データ保存を考える!NASの共有しやすさと外付けHDDの手軽さ

左:NAS、右:外付けHDD

(写真)左:NAS、右:外付けHDD

(記事公開日:2023年1月24日)

個人利用においてもオフィス利用においても、年々増えていく膨大なデータ保存のために、NAS(ナス)や外付けHDD(ハードディスク)を買い足していくことが必要になります。今回、NASとHDDの違いについてご紹介します。

NASとHDDの違いは?

NASも外付けHDDも、どちらもデータ保存ができるHDDですが、大きな違いとして、NASはLANケーブルでネットワークに接続して使い、外付けHDDはUSBケーブルでPCに直接接続して使います。

NASの利用イメージ 外付けHDDの利用イメージ

それぞれの利用イメージをご覧のとおり、NASはWi-Fiルーターを経由して接続することになり、PC以外にもスマホ、タブレット、テレビなど様々な機器で利用できます。

一方、外付けHDDは、接続したPCでの利用に限定されますので、他のPCで利用したい場合は、つなぎ換えて利用することになります。

NASかHDDか、どっち?

NASも外付けHDDもそれぞれの良さがありますから、どちらのタイプを利用するかは、誰が、どこで、どのように利用したいかで使い分けると良いですね。私はどちらも利用しています。今回、特にご自宅で利用するユーザーのために、NAS「HDL-TAシリーズ」と外付けHDD「HDD-UTシリーズ」を使って基本的な比較をしてみました。

パッケージ 左:NAS「HDL-TAシリーズ」、右:外付けHDD「HDD-UTシリーズ」

(写真)パッケージ 左:NAS「HDL-TAシリーズ」、右:外付けHDD「HDD-UTシリーズ」

商品本体 左:NAS「HDL-TAシリーズ」、右:外付けHDD「HDD-UTシリーズ」

(写真)商品本体 左:NAS「HDL-TAシリーズ」、右:外付けHDD「HDD-UTシリーズ」

NASとHDDの特長比較

私が普段使い分けをしているポイントを比較してみました。

NAS(ネットワークHDD) 外付けHDD
接続方法 ネットワーク接続 USBケーブル接続
価格 外付けHDDより少し高価 安価
データ転送速度 高速
HDL-TAシリーズの場合、
読み込み速度は最大約97MB/s(約776Mbps)
超高速
USB 3.2 Gen 1(USB 3.0)なら
最大5Gbps
本体の設置と
データへのアクセス
自宅に設置、
どこからでもアクセス可能
PCにUSB接続、
PCとHDDを一緒に持ち歩く
容量 大容量 大容量
データ共有 簡単に共有設定が可能 共有しない
利用者 1人~ 自分だけ
アクセスする機器 PC・スマホ・タブレット PC
設定方法 初期設定が必要 USB接続するだけ
データのバックアップ 自動 手動
データの安全性 アクセス制限が可能 誰でもデータを見られる

ミラーリングモデルなら障害にも強い

ミラーリングとは、筐体に2台のHDDが収納され、それぞれのHDDに同じデータを保存するので、どちらか一方が故障してもデータへのアクセスができ、復旧も容易な仕組みのことです。

NASと外付けHDDのどちらの場合でも、ミラーリングモデルであれば、コストを抑えて耐障害性を高められます。

HDDが2台
ミラーリングモデル
HDDが1台
製品 NAS:HDL2-TAシリーズ
USB-HDD:HDW-UTCシリーズ
NAS:HDL-TAシリーズ
USB-HDD:HDD-UTシリーズ
HDD1台が
故障
データへの
アクセス
できる できない
正常状態への
復帰
壊れたHDDの
入れ替えで復帰
メーカーへ修理依頼
(基本的に壊れたHDD内の
データ復旧はされない)

次に、それぞれの利用イメージを見ていきましょう。

持ち歩かずに利用できるNAS

NASは、LANケーブルでWi-Fiルーターと接続し、自宅のPCやスマホ、タブレットをWi-Fiや有線LANでネットワーク接続して利用します。ノートPCを使って家じゅうどこに移動しても利用したい方はNASがおすすめです。

NASはWi-Fiルーターに接続して、自宅内のPCなどからネットワーク接続して利用。左からWi-Fiルーター、NAS「HDL-TAシリーズ」、ノートPC

(写真)NASはWi-Fiルーターに接続して、自宅内のPCなどからネットワーク接続して利用
左からWi-Fiルーター、NAS「HDL-TAシリーズ」、ノートPC

NASの良さは、何といってもデバイスに直接繋げずネットワークでどこからでも使えることです。高速なWi-Fiルーターの普及とともに、テレビ、照明、AIスピーカーをはじめとするデジタル家電など、自宅でネットワーク接続して利用する機器も増えてきました。

NASもその一つです。メディアサーバー機能も搭載され、例えば、デジタルビデオで撮影した動画をテレビで視聴することもできます。

NASはWi-FiルーターとLANケーブルで接続して利用

(写真)NASはWi-FiルーターとLANケーブルで接続して利用

NASはネットワーク接続して利用するHDD(ネットワークHDD)なので、家族みんなが、各自のPC、スマホ、タブレットを使ってデータにアクセスすることが可能になります。これまで各自が容量を増やすために、別々に用意していた外付けHDDなどを1台のNASに集約することができ、利便性も上がります。

PC、スマホ、タブレットなどネットワークに接続できればどんなデバイスでも利用可能

(写真)PC、スマホ、タブレットなどネットワークに接続できればどんなデバイスでも利用可能

NASの共有データを閲覧しているところ 左:ノートPC 右:iPad mini

(写真)NASの共有データを閲覧しているところ 左:ノートPC 右:iPad mini

NASならスマホの写真や動画の保存が簡単

スマホの写真や動画の保存が簡単にできることもNASの魅力です。アプリ「Remote Link Files」を使って、PCを経由せずスマホのデータをNASに保存できます。マイクロSDカードなどで容量を増やすことができないiPhoneの場合でも、手軽に容量不足を解消できます。

アプリ「Remote Link Files」を使ってスマホの写真を保存

(図)アプリ「Remote Link Files」を使ってスマホの写真を保存

また、HDL-TAシリーズでは、「じぶんフォルダー」も用意され、家族同士であっても、各自のプライバシーが守られる自分専用のプライベートフォルダーが利用できます。

家族みんなの「共有フォルダー」とパパだけ、ママだけ、娘だけの「じぶんフォルダー」

HDL-TAシリーズは、過去のマガジンで設定方法などを紹介していますので、こちらも参考にしてください。

HDL-TAシリーズはエントリーモデルなので、NAS初心者の方に向いている商品です。これ以外にワンランク上のNASもありますので、こちらもご紹介しておきます。

1ドライブモデルのHDL-AAXシリーズ
1ドライブモデルのHDL-AAXシリーズ
2ドライブモデルでミラーリングできるHDL2-AAXシリーズ
2ドライブモデルでミラーリングできるHDL2-AAXシリーズ

大容量モデルも手頃な価格の外付けHDD

右下:外付けHDD「HDD-UTシリーズ」

(写真)右下:外付けHDD「HDD-UTシリーズ」

外付けHDDの最大のメリットは、安価にデータ保存容量を増やすことができることやデータ転送速度が圧倒的に速いことです。設定も不要で、購入したらすぐに、PCにUSBケーブルで接続するだけで簡単に使い始めることができます。4TB容量のHDDでも1万円前後の手頃な価格で購入できます。

「HDD-UTシリーズ」は、1/2/3/4/6/8TBの容量ラインアップ※がありますので、用途に合わせた容量をお選びいただけます。
※ホワイトモデルは4TBまで。

外付けHDDはPCとUSBケーブルで接続して利用

(写真)外付けHDDはPCとUSBケーブルで接続して利用

サイズも約35(W)×172(D)×115(H)mmとコンパクト設計で、モニターの脚元など、なにかと物が多くなるデスク周りにも置きやすいサイズです。

コンパクトサイズ

(写真)コンパクトサイズ

外付けHDDのデータを閲覧

(写真)外付けHDDのデータを閲覧

PC利用以外に、テレビの録画容量を増やすために使うこともできます。8TBの容量のものであれば、地上デジタル放送(HDレート)を約1,004時間、4K放送でも約512時間、たっぷり録画が可能です。

◎関連リンク
・ネットワーク接続ハードディスク(NAS)
「HDL-TAシリーズ」
商品ページ)(購入ページ

・USB 3.2 Gen 1(USB 3.0)/2.0 テレビ録画&パソコン両対応
外付けハードディスク
「HDD-UTシリーズ」
商品ページ)(購入ページ

本記事の内容については、サポートのお問い合わせ対象外となります。予めご了承ください。

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