(写真)デスクトップPCにUSB接続したWi-Fi子機
(記事公開日:2020年5月15日)
スマホやタブレット、ノートPCをはじめ、テレビ、ゲーム機、プリンターなど、Wi-Fiでネット接続できる機器は普及しており、日頃から便利に利用されていると思います。
ノートPCは標準でWi-Fi機能が搭載しているものがほとんどであり、ケーブルレスでネット接続できます。一方、Wi-Fi機能が搭載されていないデスクトップPCをご利用の方は、PCを設置している部屋とルーターが離れていると、LANケーブルを家の中に敷くしかなく、ケーブルを引っかけたり、見た目も悪いので、これを何とかしたいとずっと悩んでいらっしゃいませんか。
今回は、デスクトップPCをかんたんにWi-Fi化できるUSB接続タイプのWi-Fi子機をご紹介します。デスクトップPCの利用場所によりLANケーブルを敷設したくない方はもちろん、Wi-Fi機能が搭載されていても速度に不満があったり、より安定した通信、より電波の受信強度を強くしたい方も検討していただければと思います。
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Wi-Fi子機にはいろいろな種類があり、皆さんのご利用環境に合わせて選択できます。いくつか選択時のポイントを挙げてみました。
(写真)いろいろな種類のWi-Fi子機
例えば、Wi-FiルーターとデスクトップPCを使っている部屋が離れている場合、壁や障害物により電波強度が弱まるので、可動アンテナで調整ができると最適な電波状態で利用できます。また、親機であるWi-Fiルーターが11ac(5GHz帯)に対応しているモデルであれば、Wi-Fi子機も11ac対応が最大限の能力を発揮します。さらに、デスクトップPCを将来的に買い換える予定があれば、新しいPCでも快適に使えることを考えておくのもよいでしょう。
ご紹介する商品ラインアップは、それぞれに特長がありますので、皆さんがお使いのWi-Fiルーター(親機)やデスクトップPCの設置場所など、条件に合わせて比較検討してください。この際、Wi-Fiルーターも一緒に検討したい方は、I-O DATA MAGAZINEでルーターを特集しましたので、ぜひこちらも参考にしてください。
(I-O DATA MAGAZINE参考記事)
比較しやすいようにWi-Fi子機のスペックを一覧表にまとめました。いずれの商品も11ac(5GHz)対応になっています。
(写真)Wi-Fi子機4商品のパッケージ
左から、WN-AC1300UA、WN-AC867U、WN-AC433UA、WN-AC433UK
WN-AC1300UA | WN-AC867U | WN-AC433UA | WN-AC433UK | |
---|---|---|---|---|
5GHz帯 | 最大1300Mbps ac/n/a |
最大867Mbps ac/n/a |
最大433Mbps ac/n/a |
最大433Mbps ac/n/a |
2.4GHz帯 | 最大600Mbps(※) n/g/b |
最大300Mbps n/g/b |
最大150Mbps n/g/b |
最大150Mbps n/g/b |
インターフェイス | USB 3.1 Gen1(USB3.0) /USB 2.0 |
USB 3.1 Gen1(USB3.0) /USB 2.0 |
USB 2.0 | USB 2.0 |
アンテナ | 外付けアンテナ×4 個別に角度調整可能 |
内蔵アンテナ×2 90度可動 |
外付けアンテナ×1 角度調整可能 |
内蔵アンテナ×1 |
サイズ | 約59(W)×60(D) ×24(H)mm (外付けアンテナ、ケーブルを除く。 添付ケーブル:1m ) |
約32(W)×101(D) ×14.2(H)mm |
約16(W)×152(D) ×15(H)mm |
16(W)×22(D) ×8(H)mm |
質量 | 約140g | 約30g | 約12g | 約4g |
(※)256QAM対応親機と通信する場合
「WN-AC1300UA」は、一覧表でも分かるようにWi-Fi子機のスペックが最も高い商品です。ますますテレワークの時間や家族同時でのインターネット接続が増えることを考えると、これまで以上にネット接続環境が重要になってきます。また、今後、 PCやルーターをアップグレードして買い替えていった場合も「WN-AC1300UA」の高いスペックが活きてきます。
私のデスクトップPC環境で実際にWi-Fi子機「WN-AC1300UA」を試してみました。PCとWi-Fi子機を接続するUSBケーブルは、ゆったり1mのものが添付されてますから、机にWi-Fi子機本体を置いても、床に設置したPCから十分に届きます。
(写真)添付されるUSBケーブルは、ゆったり1mのもの
現在使っているWi-Fiルーター(親機)は、11ac対応最大867Mbpsの「WN-AX1167GR」です。このWi-Fiルーターは、フレッツ光ネクストの光回線が引き込まれている1階のリビングに設置しています。デスクトップPCは2階の書斎に設置しており、これにWi-Fi子機「WN-AC1300UA」をUSB接続してWi-Fi化します。親機と子機の直線距離は約7mあり、途中には床や壁などの障害物もあります。
(写真)Wi-Fiルーター(親機)とWi-Fi子機の位置関係
また、あらかじめ、無料アプリ「Wi-Fiミレル」を使って1階と2階のヒートマップを測定しました。この環境において、4種類のWi-Fi子機を変えてインターネット速度テストをしました。
(キャプチャー)1階と2階のヒートマップ
「WN-AC1300UA」は、4本の外付けアンテナが自由な可動式なので、Wi-Fiルーターからの電波が強く受信できるように、PCのWi-Fiインジゲーターを見ながら角度を調整すると良いでしょう。
(写真)左:Wi-Fi子機「WN-AC1300UA」 右:PCのWi-Fiインジゲーター
インターネット速度テストをしてみました。住宅事情や利用時間帯によって速度は変わると思いますが、私の利用環境においては、十分な速度が出ていると思います。デスクトップPCを有線LAN接続しなくても、高速Wi-Fi通信でWEB閲覧はもちろんのこと、高品質な動画を視聴したり、オンラインゲームを楽しむことができます。WN-AC1300UAは3×3なので、3×3以上のルーターを使うとさらにスペックを活かすことができます。
(キャプチャー)「WN-AC1300UA」のインターネット速度テスト
(※)4商品それぞれのインターネット速度テストをしましたが、測定結果は、時間帯やご利用環境により異なってきますので、あくまでも参考値になります。
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「WN-AC867U」は、2本のアンテナを内蔵しており、可動アンテナを調整することで電波感度のいい位置に調整し、安定したネット環境を作り出せます。
(写真)Wi-Fi子機「WN-AC867U」
(写真)デスクトップPCにWi-Fi子機「WN-AC867U」を接続
インターネット速度テストでは、「WN-AC1300UA」に比べると遅いですが、それでもWEB閲覧や動画鑑賞には十分な速度です。
(キャプチャー)「WN-AC867U」のインターネット速度テスト
「WN-AC433UA」は、受信位置で電波が重なり合うように調整することで、安定した通信品質と、ノイズなどによる速度低下を防ぐ「ビームフォーミング」に対応しています。親機側のWi-Fiルーターもビームフォーミングに対応している必要がありますが、私の使っているWi-Fiルーター「WN-AX1167GR」はビームフォーミング対応ルーターなので、機能を発揮できます。
外付けアンテナが1本ですが、上下90°、左右90°ずつ可動するので、アンテナを最適な角度に調整し、快適に利用できます。
(写真)Wi-Fi子機「WN-AC433UA」
(写真)デスクトップPCにWi-Fi子機「WN-AC433UA」を接続
インターネット速度テストでは、ダウンロード199.0Mbps、アップロード158.2Mbpsの速度が出ました。アンテナの角度をうまく調整することで、電波強度を強くし、ビームフォーミング機能で高速な安定通信が得られました。
(キャプチャー)「WN-AC433UA」のインターネット速度テスト
「WN-AC433UK」は、サイズ16(W)×22(D)×8(H)mm、重さ約4gの超小型です。小さくても11acに対応しており、高速通信が期待できます。
(写真)デスクトップPCにWi-Fi子機「WN-AC433UK」を接続
インターネット速度テストでは、4商品の中では一番遅かったですが、角度調整ができない1本の内蔵アンテナだけの割には、ダウンロード91.8Mbps、アップロード110.3Mbpsの速度が出ました。
(キャプチャー)「WN-AC433UK」のインターネット速度テスト
デスクトップPCをWi-Fi化できたので、さらにPC周りのケーブル類をスッキリさせたいですね。デスクトップPCの多くはキーボードとマウスがケーブル接続されてますので、Bluetooth®対応にできるUSBアダプター「USB-BT40LE」を使って、ワイヤレス対応のキーボードとマウスが使えるようにしたいと思います。
(※)ワイヤレス接続したいBluetooth®対応機器は別途用意する必要があります。
(写真)Bluetooth®でキーボードやマウスをワイヤレス接続
(写真)Bluetooth®4.0 USBアダプター「USB-BT40LE」のパッケージ
(写真)デスクトップPCに「USB-BT40LE」をUSB接続すればBluetooth®対応機器が使えるようになる
PCのBluetooth®設定画面から、ワイヤレス接続したい機器をペアリングすることにより、簡単に利用できるようになります。
(キャプチャー)Bluetooth®でマウス、キーボード、スピーカーをワイヤレス接続する
Bluetooth®対応機器はキーボード、マウス以外にも色々あります。テレワークでWEB会議を行うときにはヘッドセット、音楽を聴いたり、映画を観たりするときにはヘッドフォンやスピーカーがとても便利に使えます。
(図)Bluetooth®でワイヤレス接続可能ないろいろな機器
(写真)ワイヤレスのヘッドセットでWEB会議
(写真)ワイヤレスのスピーカーでネット動画を視聴
今回、デスクトップPCのWi-Fi化とBluetooth®対応機器とのワイヤレス接続をご紹介しました。 Bluetooth®とWi-Fi 2.4GHz帯は干渉しあう可能性があるため、同時に使う場合は5GHz帯に対応しているWi-Fi子機なら安心です。
PC周りのケーブルを少しでも減らし、見た目をスッキリさせれば、気持ちよくPC利用が可能になり、テレワークも捗るのではないでしょうか。
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