZとGV-MC7/RCKITの商品パッケージ ※共に生産終了
そもそも「Windows Media Center」はWindows 7に搭載されたマルチメディア統合アプリケーションでした。本リモコンを使えば、パソコンから少し離れていても、パソコンの動画、音楽、DVD等のマルチメディアコンテンツを快適に再生・管理することもできました。
また同時期に発売された「AveL Link Player(AV-LS700)」(2016年5月18日生産終了)も記憶に残っています。本商品はWindows 7に対応したDTCP-IP対応のネットワークメディアプレーヤーで、パソコンで録った地デジ番組やNASなどに保存した動画・写真も他のテレビで観ることができるなどエンターテイメント的な商品でした。
(図)AveL Link Playerの楽しみ方 ※生産終了
他にもWindows 7のマルチタッチに対応した21.5型フルHD対応タッチパネル液晶ディスプレイLCD-AD221FB-T(2012/2/15生産終了)など、今の時代では当たり前ともいえる操作でしたが当時は、時代の進化を感じたものです。
(図)LCD-AD-221FBの利用方法 ※生産終了
振り返ってみると、Windows 7の誕生はIODATAにとっても、快適なデジタルライフをサポートする周辺機器メーカーとしての大きな一歩を踏み出すきっかけとなった出来事だと感じています。
今から、Windows 7からWindows 10へ乗り換える方は、データ移行のためのバックアップをお勧めします。パソコンを買い替える人はもちろんのこと、今、使っているPCをそのまま利用する方も万が一を考えてバックアップしておくようにしましょう。
バックアップの方法は様々です。クラウドへの保存も良いですが、データ容量が多い場合、USBハードディスクであれば、安価でデータ転送速度も速い利点があります。
データ移行をサポートしてくれるソフトも多くありますが、アイ・オー・データ製のHDDやNASをお使いの方は、ファイル同期ユーティリティSync with(シンクウィズ)など便利な無料ソフトがあります。
Sync withはWindows 7にもWindows 10にも対応していて、双方のOSで利用することができるソフトウェアです。データ移行後は、更新されたデータや追加されたフォルダだけを上書きコピーし、バックアップの時間を節約してくれます。またスケジュール設定をすればバックアップの自動化も可能です。
【ご参考】I-O DATA MAGAZINEバックナンバー
「バックアップの認識、間違っていませんか?便利なソフト「Sync With」(無料)でバックアップを自動化しよう
https://www.iodata.jp/ssp/magazine/52/
今回のI-O DATA MAGAZINEでは、2020年1月にサポートが終了するWindows 7の想い出を振り返ってみました。Windows 7。みなさんはどんな想い出がありますか。愛着があったOSとの別れは寂しいですが、Windows 7は、仕事のパートナーとして、またエンターテイメントプラットホームとして、十分に力を発揮してくれました。
Windows 10がリリースされてから既に4年近く。今後に向けて、さらに快適なデジタルライフを楽しんでいきたいと思います。
◎関連情報
お手軽フォルダ同期 Sync with
https://www.iodata.jp/ssp/soft/data/back/syncwith.htm
I-O DATA MAGAZINE バックナンバー Sync with
https://www.iodata.jp/ssp/magazine/52/
外付けHDD
https://www.iodata.jp/product/hdd/hdd/
ポータブルHDD
https://www.iodata.jp/product/hdd/portable/
NAS(ネットワークHDD)
https://www.iodata.jp/product/nas/
本記事の内容については、サポートのお問い合わせ対象外となります。予めご了承ください。