ディスプレイポートとは?他の通信規格との違いや失敗しない選び方を紹介

(記事公開日:2024年7月12日)

ディスプレイポートとは?他の通信規格との違いや失敗しない選び方を紹介

#選び方 #ディスプレイ 標準的なディスプレイポートケーブルの端子

PCやプロジェクターといった映像を出力する機器とモニターを接続するインターフェイスのひとつとして、ディスプレイポート(DP)が広く使用されています。他にも、HDMIやUSB Type-Cがディスプレイケーブルの代表的なインターフェイスです。

多種多様なケーブルがあるため、自分の環境で何が適しているか分からず困っている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ディスプレイポートの特徴や性能、ケーブルの選び方、他のインターフェイスとの違いを紹介します。ディスプレイポートを詳しく知ることで、自分の用途に適した商品か判断しやすくなるでしょう。

ディスプレイポートとは?規格や性能

グラフィックボード背面のポート類

ディスプレイポートは、映像や音声を伝送する目的で広く使用されるインターフェイスです。いくつかのバージョンがあり、伝送できる映像の解像度やリフレッシュレートが異なります。ここでは、ディスプレイポートの特徴や性能、メリットを詳しく見てみましょう。

規格によって性能が異なる

ディスプレイポートのバージョンによって、基本的な性能が異なります。たとえば、やや古いバージョンのDisplayPort 1.2は、最大3,840×2,160の解像度で映像の出力が可能です。

一方、2024年時点で最新のバージョンであるDisplayPort 2.1の最大解像度は、15,360×8,460です。また、同じ解像度であれば、新しいほうが高リフレッシュレートに対応しています。

ケーブル1本で大容量の映像と音声に対応

1本のケーブルで映像と音声の両方を伝送できるのもディスプレイポートの特徴です。ただし、音声の伝送は標準で対応しているわけではなくオプションという位置付けであるため、接続するデバイスによって対応・非対応が異なります。

1本のケーブルで映像と音声を出力したいなら、出力側・入力側のデバイス双方が対応しているかきちんとチェックしましょう。

また、ディスプレイポートは帯域幅が広く、大容量のデータを伝送できるのがメリットです。入力側・出力側が対応していれば、滑らかに動く高画質な映像を表示できます。

最大540Hzの高リフレッシュレートに適合

ディスプレイポートはハイリフレッシュレートに対応し、ゲームをはじめとした激しい動きの映像をスムーズに映せます。対応しているリフレッシュレートはバージョンや解像度によって異なります。

一例として、DisplayPort 2.1は最大540Hzのリフレッシュレートに対応しています。ただし、3,840×2,160や7,680×4,320といった高解像度の映像を表示する場合など、状況によっては540Hzで出力できません。

ディスプレイポートと他の通信規格との違い

ディスプレイポート端子とHDMI端子

ディスプレイケーブルのインターフェイスにはさまざまな規格があり、広く使用されているのはディスプレイポートだけではありません。

ここでは、ディスプレイポート以外のインターフェイスとして「HDMI」「DVI」「VGA」「USB Type-C」「Thunderbolt」の5種類を紹介します。

HDMI

PCに限らず、コンソールゲーム機やプロジェクターといったさまざまな機器に採用されているインターフェイスがHDMIです。台形のコネクターが特徴的で、ディスプレイポートと同様に映像と音声を1本のケーブルで伝送できます。

バージョンによって対応している解像度とリフレッシュレートが異なるため、手持ちの機器に適したケーブルを選びましょう。

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DVI

かつてさまざまな機器で採用されていたインターフェイスがDVIです。デジタル信号のみを伝送する24ピンのDVI-Dと、デジタル信号とアナログ信号の双方を伝送する29ピンのDVI-Iの2種類があります。

ディスプレイポートやHDMIと比較して大型のコネクターを搭載しており、機器に接続するときは両端のネジで固定します。DVIが対応している最大解像度はデュアルリンクでも2,560×1,600に限られ、QFHDには対応していません。また、音声の伝送にも非対応です。

VGA(アナログRGB)

VGAはアナログ信号のみの伝送に対応したインターフェイスで、両端に固定用のネジを搭載したブルーのコネクターが特徴です。DVIと同様に映像信号のみ伝送可能で、音声信号は伝送できません。

VGAの最大解像度は2,048×1,152で、WQHDやQFHDといった高解像度の映像には対応していない規格です。

Type-C

オルタネートモードに対応したUSB Type-Cは、既存のUSB規格に対応した信号以外も伝送できるのが特徴です。伝送できる信号には映像信号や音声信号も含まれ、対応しているデバイスとケーブルを用意すれば、USB Type-C経由で映像をモニターに出力できます。

ただし、USB Type-Cがすべてオルタネートモードに対応しているわけではないため、注意しましょう。

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Thunderbolt

USB Type-Cを採用した高速通信規格のひとつに、Thunderboltがあります。Thunderboltに対応したデバイスとケーブルを用意すれば、QFHD以上の解像度の映像も1本のケーブルで出力可能です。

ただし、すべてのUSB Type-CポートやケーブルがThunderboltに対応しているわけではないため、対応状況を確認してから購入しましょう。

ディスプレイポートケーブルの選び方

丸めて束ねた多種多様なディスプレイケーブル

市販のディスプレイポートケーブルにはさまざまなものがあるため、接続するデバイスの対応状況や用途に適したものを選ぶ必要があります。ここでは、ディスプレイポートケーブルを購入するときのポイントを3つチェックしましょう。

目的に相応する規格

ディスプレイポートにはさまざまなバージョンがあるため、目的や対応機器に適合したものを購入する必要があります。

たとえば、4K UHD(QFHD)60Hz駆動に対応したディスプレイで高画質な映像を楽しみたいなら、DisplayPort 1.2以降の規格に対応したケーブルが必要です。FPSゲームをプレイするために4K UHD(QFHD)かつ120Hz駆動に対応している必要がある場合、DisplayPort 1.3以降を選びましょう。

設置箇所に合う形状

接続する機器同士の距離や設置場所の環境に応じて適切なケーブルを選ぶことも大切です。ケーブルが長過ぎるとノイズの影響を受けやすくなるため、機器同士の距離を事前に計測し、やや余裕がある程度の長さを選ぶとよいでしょう。

また、ディスプレイポートケーブルには外部から力が加わったときに抜けることを防ぐラッチが付いた商品もあります。デスクトップパソコンのように動かす機会が少ない機器に接続するのであれば、接触不良を防ぐためにラッチ付きのケーブルがおすすめです。

接続機器に適した端子

通常より端子が小型の「Mini DisplayPort」を搭載したデバイスもあります。通常のディスプレイポートとMini DisplayPortの端子形状は互換性がないため、手持ちの機器に合ったケーブルを購入しましょう。

なお、通常のディスプレイポートをMini DisplayPortに変換するアダプターもあります。端子形状が異なる複数のデバイスを所持している場合、変換アダプターを使用するのもひとつの方法です。

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ディスプレイポートを利用する場合の注意点

複数のモニターを接続したPCを使う人

PCとモニターを接続するためにディスプレイポートを使用する場合、いくつか注意したい点があります。ここでは、代表的な2つの注意点をチェックしましょう。ケーブルやモニターを購入してから後悔しないためにも、事前に確認しておくことをおすすめします。

モニターの設定内容が変更される

ディスプレイポートを使用してPCとモニターを接続している場合、使用中にモニターの電源を切って再度ONにすると、モニターを認識しなくなるケースがあります。PCをスリープ状態にした際も同様の現象が起こることがあるため、注意が必要です。

マルチディスプレイ環境で発生しやすいため、該当するのであればディスプレイポートホットプラグに対応した商品を選ぶとよいでしょう。

発信される信号に違いがある

DisplayPort 1.2以降の規格は、出力する信号によってシングルモードとデュアルモードの2種類に分けられます。シングルモードはDisplayPort信号のみ、デュアルモードはTMDS信号を出力できる規格です。

出力するPCがディスプレイポート、入力するモニターがHDMIしか搭載していない場合、デュアルモードに対応したケーブルとHDMI変換アダプターを使用するとスムーズに変換できます。

HDMIに変換する可能性があるなら、デュアルモードに対応したディスプレイポートケーブルを選びましょう。なお、シングルモードでも対応した変換アダプターを購入することでHDMIへの変換は可能です。

ディスプレイポート対応のモニターを
探すならアイ・オー・データ

さまざまな情報を表示したモニター

ディスプレイポート接続に対応したモニターを購入しようと考えている方は、ラインアップが豊富で比較・検討しながら選びやすいアイ・オー・データの商品をご検討ください。さまざまな商品の中から、用途や設置環境、求める仕様に適したモニターを選ぶことが大切です。

ディスプレイポート接続に対応していないモニターがある

市販のモニターには、HDMI入力にしか対応していない商品や、ディスプレイポート入力に対応していても音声信号に対応していない商品があります。

新たにモニターを購入するときは、ディスプレイポートに対応しているか事前にチェックしましょう。音声出力が必要な場合、音声信号に対応し、スピーカーを搭載しているモニターが選択肢です。

各商品の対応状況はメーカーのWebページで公開しています。事前に確認して、必要な機能を搭載した商品を購入しましょう。

豊富な液晶ディスプレイを比較検討できる

アイ・オー・データでは、気になるモニターを選んで性能や特徴を比較できるWebページをご用意しています。多種多様な商品から自分の用途に合った1台を選べるため、ぜひご活用ください。

ゲームプレイに適したハイリフレッシュレート対応モニターやQFHD解像度に対応したモニター、65型の大型モニターなど、幅広くラインアップしています。

ディスプレイポート入力に対応した商品も数多く取りそろえているため、モニターの購入を考えている方はぜひ一度ご確認ください。

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まとめ

ディスプレイケーブルと接続部分の端子

ディスプレイポートは、PCとモニターを接続するインターフェイスとして幅広く用いられています。バージョンによって違いがあるものの、高解像度環境やハイリフレッシュレート環境に対応しやすく、用途を問わずおすすめです。

これから新しいモニターを購入しようと考えている方は、ぜひアイ・オー・データのディスプレイポート対応モニターをご検討ください。それぞれの用途に適した1台を選べるように、性能面・機能面で多種多様な商品を取りそろえています。

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