(写真)レコードプレーヤーにAD-USB2を使いレコード音源をPCに取り込んでいる。
最近、レコードは聴いていますか?I-O DATA MAGAZINEをご覧のみなさんなら「昔は良く聴いていたけど、最近はもっぱらPCやスマホ、そしてネットワークオーディオ」という方も多いかもしれません。私もそんな一人です。
でもレコードの音源自体は貴重です。好きなレコードを「PCやスマホ、ネットワークオーディオに取り込めて気軽に聴けたらいいのに」と思ったのは一度や二度ではありません。また、買ってから何十年も経ち、傷などで劣化しているものもあります。
(写真)子どもの頃にお小遣いをためて買ったレコードの数々。
そのレコードやカセットのアナログ音源を、かんたんにデジタル化できパソコンへ録音できる。それが今回、ご紹介するAD-USB2です。
(写真)USBオーディオキャプチャーAD-USB2
見た目は単なる端子に見えるかもしれませんが、AD-USB2にはフォノイコライザーがついています。通常、レコードプレーヤーから直接パソコンへ録音すると、とても小さな音で録音されてしまいます。(※CD【LINE出力200mVくらい】と比較して、レコードプレーヤーは約1/40~1/2000程度【PHONO出力0.1~5mVほど】)
(写真)レコードプレーヤーから出力される音はCDと比べて小さい。
この小さな音を再生するには、CD並みに増幅する必要があります。また、アナログレコードは、高域を大きめに、低域を小さめに収録してあり、再生時にそれを復元しないといけません。主にこの2点がフォノイコライザーの役割で、AD-USB2にはその機能がありますので、意識することなくアナログ音源をデジタル化することができます。
(図)AD-USB2には、フォノイコライザーが搭載されている。
AD-USB2を購入すると、IOPortalより「DigiOnSound X C.E. for I-O DATA」を無料ダウンロードすることができます。この編集ソフト、無料とあなどることなかれ。あんなことも、こんなこともできます。その紹介はのちほど。まずはダウンロードしてください。
(写真)IOPortal画面とDigiOnSound X C.E for I-O DATA
※Windows専用です。詳しくはデジオンWEBサイトへ。
「DigiOnSound X C.E. for I-O DATA」をダウンロードしたら、AD-USB2でレコードプレーヤーとパソコンを接続しましょう。下の写真が、AD-USB2で接続した俯瞰図です。
(写真)AD-USB2でレコードプレーヤーとパソコンを接続
一つひとつ段階を追ってみてみましょう。まずは、メインのレコードプレーヤーとの入力です。レコードプレーヤーの出力RとLを接続してください。
(写真)PHONO INにレコードプレーヤーの出力RとLを接続
ここで一つだけ注意いただきたいのは、このPHONO INの接続は、フォノイコライザーを搭載していないMMカートリッジタイプのレコードプレーヤーのみです。フォノイコライザー搭載レコードプレーヤーやオーディオデッキはPHONO INの接続を使わず、LINE INへ接続してください。
(写真)MMカートリッジ
近年発売されているレコードプレーヤーにはフォノイコライザーが付いているものも多いですね。我が家のレコードプレーヤーは36年前のもので、右側はフォノイコライザーがついていないタイプです。
(写真左)36年前のプレーヤーと(写真右)フォノイコライザー付のプレーヤー
次にレコードプレーヤーにアース線がついている場合、AD-USB2のアース接続ケーブルとつないでください。※レコードプレーヤーにアース線がない場合は何もつながないでください。
(写真)レコードプレーヤーのアース線とAD-USB2のアース接続ケーブル
あと、AD-USB2は録音しながらパソコンで音声を再生することはできませんが、LINE OUTからスピーカーやアンプにつなぐことで、録音しながら音声を聴くことができます。※LINE OUTはヘッドホン用の仕様ではありません。
(写真)LINE OUTにスピーカーやアンプをつなぐ
※接続ケーブルは別途必要
さあ、これで準備は完了です。レコードの音源をパソコンにとりこんでみましょう。
レコード・カセット・MDをスマホにPCなしで録音できる「ADレコ」
では、レコード音源をパソコンに取り込む方法を書いていきますね。
①DigiOnSound X CE for I-O DATAを立ち上げる。
②「ステレオ」or「モノラル」録音を選択→「録音レベル」の調整→「録音トラック」を指定→「R」をクリックしオン(点灯)→コントローラーの「◯」をクリックすると録音が始まります。※録音中は波形がでません。
③コントローラーの「停止ボタン」を押し、録音終了。その後、波形がでます。
④「ファイル」→「名前を付けて保存」で終了です。
例えばアルバムの片面を録音した場合、1つのトラックに全曲が入ってしまいます。これをDigiOnSound X CE for I-O DATAでは、自動で分割してくれ、楽曲情報の埋め込みもできるのでとても便利です。
①「曲を分割する」を選択。
②「分割基準」を設定。※「楽曲情報の埋め込みを行う」の選択で、曲を分割後、楽曲情報が入力されます。
③「ファイルの保存場所」と「ファイル形式」を選択。
④曲の分割後、楽曲情報が自動的に読み込まれます。
⑤手入力での修正も可能です。※ジャケット写真もWEBから取り込むことが可能です。
この楽曲情報の自動取り込みは、本当に驚きでした。今回の音源は1980年代のもので古いので、無理だろうと思っていたのですが、最後の曲以外、全て自動入力どおりでした。
「ファイル」から「書き出しにiTunesへ登録する」を選択しておけば、iTunesへの登録もかんたんにできます。普段、iTunesでPC音源を管理していたり、スマホへの書き出しをして音楽を楽しんでいる人にはとても便利な機能です。
①「書き出しにiTunesへ登録する」を選択
②iTunesへ書き出し中。
③iTunesへ自動登録。※ファイル形式選択の際に、m4aを選択してください。
もちろん、Android OS搭載のスマートフォンへも転送できます。その際は直接スマホとパソコンを接続し、手動でデータをコピーさせてください。
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そのほか、音楽CDを作成したり、ノイズを除いたりなど編集機能も充実しています。このあたりは次回、また詳しくご紹介したいと思います。
さて、今回は、いかがでしたか?アナログ音源の録音、デジタル化は初めてでしたが、録音された音を聴いて、私はとても満足でした。デジタル化されたことで、すぐに聴ける環境にもなりました。
また、デジタル化することで、アナログの良さというのは、改めてよみがえるのだと感じました。AD-USB2、是非、ご検討いただき、楽しんでいただきたいです。
私は個人的に、カセット音源を録音したいと思います。
※別途接続ケーブルが必要ですね。
◎関連リンク
USB接続オーディオキャプチャー「AD-USB2」(商品ページ)
USB接続オーディオキャプチャー「AD-USB2」(購入ページ)
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