VAパネルのモニターとは?他方式との違いや用途別のおすすめ商品を紹介

(記事公開日:2024年6月5日)

VAパネルのモニターとは?他方式との違いや用途別のおすすめ商品を紹介

#TN方式 #液晶パネル モニターに表示した資料を確認する女性の後ろ姿

PC用の液晶モニターを購入しようとさまざまな商品をチェックしていると、多種多様な駆動方式があることがわかります。モニターの駆動方式は、応答速度や画質を左右する重要な要素です。

購入したい液晶モニターにVAパネルが採用されていて、VAパネルとはどのようなものか疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。この記事では、VAパネルの特徴と他の駆動方式との違いを紹介します。

駆動方式ごとの特徴もあわせて紹介するため、自分の用途に適したモニターを選ぶためにも事前に確認しておきましょう。

液晶モニターのVA方式とは?他の駆動方式との違いも整理

モニターに表示されたアイコンを指さす手元

液晶モニターに採用されているパネルの駆動方式は、VA以外にもTN・IPS・ADSがあります。駆動方式によって画質や応答速度、視野角に違いがあるため、それぞれの特徴を理解した上で自分の用途に適したものを選ぶことが大切です。

ここでは、それぞれの違いについて詳しく紹介します。

【VAパネル】コントラストが高い反面応答速度が遅め

VA(Vertical Alignment)パネルは、電圧を印可しない状態では液晶分子が垂直になり、印可する電圧を高めるにつれて平行に近づく構造です。電圧を印加しない状態だとバックライトが発する光を通さないノーマリーブラックで、美しい黒色を表現できます。

VAパネルのコントラスト比は3000:1や4000:1と高く、鮮やかな映像を表示できるのが魅力です。美しい映像を楽しみたい方におすすめのパネルといえるでしょう。

一方、応答速度が遅く残像が発生しやすいというデメリットがあります。動きが激しい映像を表示する機会が多い方は注意が必要です。

【TNパネル】比較的安価だが視野角がやや狭い

2枚の偏光フィルターの角度を90度ずらして配置し、間に液晶分子を配置したパネルをTN(Twisted Nematic)パネルと呼びます。

電圧を印加しない状態の液晶分子は、それぞれの偏光フィルターの近くで水平になるのが特徴です。その状態だとバックライトが発する光を通して白色を表示することから、ノーマリーホワイトと呼ばれています。

印可する電圧を高めるにつれて液晶分子が垂直に近づき、最大電圧を印可すると黒色を表示します。

TNパネルは応答速度を高めやすく、動きが激しい映像を表示するのに適している一方、視野角が狭かったり色の再現性が低かったりするのがデメリットです。

FPSやアクションゲームのプレイを目的とするなど、映像美より応答速度やリフレッシュレートの高さを重視する用途に向いています。

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【IPSパネル】色の再現性が高い反面コントラストがやや低い

同じ方向に配置した2枚の偏光フィルターの間に、電圧を印加しない状態で水平になるように液晶分子を配置したのがIPS(IN Plane Switching)パネルです。印加する電圧を高めるにつれて、液晶分子の方向が垂直に近づきます。

IPSパネルは色の再現性が高く、美しい映像を楽しめるのがメリットです。一方、バックライトの光を完全に遮断するのが難しく、コントラスト比を高めにくいというデメリットがあります。IPSパネルのコントラスト比は、VAより低い1000:1程度です。

応答速度やリフレッシュレートを高めにくい駆動方式とされているものの、技術の進歩によって応答速度が速く、ハイリフレッシュレートに対応した商品も開発されています。

【ADSモニター】IPSと似た特徴がありより安価に製造できる

IPSパネルと似た特徴の駆動方式に、ADS(Advanced super Dimension Switch)があります。IPSより安価に製造できるのがメリットで、PC用の液晶モニターだけでなくTVにも採用されている駆動方式です。

基本的な構造はIPSパネルと同様で、電圧を印加しない状態では液晶分子が水平になっています。電圧を上げるにつれて垂直になり、バックライトを完全に遮断するのが難しい点も共通です。

応答速度が速い商品やハイリフレッシュレートに対応した商品もあり、用途に応じて適した商品を選べます。

モニターの駆動方式別のメリット・デメリット

液晶モニターの駆動方式には、それぞれメリット・デメリットがあります。自分に合った商品を選ぶためにも、特徴を正しく理解しましょう。メリット・デメリットの傾向をまとめると以下のとおりです。

駆動方式 メリット デメリット
VA ・コントラスト比が高い
・黒色の再現性が高い
・応答速度が遅い
・視野角がやや狭い
・輝度の変化がやや大きい
TN ・応答速度を速めやすい
・リフレッシュレートを高めやすい
・安価に製造できる
・視野角が狭くなりやすい
・輝度の変化が大きい
IPS ・視野角が広い
・鮮やかな色彩を表現できる
・応答速度が速い商品や
ハイリフレッシュレートに
対応した商品もある
・コントラスト比が低い
・価格が高くなりやすい
ADS ・IPSより安価に製造できる
・視野角が広い
・鮮やかな色彩を表現できる
・応答速度が速い商品や
ハイリフレッシュレートに
対応した商品もある
・コントラスト比が低い
・価格が高くなりやすい

価格や画質、色彩表現など、何を重視するかによって適した駆動方式が異なります。メインの用途が何かを考え、自分に合った商品を選ぶことが大切です。

【用途別】モニター選びで重視したい駆動方式

デスク上に置かれた2台のモニター

液晶モニターにはさまざまな駆動方式があるため、どれを選べばよいか判断するのが難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。ここでは、用途別におすすめのモニターを紹介します。

まずは液晶モニターを購入する目的を明確にした上で、以下で紹介する情報をチェックしましょう。

お手頃価格で購入したいならTNモニター

TNモニターは比較的安く製造できるのが特徴で、価格を重視する方におすすめです。

ただし、VAやIPSといった別の駆動方式でも安価な商品がラインアップされているため、TNに限定する必要はありません。予算内で購入できるモニターを網羅的に探すとよいでしょう。

また、ハイリフレッシュレートに対応した商品や応答速度が速い商品が多く存在し、FPSやアクションゲームのプレイにも向いています。

映画鑑賞など画質重視ならVAモニター

映画鑑賞に使用するなど、画質を重視したいならVAモニターが向いています。VAモニターは黒色の表現が美しく、コントラスト比が高いため、高精細で美しい映像を楽しめるでしょう。

より画質を重視するのであれば、QFHDをはじめとした高解像度のVAモニターを選ぶのもおすすめです。

ただし、応答速度が遅めというデメリットがあるため、動きが激しい映像を表示しなければならないゲームのような用途には適していません。

ビジネスからゲームまで幅広く使うならIPS・ADSモニター

さまざまな用途で幅広く使用する方には、IPS・ADSモニターをおすすめします。鮮やかな色彩を表現でき、全体的な性能が高いのが魅力です。

応答速度が速い商品やハイリフレッシュレートに対応した商品もあり、ゲームにも問題なく使えます。視野角が広く、ビジネスシーンで多人数がひとつのモニターを見る用途にも向いているでしょう。

VAモニターほどではないものの、比較的画質がよく、映画鑑賞にも適しています。なお、IPSモニターとADSモニターは同様の特性を有しているため、どちらを選んでも大きな違いはありません。

モニター選びで重視したいその他のポイント

複数台のPCとモニターが並ぶデスクに向かう人の後ろ姿

液晶モニターを購入する際は、パネルの駆動方式以外にもチェックしたいポイントがいくつかあります。より自分の用途や設置環境に適した商品を選ぶために、購入前に確認しておきましょう。

ここでは、購入してから後悔することを防ぐためのチェックポイントを3つ紹介します。

サイズ・解像度が適正か

モニターを設置する場所のスペースを確認して、最適なサイズの商品をピックアップしましょう。PC用モニターは、24インチ~27インチの商品が多く販売されています。選択肢が広いため、上記のサイズから選ぶのがおすすめです。

モニターの解像度にも目を向けましょう。解像度は、FHD・WQHD・QFHDとさまざまです。解像度を選ぶときは、用途だけでなくモニターサイズとのバランスも考慮しましょう。

大型で低解像度のモニターは、細部が不鮮明になります。小型で高解像度のモニターは、美しい映像を表示できる反面、テキストが小さく読みにくいのがデメリットです。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、実機をチェックして自分が納得できる商品を購入しましょう。

Type-C端子を搭載しているか

PCとモニターを接続するインターフェースも忘れずに確認しましょう。DPかHDMIを使用するのが一般的ですが、DVIやD-Sub 15ピンの場合もあります。さらに、USB Type-Cで接続できる商品もあるため注意が必要です。

PCの出力端子に対応した入力端子を備えたモニターを選べば、変換ケーブルを使わずスムーズに接続できます。

なお、USB Type-Cで接続できるモニターは、PCが対応していればケーブル1本で電源供給と映像出力が可能です。シンプルに接続できて便利なため、対応しているPCを使用しているなら積極的に検討してみましょう。

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ドットピッチが正方形か

グラフィックソフトやCADを扱う場合、モニターのドットピッチもチェックしましょう。PC用モニターのドットピッチは正方形が一般的ですが、長方形の商品もあります。

長方形のドットピッチを採用した商品は、真円が楕円に表示されたり正方形が長方形に表示されたりするため注意が必要です。製図をはじめとした精度が求められる用途に使用すると、モニター上の表示と実際の形が異なり、思ったように作業できなくなります。

高品質なモニターを購入するならアイ・オー・データへ!

デスクでゲームをプレイする様子

PC用液晶モニターの購入を考えている方は、ぜひアイ・オー・データのモニターをご検討ください。アイ・オー・データでは多種多様なモニターを販売しており、豊富な選択肢から自分に合った1台を選べます。

ここでは、アイ・オー・データが販売している液晶モニターの魅力や特徴を詳しく紹介します。

主流な駆動方式のモニターを豊富にラインアップ

アイ・オー・データでは、TN・VA・IPSの各駆動方式を採用したモニターを豊富にラインアップしています。用途によって適した駆動方式は異なるため、多くの商品を比較・検討して自分に合った1台を選べるのが魅力です。

モニターの種類も豊富で、21:9のワイドモニターや高性能なゲーミングモニター、持ち運びに適したモバイルモニター、大人数で見るのに適した75型の大画面モニターをご用意しています。

Webページにある複数のモニターを比較するツールで、気になるモニターをまとめてチェックできます。

より美しい映像を届けるADSモニターも用意

アイ・オー・データでは、画質がよく美しい映像を楽しめるADSモニターもラインアップしています。最大視野角は178度で、どの方向から見ても鮮明な映像を楽しめるのが特徴です。

応答速度を高めたADSパネルを採用したゲーミングモニターは、ゲームプレイ用のモニターを探している方にも向いています。

ADSモニターは映画鑑賞・ゲーム・ビジネスなど、多用途に使えるのが魅力です。映像美を重視する方やさまざまな用途に使いたい方は、ぜひアイ・オー・データのADSモニターをご検討ください。

まとめ

ノートPCとグラフを表示したモニター

液晶モニターの代表的な駆動方式には、TN・VA・IPS・ADSの4つがあります。中でもVAは黒色の表現が美しく、コントラスト比が高いのが特徴です。他の駆動方式にもそれぞれメリット・デメリットがあるため、自分の用途に適したものを選ぶとよいでしょう。

アイ・オー・データでは、さまざまな駆動方式のモニターを豊富にラインアップしています。大型モニターやモバイルモニター、ゲーミングモニターと選択肢が豊富なため、ぜひご検討ください。

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