(記事公開日:2024年8月8日)
パソコンの使用時間が長くなりがちな現代において、快適な作業環境の構築は非常に重要です。たとえば、モニターの設置位置や角度は、効率や健康に大きな影響を与えます。
そこで注目したいアイテムが「モニターアーム」です。モニターアームは、モニターの高さや角度を自由に調整できるため、理想的な視線の高さや角度を実現します。
本記事では、モニターアームの必要性や設置方法を解説します。心地よく効率的に作業できる環境を作る際にお役立てください。
モニターアーム(ディスプレイアーム)は、ディスプレイやモニターをデスクや壁に固定するツールです。設置位置や角度を自在に調整できるため、作業環境を整える目的でオフィスや家庭に導入されています。
ここでは、モニターアームがどのようなツールなのか、特徴や機能を見てみましょう。
モニターアームは、設置したディスプレイを可動範囲内で自在に動かせます。高さを目線の位置に合わせて調整すれば、首や肩の負担軽減が可能です。前後左右に傾けることもできるため、画面の反射を避けて適切な視認角度を保つ際に役立ちます。
首が回転するモデルなら、作業に合わせて簡単にモニターの向きを変更できて便利です。ディスプレイの位置や角度を自由に調整できるモニターアームは、快適な作業環境を実現します。
モニターアームは、縦型・横型どちらでも複数のディスプレイを設置できます。配置するディスプレイが増えることで、アプリやウィンドウの同時展開ができるため、マルチタスク作業に効果的です。大量データの比較や分析を行う作業も容易になるでしょう。
ビデオ編集やグラフィックデザインといったクリエーティブな作業にも有用です。プレビュー画面とツールやメニュー画面を分ければ、効率的な作業スペースが確保できます。作業内容やコンテンツの種類によって、画面の向きを変えられる点も便利です。
モニターアームはディスプレイを浮かせて設置するため、デスク上のスペースを広く確保できます。デスク周りの作業環境を整理すれば、必要な道具や周辺機器の配置が可能です。ディスプレイ周りの整理整頓は、作業効率に影響する集中力や快適性の向上に効果があります。
フレキシブルにデスク上のレイアウトを変更できるため、目的に適した環境を構築する際にも便利です。スペースの有効活用という観点からも、利便性を考慮して導入を検討しましょう。
狭い机が広くなる!PC作業が快適なモニターアーム「DA-ARMS4」「DA-ARMD4」
ディスプレイの支柱をデスクに固定するモニターアームは、地震対策としても効果を発揮します。取り付け方法や位置によって差はありますが、振動によるディスプレイの転倒や落下防止に有効です。
アイ・オー・データの検証では、デスクを揺らしたときのディスプレイの動き方の違いが分かっています。実際に地震が発生した際は、同じ階層でもモニターアームの使用箇所はディスプレイが倒れておらず、被害が少なかったという実績があります。
モニターアームには、用途や可動域の異なるいくつかの種類が存在します。それぞれに独自の特徴と利点があり、選び方によって作業環境が変化することも少なくありません。
自分のデスク環境に最適なモニターアームを選ぶためにも、どのような種類があるか把握しましょう。ここでは、代表的なモニターアームの種類を5つ紹介します。
水平可動するモニターアームは、高さを固定した状態で、ディスプレイを左右に移動できます。比較的シンプルな構造の商品が多く、取り付けも簡単で扱いやすいモデルです。
垂直方向には動かせないため、高さを頻繁に変えて使用するユーザーには向いていません。サブモニターを設置する場合や対面の人に画面を確認してもらう場合に最適です。
垂直可動のモニターアームは、ディスプレイの高さを自由に調整できます。コンパクトな造りで、価格もお手軽な商品が多いのが特徴です。
水平方向には動かないため、テレワークやオフィス業務といった個人的な用途に向いています。スタンド式のモデルであれば、複雑な取り付け作業もなく、高さや角度調整の幅が広がるでしょう。
水平と垂直の双方に可動するモニターアームは、上下左右だけでなく斜め移動も可能です。ディスプレイを最適な位置に動かせるため、首や肩への負担を軽減できます。
ただし、多方向に動かせる構造であることから、取り付け作業や調整はやや複雑です。高機能でデザイン性の高い商品が多く、基本的なモデルに比べて高価な傾向があります。
複数台に対応したモニターアームは、デュアルアームやトリプルアームと呼ばれ、何台かのディスプレイを同時に使用する場面で便利です。
積み重ねや横並びなど自由に配置できるため、自分の作業スタイルや用途に合わせたレイアウトができます。ディスプレイの枚数が増える分、取り付けが複雑になりやすく、余裕のあるデスクスペースが必要です。
モニターアームには、ディスプレイだけでなくノートPCに対応したモデルが存在します。サブモニターとしてノートPCを使用する場合やデスクスペースを空けたい場合に便利です。
アームに取り付けるタイプや車載用タイプなど、多種多様なニーズに応えた商品があります。ディスプレイと併用可能なタイプなら、デスクスペースを確保しながらデスクトップPCの操作も可能です。
モニターアームを取り付ける手順が分からず、戸惑うこともあるかもしれません。取り付け方を間違えると、作業中のけがやディスプレイの破損といったトラブルにつながるおそれがあります。
ここでは、一般的な取り付け手順に沿って、モニターアームの設置方法を解説します。適切な取り付け方法を把握して、ディスプレイの位置や角度を最適化した快適な環境を作りましょう。
モニターアームを取り付ける前に、標準装備のスタンドからディスプレイを取り外しましょう。ディスプレイのサイズにもよりますが、余裕のある作業スペースを確保しておけば事故を防げます。
作業に必要な工具は、説明書に記載されているものを準備しましょう。スタンドとディスプレイはネジやロック機構で固定されているため、取り外して台座やパーツを保管します。
モニターアーム本体にディスプレイを装着します。標準スタンドを外した背面の結合部分に位置を合わせて取り付けましょう。ロック機構だけでは不安定なため、ネジを用いて外れないように固定します。
なお、アーム本体を設置してから、アタッチメントを付けたディスプレイをアームに取り付ける「アタッチメント方式」もあります。ディスプレイを入れ替える際にアームを外す必要がないため非常に手軽です。
モニターアーム用のネジ穴は、カバーで隠れている商品もあります。ディスプレイ背面に固定用のネジ穴が見つからない場合、カバーがないか確認しましょう。
ディスプレイを設置するデスクに、モニターアームの支柱を取り付けましょう。取り付け方法は商品によって異なり、クランプ式とグロメット式の2種類が一般的です。
クランプ式は、デスクを器具で挟み込み締め付けて固定します。設置場所の制限や作業の手間が少なく、多くの環境で簡単に取り付けができます。
グロメット式は、デスクの天板に穴を開けて、ボルトを通して固定する方法です。穴を開けるため安定性が高く、サイズの大きいディスプレイや複数枚の設置に向いています。
最後に、取り付けた支柱とディスプレイを装着したアームを組み合わせましょう。両方がしっかりと固定されたことを確認し、取り付ける位置にアームを合わせます。
ディスプレイを装着したアームは非常に重いため、落とさないように支えながら作業しましょう。アームがぐらつかないように、ボルトやネジで締め付ければ取り付け完了です。
デスクスペースの有効活用や作業中の負担軽減を目的に、導入を検討したいツールがモニターアームです。しかし、種類や機能が多岐にわたるため、どのように選べばよいか迷っている方もいるのではないでしょうか。
ここでは、快適な作業環境を実現するために重要となるモニターアームの選定ポイントを紹介します。選び方を押さえて最適な商品を探しましょう。
VESA規格とは、ディスプレイ背面の取り付け穴の位置とサイズを統一した国際標準規格です。規格に対応した商品であれば、取り付けや付け替えが簡単にできます。ディスプレイのVESA規格を本体背面や取扱説明書で確認し、規格に準拠したモニターアームを選びましょう。
一般的に「100×100mm」「75×75mm」のように記載されています。双方のVESA規格が一致しないと取り付けられないため、必ず確認しましょう。
VESA規格って何?初心者でもできる液晶ディスプレイアームの設置
モニターアームを選ぶ際には、ディスプレイの仕様や装着枚数を考慮することが重要です。ディスプレイのサイズはさまざまで、大きいほど重量が増すため、選ぶアームの強度や耐荷重が異なります。
24インチまでは軽量なため、ほとんどのアームで対応可能です。25インチ以上は耐荷重の範囲に注意し、安定性の高いアームを選びましょう。
複数枚使用する場合、デュアル・トリプル・フレキシブルといった同時装着が可能なアームもあります。枚数に応じた商品であれば、準備するアームの台数が少なくなるため便利です。
ディスプレイを頻繁に動かして作業する場合、アームの可動域に注目して選びましょう。水平・垂直・前後・回転といった動かせる関節が多いほど、自由な位置や角度で利用できます。
縦方向や横方向のみ動くタイプは、造りがシンプルで価格もリーズナブルです。そこに前後移動や回転機能が加わると、関節や駆動軸の数の増加に伴って価格も高くなる傾向があります。
また、設置や調節が複雑になる点にも注意が必要です。自身の作業環境やディスプレイの使い方を把握すると選びやすいでしょう。
デスクの材質やスペースによって、最適なモニターアームは異なります。設置する箇所や方法も考慮して選びましょう。
木製の天板は、挟み込んでしっかり固定するクランプ式やグロメット式による設置が可能です。一方、ガラス製のデスクは割れるおそれがあるため、スタンドタイプが向いています。
大型インチや複数枚のディスプレイを配置する場合、大きくて広い天板が最適です。デスクのサイズが小さいと不安定になりますが、壁に設置するタイプなら安定して設置できます。
モニターアームは、ディスプレイの自由自在なポジション調整を可能にします。デスクのスペースが広がるため、作業環境の構築に便利です。
目的や用途に適したモニターアームをお探しなら、アイ・オー・データの商品をご検討ください。ここでは、テレワーク環境にモニターアームが向いている理由や商品のラインアップを紹介します。
自宅の限られた環境で作業するテレワークは、自由自在に動くモニターアームが重宝します。ディスプレイの高さや角度を好みに合わせて調整できるため、負担の少ない作業スタイルの維持が可能です。
また、デスクスペースを空けたりディスプレイを見やすい位置に置いたりと、快適な環境を確保できます。
配置するディスプレイの枚数を増やせば、オフィスより効率的な作業環境の構築も可能です。モニターアームをうまく取り入れて、在宅業務によるストレスを減らしましょう。
アイ・オー・データのモニターアームは、多様なニーズに対応するため幅広い商品をラインアップしています。
シングルや複数設置はもちろん、スマートフォンやタブレットにも対応し、取り付け方法もクランプやスタンドなど豊富です。折りたたんで持ち運べるタイプなら外出先でも役立ちます。
別途販売している、支柱を固定するクランプ単体や取り付け補強プレートは、安定性を高める地震対策にも有用です。目的や用途に合ったモニターアームを見つけて、快適で効率的な作業環境を手に入れましょう。
モニターアーム、スタンド、LEDライトなど豊富なディスプレイオプションを用意!
モニターアームは、ディスプレイを浮かせてデスク上に配置できる便利なツールです。調整の幅が広がるだけでなく、デスクスペースの有効活用や地震対策にも重宝します。可動域や設置方法によっていくつかの種類があるため、目的や環境を考慮した選択が必要です。
アイ・オー・データでは、豊富なラインアップでモニターアームを展開しています。作業環境を改善したい方は、ぜひアイ・オー・データのモニターアームをご検討ください。
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