【マイナ免許証】運転免許情報の目視確認ができない?!ー運輸業界・レンタカー業界に求められる対応策とはー

(イメージ)マイナ免許証は運転免許情報の確認ができない?!

(イメージ)マイナ免許証は運転免許情報の確認ができない?!

(記事公開日:2025年7月11日)

2025年3月から、マイナンバーカードと運転免許証をひとつにまとめた「マイナ免許証」がスタートしました。

マイナ免許証は、マイナンバーカードのICチップに運転免許証の情報(運転免許の種類、有効期限、顔写真など)を記録することで、1枚で複数の身分証明機能を持たせる仕組みです。

見た目は、従来のマイナンバーカードと変わりませんが、運転免許証の情報はすべてICチップ内に記録されています。券面には運転免許情報が一切印字されていません。

そのため、本人確認や運転免許情報の確認には、ICカードリーダーライターと確認システムを使った新しい確認体制の導入が不可欠です。とくに、運輸業界やレンタカー業界など、運転免許確認が日常的に発生する現場では、早急な対応が求められます。

本記事では、マイナ免許証の仕組みとあわせて、導入に向けて準備すべきポイントをわかりやすく解説します。

マイナ免許証の仕組みと免許証の3つの保持パターン

マイナ免許証は、運転免許証の情報をマイナンバーカードのICチップ内に記録することで実現されています。カードの表面には運転免許に関する情報は印字されておらず、専用のICカードリーダーと確認システムを使わなければ情報を確認できません。そのため、この制度に対応するには専用機器やシステムの導入が不可欠です。

なお、「マイナ免許証」制度は義務ではありません。本人の希望に応じて、どのように運転免許証を保持するかを選ぶことができます。

そのため、今後は運転免許証の保持方法が、次の3つのパターンに分かれます。

  • 従来の運転免許証のみを持つパターン

    従来の運転免許証のみを持つパターン:従来の免許証確認方法を引き続き維持する必要あり

  • マイナ免許証のみを持つパターン

    マイナ免許証のみを持つパターン:ICチップに記録されて免許証情報を読み取る機器とシステムの準備の必要あり

  • マイナ免許証と従来型運転免許証の2枚持ち

    マイナ免許証と従来型運転免許証の2枚持ち:どちらの免許証型式にも対応できるよう確認手段を整える必要あり

マイナンバーカードの普及率が高まりつつある今、利便性の高さや手続きの簡素化を理由に、今後は、より多くの方がマイナ免許証を利用するようになると考えられています。

マイナ免許証は、運転免許情報の目視確認ができない
―運輸業界・レンタカー業界に与える影響―

これまでの運転免許証は、プラスチックカードに印字された情報を直接目で見て確認する「目視確認」が 一般的でした。しかし、マイナ免許証では運転免許の情報がICチップ内に格納されるため、目視確認ができません。

  • 免許証情報が確認できる:運転免許証

    免許証情報が確認できる:運転免許証

  • 運転免許情報が目視確認できない:マイナ免許証

    運転免許情報が目視確認できない:マイナ免許証

マイナ免許証の利用は義務ではありませんが、運転免許の確認が必要な企業では、前述のとおり、マイナ免許証の3つの保持パターン(運転免許証のみ、マイナ免許証のみ、両方)すべてに対応できる体制を整えておく必要があります。

(写真)運転免許証の確認が必要な業界(運送業、レンタカー、教習所など)

(写真)運転免許証の確認が必要な業界(運送業、レンタカー、教習所など)

とくに、運輸業やレンタカー業などでは、日々の業務のなかで何度も運転免許証の確認が必要となるため、マイナ免許証制度への対応は急務と言えるでしょう。

対応を怠ってしまうと、以下のようなリスクが発生します。

・有効期限切れや運転できる車両の誤確認などによる法令違反のリスク
・確認ミスによるトラブルが発生し、企業の信用が損なわれる

このような事態を避けるためには、早い段階でICカードリーダーとそれに対応した確認システムを導入し、スムーズに確認ができる体制を整えておく必要があります。

業界別の具体的な課題と対応事例

(イメージ)マイナ免許証の確認作業がスムーズになる

(イメージ)マイナ免許証の確認作業がスムーズになる

運輸業界

ドライバーの運転資格を確認することが安全運転の基本です。ICカードリーダーとそれに対応した確認システムを導入することで、運転前の確認業務をスムーズに行うことができ、ミスの防止にもつながります。また、運行管理者の負担軽減にも役立ちます。

レンタカー業界

貸渡し時の免許確認は法令で定められた必須業務です。受付でICカードリーダーとそれに対応した確認システムを使って瞬時に確認できる仕組みを整えておくことで、待ち時間の短縮やサービス品質の向上につながります。タブレットやノートPCと組み合わせた運用も有効です。

自動車教習所

教習開始時の本人確認だけでなく、車両ごとの教習許可条件の確認にも免許証情報が必要となります。ICカードリーダーとそれに対応した確認システムを使うことで、情報の正確性が向上し、トラブル防止や事務作業の効率化が期待できます。

アルコール検知器メーカー

すでに免許証と連携する商品を扱っている企業も多く、マイナ免許証対応のシステムアップデートが求められます。ICカードリーダーとそれに対応した確認システムを導入し、アルコール検査結果と連動させることで、より高精度な運転管理が可能になります。

マイナ免許証読み取りアプリ対応!
アイ・オーのICカードリーダーの導入と活用方法

(イメージ)ICカードリーダーでマイナ免許証を読み取り

(イメージ)ICカードリーダーでマイナ免許証を読み取り

マイナ免許証の情報を確認するには、ICチップの情報を正確に読み取ることができる機器の導入が必須です。
アイ・オーでは、マイナ免許証読み取りアプリに対応したICカードリーダーを複数ラインアップしています。USB接続のシンプルなモデルから、ワイヤレスで通信可能なBluetoothモデルまで、設置環境に応じて最適なモデルをお選びいただけます。

  • 非接触型USB接続

    USB-NFC4 / USB-NFC4S

    USB-NFC4USB-NFC4S

    パソコンのUSBポートに接続するだけで使用可能。受付やオフィスなどの定位置での使用に適しており、安定した読み取り性能が特長です。

  • 非接触型Bluetooth/USB接続

    BLE-NFC

    BLE-NFC

    Bluetooth通信に対応しており、スマートフォンやタブレットとワイヤレスで接続できます。営業車内や屋外での使用にも便利です。

  • 接触型USB接続

    USB-ICCRW2

    USB-ICCRW2

    幅広い用途に対応したスタンダードなICカードリーダー。マイナンバーカード以外にもさまざまなカードに対応できるため、認証業務全般に活用できます。

これらの商品を導入することで、マイナ免許証の確認業務の効率化と精度向上が図れます。さらに、APIを公開しているためシステムと連携して、自動ログ記録や二重チェックの仕組みを構築することも可能となります。

なお、ご利用にあたっては、ICカードリーダーと、警察庁が提供するスマートフォン・パソコン用の「マイナ免許証読み取りアプリ」との連携が必要です。当社ICカードリーダーは「マイナ免許証読み取りアプリ」に対応しているため、安心してご使用いただけます。

※当社商品にはアプリやソフトウェアは添付されておりません、必要に応じて警察庁が提供する「マイナ免許証読み取りアプリ」をダウンロードのうえ、ご利用ください。

I-O DATA MAGAZINE参考記事

「マイナ免許証」制度施行は、すでに始まっています。運転免許証確認を日常的に行う企業にとって、マイナ免許証への対応は、もはや避けては通れない課題です。これは単なる制度変更にとどまらず、業務のデジタル化・効率化を進める絶好のチャンスでもあります。

ICカードリーダーの導入や確認システムの見直しは、初期導入の手間はかかりますが、本人確認の精度向上や法令遵守、顧客サービスの質の向上といった多くのメリットをもたらします。早めの対応が、混乱を防ぎ、業務の安定につながる鍵となります。

ぜひこの機会に、自社の確認業務のあり方を見直し、マイナ免許証対応を進めていきましょう。

◎関連リンク
非接触型USB接続「USB-NFC4S」カードホルダー付き
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非接触型Bluetooth/USB接続「BLE-NFC」
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接触型USB接続「USB-ICCRW2」
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本記事の内容については、サポートのお問い合わせ対象外となります。予めご了承ください。

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