【Wi-Fi環境を快適に】Wi-Fi中継機を使って弱いエリアの電波を強くする方法

Wi-Fi接続して使用しているたくさんの機器

(写真)Wi-Fi接続して使用しているたくさんの機器

(記事公開日:2020年3月16日)

スマホやタブレット、PCはもちろん、ゲーム機、テレビ、スマートスピーカー、プリンターなど、ご家庭内でWi-Fiルーターに接続する機器が増えてきました。そんな状況の中で自宅のWi-Fiルーターが1台だと電波の弱い場所があったり、ルーターに接続する機器が多くて通信が途切れたりなどが起きて困っていませんか。ワイヤレスでネットにつながる便利なWi-Fiをより快適に使いたいですよね。

Wi-Fi環境を改善する方法として、次の3つの方法【A】【B】【C】をご紹介します。今回は、【A】Wi-Fi中継機を使って弱いエリアの電波を強くする方法になりますが、みなさまのご利用環境に合わせ、他の方法も参考にしてください。

【A】Wi-Fi中継機を使って弱いエリアの電波を強くする方法
Wi-Fiルーターと中継機

Wi-Fiの電波をさらに遠くまで届けられるのがWi-Fi中継機です。今まで電波が弱くてWi-Fiが使えなかった部屋でも快適にネットを利用できるようになります。電波が弱くなる最大の原因は、Wi-Fiルーターの設置場所から利用場所までの距離が離れることです。マンションの場合、間取りが縦長のケースが多いので、リビングに置いたWi-Fiルーターと端の部屋が離れていたり、一戸建ての場合は、1階に設置したWi-Fiルーターと2階や3階の部屋が離れてしまいます。

親機の電波を中継して遠くまで電波を届ける

(イメージ)親機の電波を中継して遠くまで電波を届ける

今回は、Wi-Fiルーター「WN-DX1167R」とコンセント直付け型中継機「WN-DX1300EXP」を使用します。「WN-DX1300EXP」によるWi-Fi中継は、現在みなさんが利用されているWi-Fiルーターでもご利用いただけます。

「WN-DX1167R」「WN-DX1300EXP」のパッケージ

(写真)パッケージ 左:Wi-Fiルーター「WN-DX1167R」
右:Wi-Fi中継機「WN-DX1300EXP」

左:Wi-Fiルーター「WN-DX1167R」 右:Wi-Fi中継機「WN-DX1300EXP」

(写真)左:Wi-Fiルーター「WN-DX1167R」 右:Wi-Fi中継機「WN-DX1300EXP」

基本スペックを一覧にまとめましたので、記事内容と合わせて参考にしてください。

Wi-Fiルーターと中継機
表は右にスクロールします。
Wi-Fiルーター
WN-DX1167R
Wi-Fi中継機
WN-DX1300EXP
商品 WN-DX1167R WN-DX1300EXP
伝送速度 11ac(5GHz)最大867Mbps
11n(2.4GHz)最大300Mbps
11ac(5GHz)最大867Mbps
11n(2.4GHz)最大400Mbps(※)
接続機器台数 推奨16台 推奨16台
MU-MIMO 最大2台 最大2台
360コネクト技術
ビームフォーミングW
外形寸法 縦置き:約150(W)×83(D)×157(H)mm 約130(W)×54(D)×114(H)mm
質量 約260g 約230g

(※)2.4GHz帯を400Mbpsで通信する場合は、接続機器が256QAMに対応している必要があります。

「WN-DX1300EXP」は、独自メッシュ機能も搭載していますので、メッシュWi-Fiとしてもご利用できますが、その使い方は「【B】独自メッシュ機能付きWi-FiルーターとWi-Fi子機でエリア拡大する方法」でご紹介します。今回は中継機として利用しますので、側面の「メッシュ切替ボタン」は「OFF」にして使用します。

「WN-DX1300EXP」の側面

(写真)「WN-DX1300EXP」の側面
中継機として利用する場合は、メッシュ切替ボタンをOFFにする

「WN-DX1300EXP」の前面

(写真)「WN-DX1300EXP」の前面

「WN-DX1300EXP」の背面

(写真)「WN-DX1300EXP」の背面

アプリ「Wi-Fiミレル」でWi-Fi電波の強さを測定

それでは、「WN-DX1300EXP」を使って、Wi-Fiルーターの電波を中継したいと思います。Wi-Fiの電波強度が中継機を設置する前と後で、どれぐらい変わったかもお伝えできるように、I-O DATAのオリジナル無料アプリ「Wi-Fiミレル」でWi-Fi電波の強さも測定しました。

「Wi-Fiミレル」のアイコン

Wi-Fiの電波を見える化できるアプリ「Wi-Fiミレル」

Google Play App Store

(参考)I-O DATA MAGAZINE「快適なWi-Fi環境実現のお手伝い。無償アプリ「Wi-Fiミレル」で無線LANの電波を見える化。ヒートマップも簡単作成。」

我が家は2階建てで、1階のリビングにインターネット回線が来ているので、Wi-Fiルーターはリビングに設置することになります。

間取り図 親機と中継機の設置場所

(間取り図)親機と中継機の設置場所

インターネット契約で使用しているモデムと「WN-DX1167R」をLANケーブルで接続して電源を入れ、電源ランプが点灯になるまでしばらく待ちます(約5分)。
※現在ご利用のWi-Fiルーターに中継機をつなげる場合は、中継機の設置の項目へ移動してください。

リビングに設置した「WN-DX1167R」

(写真)リビングに設置した「WN-DX1167R」

次に、スマホのWi-Fi設定画面から、添付されている「無線LAN設定情報シート」に記載されているSSIDを選択し、パスワード(暗号キー)を入力して、接続設定を進めます。

接続設定

① SSID[IODATA-xxxxxx-5G]または[IODATA-xxxxxx-2G]を選択、パスワードを入力して[接続]をタップします。

②[ここをタップしてネットワークにログイン]をタップします。

③ ルーターのログイン画面が表示されるので、[ユーザー名][パスワード]を設定して[次へ]をタップします。

ルーターのログイン画面

④[機器情報の当社サーバーへの通知を有効にする]をチェックし、メンテナンスアップデート機能を[利用する]をタップします。

ルーターのログイン画面

日々報告される脆弱性問題に対して、セキュリティを確保し十分な性能を発揮させるために、Wi-Fiルーターは自動アップデート機能対応となっており、常に最新ファームウェアで運用できます

⑤ 確認画面が表示されるので、[設定]をタップします。

⑥ 設定が完了するまでしばらく待つ(約5分間)とインターネット接続が完了します。

管理画面のパスワード設定や、最新ファームウェアでの運用については、ルーターのセキュリティ対策としてとても重要です。
(参考)I-O DATA MAGAZINE「自宅のWi-Fiルーターは大丈夫?2020年に見直すべきセキュリティ対策」

ルーターの設定が完了したので、中継機「WN-DX1300EXP」を利用する前に、「Wi-Fiミレル」で電波状態を測定してみます。

1階リビングに設置したWi-Fiルーター「WN-DX1167R」のすぐそば:Wi-Fi電波は強い

(写真)1階リビングに設置したWi-Fiルーター「WN-DX1167R」のすぐそば:Wi-Fi電波は強い

2階の書斎:Wi-Fi電波が弱い

(写真)2階の書斎:Wi-Fi電波が弱い

2階の寝室:Wi-Fi電波が弱い

(写真)2階の寝室:Wi-Fi電波が弱い

中継機「WN-DX1300EXP」で電波環境を改善

続いて、Wi-Fi電波の弱い2階の電波環境を改善するために、中継機「WN-DX1300EXP」を親機の「WN-DX1167R」と接続します。いったん親機の近くで接続設定を行った後、2階に移動して設置します。

親機の近くのコンセントに中継機「WN-DX1300EXP」を挿す

(写真)親機の近くのコンセントに中継機「WN-DX1300EXP」を挿す

中継機「WN-DX1300EXP」の[POWER/STATUSランプ]が、早い点滅から点灯に変わるまで待ちます(約2分)。「WN-DX1300EXP」のWPSボタンをワンプッシュした後、親機のWPSボタンをランプが点滅するまで長押します。

「WN-DX1300EXP」のWPSボタンをワンプッシュ

(写真)「WN-DX1300EXP」のWPSボタンをワンプッシュ

中継機「WN-DX1300EXP」の[WIRELESS/WPSランプ]が、遅い点滅から点灯に変わるまで待ちます(数秒~約2分)。以上で親機との接続設定は完了です。

「WN-DX1300EXP」と親機の接続完了

(写真)「WN-DX1300EXP」と親機の接続完了

コンセントから抜き、2階の設置したい場所に移動します。設置場所において親機からの電波状況が不安定の場合、中継機に接続しても不安定になりますので、Wi-Fiミレルであらかじめ確認します。

2階の設置場所の電波状況をWi-Fiミレルで確認

(写真)2階の設置場所の電波状況をWi-Fiミレルで確認

あらためてコンセントに挿します。[POWER/STATUSランプ]が、点灯→早い点滅→点灯の順に光ります(約2分)。以上で、親機とWi-Fi接続しているスマホやPCなどが、中継機を経由して自動的にインターネットにつながるようになります。「WN-DX1300EXP」をコンセントに挿した状態でも、上側のコンセントを使用することができる親切設計です。

2階のほぼ中央にあるホールのコンセントに「WN-DX1300EXP」を挿す

(写真)2階のほぼ中央にあるホールのコンセントに「WN-DX1300EXP」を挿す

中継機「WN-DX1300EXP」とのWi-Fi接続は、親機のSSIDで接続します。中継機を設置後、Wi-Fiミレルで再測定してみます。電波状態がどのぐらい改善されたでしょうか。2階の書斎では電波強度が[18]→[64]に、2階の寝室では[16]→[70]に改善されました。

Wi-Fi中継してWi-Fiミレルで再測定した結果 Wi-Fi中継してWi-Fiミレルで再測定した結果

(写真)Wi-Fi中継してWi-Fiミレルで再測定した結果

Wi-Fiミレルのヒートマップでも測定してみましたので、中継機を設置するビフォー・アフターをご紹介します。緑色は快適に通信できている範囲で、赤色は電波が弱い範囲です。2階の電波が弱かった場所が、中継機の設置により改善されていることが分かります。

中継機の設置ビフォー・アフターのヒートマップ

(図)中継機の設置ビフォー・アフターのヒートマップ

Wi-Fi電波には色々な種類がある。11acは高速通信が可能

今回のルーターや中継機は11ac(5GHz:最大867Mbps、最近ではWi-Fi 5とも呼ばれます。)という規格で接続しましたが、規格には11n(2.4GHz:最大300Mbps)をはじめ、11a(最大54Mbps)、11g(最大54Mbps)、11b(最大11Mbps)などがあります。

11ac(5GHz)は一番高速な通信が可能です。ネット速度が遅くなる原因は、ルーターからの距離というお話をしましたが、これ以外にも電波が混雑することによって遅くなっている場合もあります。Wi-Fiミレルで混雑具合を確認してみました。

Wi-Fiミレルで見た混雑具合

(キャプチャー)Wi-Fiミレルで見た混雑具合

我が家の周りのご近所さんだけでも、かなりの数のWi-Fiルーターが検出されます。電波が混雑すると、他の信号と干渉してネット速度が落ちたり不安定になったりします。特に昔から使われている2.4GHz帯は混雑しており、逆に5GHz帯は少ないことが分かります。

さらに、電子レンジやコードレス電話も2.4GHz帯が使われ、PCやスマホ、オーディオ機器に搭載されているBluetoothも2.4GHz帯が使われています。Wi-Fi電波以外にも影響を受ける電波がたくさん飛び交っています。5GHz帯を利用した機器は、2.4GHz帯と比較すると少ないので、電波干渉も少なく安定した通信が行えます。

いかがでしたか。中継機1つでずいぶんとWi-Fiの電波環境が改善されました。「WN-DX1300EXP」は、「【B】独自メッシュ機能付きWi-FiルーターとWi-Fi子機でエリア拡大する方法」でご紹介するメッシュWi-Fiとしても利用できるので、将来、現在ご利用のWi-Fiルーターから当社メッシュ対応ルーターに買い換えを検討される場合でも、引き続きメッシュWi-Fi子機として使えます。

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◎関連リンク
・Wi-Fi中継機/メッシュ子機「WN-DX1300EXP」
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