(写真)HDMI⇒USBキャプチャー「GV-HUVC」を使ってiPadにカメラの映像を表示
(記事公開日:2023年11月14日)
アップデートされた「iPadOS 17」では、待望のUVC(USB Video Class)規格がサポートされました。UVC規格はカメラやビデオ映像をパソコンに接続するための標準規格であり、キャプチャーデバイスを使ってHDMI映像をUSB変換して取り込むことができます。
今回ご紹介する「GV-HUVCシリーズ」は、UVC対応のキャプチャーデバイスで、ビデオカメラや一眼カメラ、ゲーム機などからHDMI出力される外部映像をUSB変換して、USB-Cポートを搭載したiPadに取り込むことができます。
これまで、できそうでできなかったiPadの外部ディスプレイ化が可能になりましたが、利用するための要件がありますので、まとめてみました。
【1】USB-Cポートを搭載しているiPadであること
(写真)iPadのUSB-Cポート
iPadの場合は第10世代以降であればUSB-Cポートを搭載しています。他にも、iPad Pro、iPad mini、iPad AirではすでにUSB-Cが導入されているので、利用することができます。
【2】iPadOS 17以上にアップデートされていること
(写真)iPadOS 17以降にアップデート
iPadOS 17以降でUVC規格がサポートされ、HDMI⇒USB変換ができるようになりましたので、古いOSの場合は、アップデートが必要です。
【3】UVC対応HDMI⇒USBキャプチャーデバイス「GV-HUVC」
(写真)「GV-HUVC」の本体とパッケージ
HDMI⇒USB変換するためにはキャプチャーデバイスが必要になります。おすすめしたいのが「GV-HUVCシリーズ」です。
型番 | GV-HUVC | GV-HUVC/S | GV-HUVC/4K | GV-HUVC/4KV フレームレート調整機能アプリ付き |
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本体型番 | |||||
パッケージ | |||||
対応機種 | USB 3.1 Gen 1(USB 3.0) Standard A またはType-Cコネクターを搭載したパソコン、Chromebook | USB 3.2 Gen 1(USB 3.0) Standard AまたはType-Cコネクターを搭載したパソコン | |||
対応OS | Windows 11/10/8.1 macOS 10.13~13 Chrome OS |
Windows 11/10/8.1 macOS 10.13~13 |
Windows 11/10 macOS 10.13~13 |
Windows 11/10 macOS 10.14~13 |
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最大 記録 解像度 |
入力 | 1920×1080 (1080p@60fps) | 3840×2160(2160p@30fps) | ||
入力 | 1920×1080 (1080p@60fps) | 3840×2160(2160p@30fps) | |||
エンコード方式 | ソフトウェアエンコード | ||||
電源 | USBバスパワー | ||||
添付ケーブル | USBケーブル(A-C)約1m USBケーブル(C-C)約1m |
USBケーブル(A-C)ロングケーブル約2m | USB変換ケーブル(A-C)約15cm | ||
本体サイズ | 約43(W)×85(D)×12(H)mm | 約36(W)×79(D)×12(H)mm ※コネクター部含まず |
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本体質量 | 約33g | 約29g |
【4】HDMI出力できる機器
(写真)ビデオカメラや一眼カメラ
どんな映像をiPadに表示させたいかに合わせて、HDMI出力できる機器を準備してください。例えば、ビデオカメラ、一眼カメラ、ゲーム機(Nintendo Switch、PS4、PS5など)、もちろんPCもOKです。
【5】ケーブル類
(写真)HDMI端子
「GV-HUVC」は、iPadとつなぐためのUSBケーブルは添付されていますが、カメラ側のHDMIケーブルはご準備ください。通常は、製品に添付されている場合が多いです。特にビデオカメラや一眼カメラのHDMI出力端子はミニサイズやマイクロサイズのものが多いので、注意が必要です。
以上の要件を満たし、機器の準備ができたら、外部ディスプレイ化を始められます。「iPad」+「GV-HUVC」により、例えば、フォトグラファーなら撮影現場での返しモニターとしてiPadを利用できます。また、出先で特殊な機材を使わずに配信したいときも、2カメラでリッチに配信もできます。
今回ポイントとなっているのはUVC対応です。「GV-HUVC」は、UVC(USB Video Class)に対応しており、HDMIケーブルで接続された一眼カメラやビデオカメラが「カメラデバイス」として認識されます。
ドライバー不要、USBバスパワー駆動なので電源も不要、ケーブルをつなぐだけですぐに使える、HDMI⇒USB変換キャプチャーデバイスです。
(図)UVC対応のHDMI⇒USB変換のイメージ
「GV-HUVC」は人気のあるキャプチャーデバイスです。これまでI-O DATA MAGAZINEでもご紹介してきましたので、ご参照ください。
USB-AケーブルとUSB-Cケーブルの2本が添付されているので、USB-Cポートを搭載したiPad(第10世代)以降で使用できます。もちろん、USB-Aポートを搭載した従来のPCはもちろん、USB-Cポートを持つWindows PCやMacBookなどでも使用できます。
(写真)コンパクト・軽量
本体は、約43(W)×85(D)×12(H)mmの手のひらに収まるサイズ、重量は約33gで、とてもコンパクト・軽量です。iPadと一緒に持ち運んでも、かさばりません。
(写真)「GV-HUVC/4K」の本体とパッケージ
「GV-HUVC」はフルHD対応ですが、4K対応モデル「GV-HUVC/4K」、「GV-HUVC/4KV」もラインアップされています。「GV-HUVC/4K」、「GV-HUVC/4KV」は形状が異なっており、本体にUSB-A端子が搭載されていて、直接挿せるようになっています。
(写真)「GV-HUVC/4K」「GV-HUVC/4KV」はA-C変換ケーブルが添付される
A-C変換ケーブルも添付されるので、iPadで利用することができます。
(写真)iPadに外部映像を表示
これまで、iPadの画面に出せる映像としては、標準搭載されているメインカメラ(背面カメラ)とインカメラ(前面カメラ)の2つのカメラの映像でした。これに加え、お好みの外部映像を表示できるようになります。
HDMI⇒USB変換された映像をiPadで表示するためのアプリは「Camo Studio」を使います。Camo Studioは、2023年Apple Design Awards のイノベーション部門においてファイナリストになっており、Mac用アプリとしては定評のあるアプリです。
iPadOS 17アップデートに合わせ、「Camo Studio for iPad」がリリースされましたので、今回使ってみました。
以下、「Camo Studio for iPad」のインストール、設定から外部映像を表示するまでをかんたんにご紹介します。
【1】App Storeから「Camo Studio」を検索し、インストールします。
【2】はじめて起動したときの画面です。[Continue]をタップして次に進みます。
【3】Permissionsの画面が表示されます。iPadのカメラやマイクなどのアクセスを許可する設定になります。[Continue]をタップして次に進みます。
【4】ネットワーク、マイク、カメラ、写真へのアクセスを許可します。
【5】Customise Scenesの画面が表示されます。入力しなくても進めますので[Continue]をタップして次に進みます。(※あとから設定メニューで入力できます。)
【6】初回設定はここまで。[×]で閉じます。次からカメラ映像の設定になります。
【7】最初のデフォルトの設定では、画面全体にメインカメラ(背面カメラ)の映像、右下の丸いワイプにはインカメラ(前面カメラ)の映像が表示されています。
ここからカメラ設定を変更し、画面全体に外部映像が表示され、右下のワイプを消します。画面左下部分を上にスワイプします。
【8】[Scenes(カメラの表示のさせ方)]の設定画面になり、[Circular]が選択されているのが分かります。[+]をタップして新規の表示設定を作成します。
【9】[New Scene]をタップします。
【10】お好みの名前を入力して[Submit]をタップします。
【11】Scenes一覧の左下に新しく追加されました。これを選択し、左上のメニューアイコンをタップしてカメラ設定の画面に移ります。
【12】右下の丸いワイプを消します。[カメラ2]を選択し、[Device]で[Off]を選択します。
【13】メインカメラだけの映像になり、右下の丸いワイプが消えました。
(写真)iPadに外部映像を表示
【14】iPadの画面にノートPCの画面を表示させたいと思います。「GV-HUVC」をiPadとはUSB接続、ノートPCとはHDMI接続します。
【15】[カメラ1]を選択し、[Type]をタップして[External video source]を選択します。
【16】続いて[Device]をタップすると、今回ご紹介している「GV-HUVC」が選択できるようになりましたので、これをタップします。
【17】ノートPCの画面が表示されます。ノートPCからのHDMI映像出力が「GV-HUVC」によりUSB変換されて表示されているわけです。
(写真)ノートPCの画面を拡張表示
ノートPCのディスプレイ設定で、マルチディスプレイの項目を[表示画面を拡張する]にすると2画面で表示させることができました。
「Camo Studio for iPad」の画面は英語ですが、比較的かんたんに外部映像をiPadに表示させることができました。
(写真)一眼カメラと接続
(写真)ビデオカメラと接続
ノートパソコン同様に、HDMI接続したい外部機器を一眼カメラやビデオにするだけで、映像をiPadに表示させられます。続いて、利用例をご紹介します。
(写真)iPadに一眼カメラの写真を表示
簡易的に撮影した写真を確認したい場合、USB-C搭載以前のiPadであれば、「写真」アプリに、Lightningケーブルでつないだカードリーダーで読み込ませて表示するといった方法がありました。ただし、この方法は、かなりの時間も手間もかかります。
第10世代以降のiPadからLightningコネクターではなくUSB-Cを搭載したことで、外部カメラをキャプチャーデバイスで変換しUSB接続すれば、ケーブルのみで撮影データを表示できるようになったわけです。
MacBook Proを愛用している方も多く見かけますが、iPadでも可能になれば、格段と機動性も高くなります。プロのフォトグラファーに限らず、写真撮影を趣味にお持ちの方も、手軽に撮影した写真をすぐに確認できる手段として重宝します。
(写真)iPadに撮影した写真を表示
(写真)撮影風景
(写真)ビデオカメラの映像とiPadのインカメラ映像を一緒にライブ配信
iPadだけの場合、メインカメラ(背面カメラ)とインカメラ(前面カメラ)の2カメラしか使えません。これらは常に180度反対方向を映すものなので、映像の自由度はありません。
(図)ビデオカメラを使った2カメラのリッチ配信
「GV-HUVCシリーズ」を使えば、ビデオカメラとiPadのインカメラの2カメラ映像を、Camo StudioからYouTubeなどのライブ配信できます。オフィスや自宅以外の出先でも、特殊な機材を使わずに配信したいときでも、手軽に2カメラでリッチに配信できます。
「iPad」+「GV-HUVCシリーズ」とアクションカメラなどコンパクトなカメラなら、比較的身軽に移動でき、機動性もあります。立ち上げも早いから、ここだ!と思ったらすぐに配信が可能です。
iPadがUVC対応したこの機会に、HDMI⇒USBキャプチャー「GV-HUVCシリーズ」をぜひご検討ください。
型番 | GV-HUVC (商品ページ) (購入ページ) |
GV-HUVC/S (商品ページ) (購入ページ) |
GV-HUVC/4K (商品ページ) |
GV-HUVC/4KV (商品ページ) (購入ページ) フレームレート調整機能アプリ付き |
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本体型番 | |||||
パッケージ | |||||
対応機種 | USB 3.1 Gen 1(USB 3.0) Standard A またはType-Cコネクターを搭載したパソコン、Chromebook | USB 3.2 Gen 1(USB 3.0) Standard AまたはType-Cコネクターを搭載したパソコン | |||
対応OS | Windows 11/10/8.1 macOS 10.13~13 Chrome OS |
Windows 11/10/8.1 macOS 10.13~13 |
Windows 11/10 macOS 10.13~13 |
Windows 11/10 macOS 10.14~13 |
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最大 記録 解像度 |
入力 | 1920×1080 (1080p@60fps) | 3840×2160(2160p@30fps) | ||
入力 | 1920×1080 (1080p@60fps) | 3840×2160(2160p@30fps) | |||
エンコード方式 | ソフトウェアエンコード | ||||
電源 | USBバスパワー | ||||
添付ケーブル | USBケーブル(A-C)約1m USBケーブル(C-C)約1m |
USBケーブル(A-C)ロングケーブル約2m | USB変換ケーブル(A-C)約15cm | ||
本体サイズ | 約43(W)×85(D)×12(H)mm | 約36(W)×79(D)×12(H)mm ※コネクター部含まず |
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本体質量 | 約33g | 約29g |
本記事の内容については、サポートのお問い合わせ対象外となります。予めご了承ください。