(写真)スマホ、タブレット、PC、テレビでインターネット動画を観る
※無線LAN(Wi-Fi)ルーターはWN-AX1167GR
(記事公開日:2017年11月9日)
自宅でWi-Fiインターネット接続をしている時、急に速度が遅くなったり、不安定になったりして、ストレスを感じることはありませんか。家庭内でもインターネット動画や映像配信などでデータが増え続けていて、回線が混み合って遅くなっているとの声も聞かれます。
そんな私も、自宅で動画を観ることが多くなってきました。YouTubeやAmazonプライム・ビデオなど、パソコンやスマホだけでなく、リビングにある大型テレビでも、インターネット配信による動画コンテンツを楽しんでいます。時には、家族が別々にスマホやテレビで動画を観ていたり、とにかく動画視聴が増えた印象です。
(写真)テレビでインターネット動画を観る機会も増えた
ただ、その分、動画が突然、止まったり、落ちたりすることも多くなってきました。私は集合住宅(マンション)に住んでいるので、特に週末はマンション全体でのインターネット利用も多いため、動画視聴に支障をきたし、イライラすることがあります。
(写真)通信が混雑して動画がストップする
その原因は様々なことが考えられますが、主な要因はIPv4(PPPoE)の通信方式にあるかもしれません。
一般的な通信方式であるIPv4は通常、インターネット接続のためにプロバイダー(ISP事業者)による認証機能(PPPoE)等が必要になり、特に利用者が増加する時間帯では、混み合ってくるため遅くなります。
(図)IPv4(PPPoE)の接続イメージ
初心者におすすめ!Wi-Fiルーターで重要な3つの機能
これらの問題を最近話題のIPv6(IPoE)接続や「IPv4 over IPv6」技術を利用することで、繋がりが遅いストレスから解放され、快適にインターネットを楽しむことができます。
IPv6(IPoE)接続は、IPv4(PPPoE)の後継として誕生したインターネットプロトコル(ネイティブ方式)です。プロバイダーを経由せず認証等が不要で、ネイティブ接続事業者(VNE)を経由するため、より高速な通信が可能です。
(図)IPv6(IPoE)の接続イメージ
ただ、この場合も、接続先のサイトがIPv6対応でないと、高速通信は期待できません。従来のIPv4対応サイトでは、IPv4(PPPoE)で通信され、プロバイダー経由・認証で遅くなってしまいます。世の中のサイトはまだIPv4対応がほとんどなので、IPv4接続も高速化する必要があります。
(図)IPv6(IPoE)とIPv4(PPPoE)の接続イメージ
そこで、IPv4コンテンツへのインターネット接続の際も、IPv6(IPoE)が経由するネットワークを利用して、快適な通信を実現したのが、「IPv4 over IPv6」の技術です。
(図)IPv6(IPoE)とIPv4 over IPv6の接続イメージ
この技術であれば、IPv6もIPv4のコンテンツ、両方とも快適な通信で従来よりレスポンスよく、動画などの視聴が可能となります。
最近ではIPv6を使った対応サイトも増えてきましたし、ネット上でも自分のインターネット環境がIPv6対応かどうか、気になっている人を多く見かけるようになりました。注目が高まっているように感じます。
YouTube、NETFLIXはIPv6対応済
さて、これらのサービスを利用するためには、どうしたら良いでしょうか?申込方法の流れは各サービスプロバイダーによって異なりますが、IPv6(IPoE)接続のために下記のような流れが必要です。
①対応プロバイダーへv6プラス(MAP-E)やtransix(DS-Lite)を申し込む
②対応無線ルーターの準備
③回線開通後の接続
(図)IPv6(IPoE)の利用手順
まず、対応プロバイダーへの申し込みは、例えばBIGLOBEの場合であればIPv6オプションを契約、IIJmioひかりであればIPoEオプションを契約します。
(ウェブサイト)左:BIGLOBEのIPv6オプション 右:IIJmioひかりのIPoEオプション
また、私の自宅のように、フレッツ光ネクスト(マンションハイスピードタイプ)などを契約して、IPv6(IPoE)未対応の場合は、フレッツ・v6オプションの契約も必要になります。
次に対応無線LANルーターの準備です。Ipv6(IPoE)接続には①のプロバイダー申し込みの他に、無線LAN(Wi-Fi)ルーターも対応機種でないといけません。
今年(2017年)4月に発売されたWN-AX1167GR/V6は、11ac対応でフレッツ光のIPv6(IPoE)(※1)に対応した無線LAN(Wi-Fi)Gigabitルーターです。 IPv6だけでなく、IPv4(※2)にもIPv4 over IPv6の技術で快適なレスポンスを実現しています。
(写真)WN-AX1167GR/V6
また、WN-AX1167GRもファームアップデート(Ver3.21以降)で同様な環境を実現できるようになりました。同機種は非常に販売価格も手頃で、IPv6(IPoE)用の無線LAN(Wi-Fi)ルーターとしてネット上でも話題になっています。
(※1)IPv6の通信はIPoEで利用可。IPv6(PPPoE)には未対応。
(※2)IPv4の通信はMAP-E、DS-Liteて方式で利用可
(パッケージ)WN-AX1167GR
これらの無線LAN(Wi-Fi)ルーターを使えばIPv6(IPoE)の技術が活かされた高速なインターネット通信をご利用いただくことができます。
※スループット測定環境はこちらをご確認ください。
※IPv4の通信は、MAP-E、DS-Lite方式でご利用いただけます。
IPv6の通信はIPoEでご利用いただけます。
※IPv6 PPPoEには対応していません。
※通信速度は、ご利用のサービスプロバイダーおよび時間帯に依存します。
※v6プラス(MAP-E)、transix(DS-Lite)利用時は、ポート開放が必要なIPv4通信サービス(オンラインゲームやリモートアクセスなど)はご利用いただけません。
なお、I-O DATAでもIPv6接続動作確認済みサービス一覧&対応機器を公開しています。こちらも参考にして、IPv6(IPoE)対応できるかどうかを確認ください。
回線開通後の接続は極めてカンタンです。準備したIPv6(IPoE)対応の無線LAN(Wi-Fi)ルーターを設定するだけです。今回は、WN-AX1167GRの画面を参考に設定をしてみます。
回線契約がされていれば、自動的に判別されます。設定画面からの設定は不要です。
回線契約が後追いになった場合、初期化が必要となります。
A.無線LANルーターの管理画面を開き「インターネット」をクリック。
B.「v6プラス」もしくは「transix」を選択(※)
(※IPv6の契約内容に準じて選択ください)
以上で、WN-AX1167GRが自動に再起動され、設定が完了となります。これで、IPv6(IPoE)とIPv4 over IPv6の接続環境になりました。これで週末に家族それぞれで動画を観てもストレスフリーですね。
(写真イメージ)家族それぞれ動画を同時に観る
今回のI-O DATA MAGAZINEはいかがでしたか。自宅でスマホやタブレット、PCやテレビなど動画を良く観る方は、一度チャレンジしてみると良いと思います。IPv6(IPoE)を設定して、今までにない快適なインターネット環境でお楽しみください。
Wi-Fiの置き場所で電波改善!ルーターを隠して収納していませんか?
◎関連リンク
360コネクト搭載867Mbps(規格値)対応Wi-Fiルーター「WN-AX1167GR2」(商品ページ)
360コネクト搭載867Mbps(規格値)対応Wi-Fiルーター「WN-AX1167GR2」(購入ページ)
IPv6/11ac対応867Mbps(規格値)Wi-Fiルーター「WN-AX1167GR/V6」(商品ページ)
IPv6/11ac対応867Mbps(規格値)Wi-Fiルーター「WN-AX1167GR/V6」(購入ページ)
11ac対応867Mbps(規格値)Wi-Fiルーター「WN-AX1167GR」(商品ページ)
11ac対応867Mbps(規格値)Wi-Fiルーター「WN-AX1167GR」(購入ページ)
IPv6には、IPv6(PPPoE)とIPv6(IPoE)の2種類があります。IPv6(PPPoE)はプロバイダーの認証等があり、通信速度の向上はそれほど望めません。通信速度の向上については、IPv6(IPoE)の設定が必要となります。
今回、ご紹介させていただいたWN-AX1167GR/V6やWN-AX1167GRもあくまでもIPv6(IPoE)対応であり、IPv6(PPPoE)には対応していませんので、ご了承ください。
本記事の内容については、サポートのお問い合わせ対象外となります。予めご了承ください。