ワイヤレスモニター記事公開日 : 2021年12月27日
ワイヤレスモニター記事公開日 : 2021年12月27日
(写真)Wi-Fiで映像とタッチ操作が転送できる4K対応HDMIアダプター「WHD-4KTR1」
前回、HDMIケーブルを無線化できるフルHD対応モデルをご紹介しました。大型モニターにつないだ親機 と、複数のノートPCなどにつないだ子機を直接Wi-Fi接続することで、子機のボタン操作だけでPC映像をかんたんに切り替えることができました。
今回は、4K対応モデルのHDMIアダプター「WHD-4KTR1」をご紹介します。
HDMIケーブルを無線化してPC画面の表示とタッチ操作をワイヤレスに!
4K対応モデルのHDMIアダプター「WHD-4KTR1」を使うと、ワイヤレスでHDMI映像を送受信できます。
大型モニター(4K対応)に親機を接続し、PCに子機を接続することで、PC画面の映像をワイヤレスで大型モニターに映しだせます。
また、「WHD-4KTR1」はHDMIケーブルが無線化できるだけではなく、主に以下3つの機能を備えています。
まず1つ目は、「分割表示機能」です。 親機を接続したモニターに、最大4台分のPC画面を同時に分割表示することができます。
また、4K対応モニターであれば4K表示させることができます。
最大4台の分割表示が可能
2つ目は、「AirShare機能」です。手元にあるスマホなどを親機とWi-Fi接続すれば、ブラウザを使って親機の画面をスマホに表示させることができます。親機が接続されているモニターが遠くて見えにくい場合などに便利です。
親機の表示映像を手元の端末でも視聴可能 [ AirShare機能 ]
3つ目は、「Miracast機能」です。Miracast機能に対応しているAndroidスマホの画面を、子機を使わずに直接モニターにすぐに表示させて、みんなで画面を共有することができます。
Androidスマホの映像を子機なしでも直接ディスプレイに表示可能
「WHD-4KTR1」は、HDMI映像出力をWi-Fiで無線化して送受信できる親機・子機セットのHDMIアダプターです。4K対応の大型モニターにつないだ親機と、複数のノートPCなどにつないだ子機とを直接Wi-Fi接続することで、子機のボタン操作だけでPCの映像をモニターにすぐに表示させることができます。
さらに、複数のPCにそれぞれ子機をつなげれば、ボタンを押すだけで各PCの映像の切り替えや、4画面の分割表示がかんたんにできます。
※親機と子機の距離の目安は約10mまでです。
ワイヤレスと聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、HDMIアダプター「WHD-4KTR1」を使うと、無線での映像出力が簡単にできます。「WHD-4KTR1」の親機・子機に加えて大型モニターとPCがあれば、以下の簡単3ステップで映像出力の設定は完了します。
はじめに、親機のHDMI出力とモニターのHDMI入力を添付のHDMIケーブル(約1.5m)で接続します。
次に、ACアダプターをつなぎ、コンセントに挿します。親機のPROJECTION/IDLEランプが[橙点灯]していることを確認します。
モニターの電源を入れると親機の起動画面が表示されます。
「WHD-4KTR1」の子機は、USB Type-CとUSB Standard Aの2種類のコネクターに対応しています。
USB Type-C接続であればケーブル1本で映像も給電も可能(※)になります。Macをはじめ最新のノートPCはType-C端子を搭載しているものが多いので、1本で接続でき、デスク周りもスッキリします。
※PCがUSB Type-Cからの映像表示に対応している必要があります。
USB Type-C端子を搭載したノートPCの場合、PCを起動後、子機とノートPCを添付のC-C USB 3.2 Gen 1ケーブル(約22cm)で接続します。写真はMacBook Airになります。
(写真)USB Type-Cで子機を接続
USB Type-C端子が無いPCは、従来のUSB Standard A端子を使います。PCを起動後、子機とノートPCを添付のA-C USB 2.0ケーブル(約26cm)とHDMIケーブルの両方で接続します。
(写真)USB Standard AとHDMIの両方で子機を接続
USB Type-Cまたは、USB Standard Aのいずれの場合も、接続後、子機のランプが[橙点灯]に変わるまで約10秒待ちます。
ランプが橙点灯中の子機の[画面共有]ボタンを押すと、緑点灯に変わりノートPC画面が大画面モニターに映像出力されます。
複数台のPC映像も、それぞれの子機の画面共有ボタンを押すだけでスムーズに切り替わります。画面共有中のPCは、子機のランプが橙点灯から緑点灯に変わります。
(写真)ノートPC画面を切り替えて大画面モニターに表示できる
HDMI接続の無線化が、かんたんにできました。「WHD-4KTR1」は、親機に対して最大122台の子機が接続可能です。
割込み防止をする「VIPモード」の設定も可能で、VIPモードにすると、現在共有している画面を占有して表示します。他の子機の画面共有ボタンを押しても切り替わらないので、誤操作などによって別のPC画面に切り替わってしまうことを防ぎます。
「WHD-4KTR1」には、分割表示機能が搭載されています。この機能は、PCからワイヤレス出力された映像を最大4台分まで大型モニターに分割表示できるというものです。
以下で、ノートPC2台の映像を大型モニターに分割表示させるための具体的な手順について解説します。
今回、1台はWindows ノートPCを、もう1台はMacBook Airを接続して表示します。
※最大4台まで分割表示が可能です。
はじめに、Windows ノートPC画面を出力します。ノートPCに接続されている子機の[画面共有]ボタンを押すと橙点灯から緑点灯に変わり、画面共有が有効になり大型モニターいっぱいに映像が表示されます。
続いて[画面分割]ボタンを押すと、4分の1に分割されて表示されます。
この状態のまま、もう1台のMacBook Airに接続されている子機の[画面共有]ボタンを押すと橙点灯から緑点灯に変わり、こちらの画面共有も有効になり、大型モニターに2台のPC画面が分割して表示されます。
複数人での会議において、それぞれのPC画面を同時に表示できるので、例えば、企画内容やデザインなどを並べて比較することができ、検討しやすくなります。また、切り替えるためのタイムロスや動作のもたつき感も無くなり便利に使えます。
「WHD-4KTR1」には、AirShare機能が搭載されており、親機に接続された大型モニターに表示された映像を手元のスマホやタブレットで視聴できます。「WHD-4KTR1」のメインの使い方は、PCの映像を大型モニターにワイヤレスで表示させるというものです。
AirShare機能を使うと、大人数の会議などでモニターが見えにくい場面を手元のスマホやタブレットで映像を確認できます。
AirShare機能の使い方の手順は以下のとおりです。
親機の起動画面に表示されている「SSID」、「PW」、「AirShare PIN」をメモにとり、手元のスマホやタブレットのWi-Fi設定画面でSSIDに接続します。Wi-Fi接続後、QRコードを読み取りブラウザでアクセスします。続いて[AirShare PIN]を入力すると、手元のスマホやタブレットに親機の画面が表示されます。
さらに、「WHD-4KTR1」はインターネット経由で在宅中などでも画面の確認ができる[AirShareRemote機能]にも対応しています。
「WHD-4KTR1」には、Miracast機能という便利な機能も搭載されています。この機能は、Andoroidスマホと親機を直接接続することで、子機に接続されたPCを使用せずにスマホの映像を大型モニターに表示できるというものです。
ワイヤレスでスマホ画面を大型モニターに簡単に表示できるため、手元の情報を複数人で共有したいときに、便利に利用できる機能です。
※親機でのタッチ操作はできません。
※Miracast接続は最大1台までとなります。
iPadやiPhone はLightning Digital AVアダプター(別売)を使って子機とHDMI接続することで、映像を大型モニターにワイヤレスで表示させることができます。
※USB ACアダプターやモバイルバッテリーを利用して、子機の電源を取ってください。
Type-C端子を搭載したiPad ProやiPad Airは、添付のC-Cケーブルを使用することで子機とUSB接続が可能で、映像伝送と給電を1本で行え、大型モニターにワイヤレスで表示させることができます。
※対応機種:iPad Pro 11インチ(第1世代)以降/iPad Pro 12.9インチ(第3世代)以降/iPad Air(第4世代)
Lightning端子のiPhoneやiPad
Type-Cポート搭載のiPad Pro/iPad Air
(イメージ)iPhoneやiPadと子機の接続
「WHD-4KTR1」は、フルHD対応「WHD-FTR1」同様に、タッチバック機能を搭載しています。親機に接続するモニターがタッチ機能に対応していれば、タッチ操作で直感的にPCの操作ができます。
※画面分割中はタッチ操作ができないため、タッチ操作は1画面表示の状態でご利用ください。
今回紹介した「WHD-4KTR1」は、4K対応モデルのHDMIアダプターです。もし使用する大型モニターが4Kモデルではない場合、フルHD対応モデルの「WHD-FTR1」でも同様の無線接続ができます。
両者は、PC映像をワイヤレスで大型モニターに表示させられる点は同じですが、4K対応・フルHD対応という大きな違いがあります。この他にも、いくつかの機能で異なる点があります。
例えば、4 K対応の「WHD-4KTR1」に備わっている「分割表示機能」や「AirShare機能」、「Miracast機能」は、フルHD対応の「WHD-FTR1」にはありません。これらの機能を使いたい場合は、「WHD-4KTR1」を使用してください。
なお、フルHD対応モデルの「WHD-FTR1」については、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。
フルHD対応モデル「WHD-FTR1」 HDMIケーブルを無線化してPC画面の表示とタッチ操作をワイヤレスに!
最後に、4K対応モデルとフルHDモデルの仕様比較表を掲載しますので、参考にしてください。
4K対応モデルとフルHDモデルの仕様比較表
|
4K対応モデル WHD-4KTR1 |
フルHD対応モデル WHD-FTR1 |
---|---|---|
商品 | ||
最大接続台数 | 122台 | 64台 |
最大同時表示台数 | 4台 | 1台 |
対応解像度(出力) | 最大3840×2160 | 最大1920×1080 |
対応解像度(入力) | 親機:最大1920×1080 子機:最大3840×2160 |
親機:最大1920×1080 子機:最大1920×1080 |
フレームレート | 最大60fps (4K映像は最大30fps) |
最大60fps |
親機サイズ・質量 | 約195(W)×111(D)×53(H)mm (突起部含まず) 約270g |
約195(W)×111(D)×53(H)mm (突起部含まず) 約220g |
子機サイズ・質量 | 約72(W)×72(D)×31(H)mm 約91g |
約90(W)×90(D)×25(H)mm 約100g |
LAN端子 | RJ45×1、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T | RJ45×1(メンテナンス用) |
Wi-Fi | IEEE802.11ac/b/g/n | IEEE802.11ac |
タッチバック機能 | ○ | ○ |
親機HDMI INに 映像を直接入力 |
○ | ○ |
iPadやiPhoneの 映像表示 |
○ | ○ |
AirShare機能 | ○ | ─ |
Miracast機能 | ○ | ─ |
インターフェイス | 【親機】 HDMI(出力)×1 HDMI(入力)×1 USB 2.0ポート×2 USB給電ポート×1 【子機】 micro HDMI×1 USB Type-Cポート×1 |
【親機】 HDMI(出力)×1 HDMI(入力)×1 USB 2.0ポート×2 USB給電ポート×1 【子機】 HDMI×1 micro USBポート×1 |
本記事の内容については、サポートのお問い合わせ対象外となります。予めご了承ください。