「クラウド」とは、クラウドコンピューティングを略したものです。
          インターネット上のどこかにある巨大なサーバー(クラウドサーバー)にファイルを保存したり、クラウドサーバーを使って業務システムを動かすことができます。
          インターネット接続環境があれば、どこからでも利用可能です。


クラウドサービスの中で、インターネット上にあるストレージのことを「クラウドオブジェクトストレージ(クラウドストレージ)」といいます。
          クラウドストレージは、一定容量までは無料で利用できるサービスや、容量課金型サービスなどがあり、災害対策・データ保護の観点から利用する企業が増加しています。
クラウドストレージとNASを組み合わせれば、より効率的なデータ運用が可能になります。
            例えば日常の業務データの読み書きは高速な社内ネットワークに接続されたNASで行い、外出先からはクラウドストレージにアクセスすることで、
            NASに保存された最新情報にいつでもどこからでもアクセスすることができます。

| NAS | クラウドストレージ | |||
|---|---|---|---|---|
| アクセスの高速性 | ◎ | LANの実効速度で転送が可能 | × | インターネット回線速度、契約内容に依存 | 
| 可用性(壊れにくさ) | △ | RAIDや装置二重化など、冗長性の仕組みが必要 | 〇 | 99.99%稼働保証(1年間換算で約53分間の停止に相当)※ | 
| 導入費用 | △ | 装置の購入に伴う費用が発生 | ◎ | 必要な時に必要な分だけ契約 | 
| 管理工数 | △ | 管理・メンテナンスに掛かる工数が必要 | 〇 | 一定の知識と管理スキルが必要 | 
| 運用保守費用 | △ | 管理・メンテナンスに掛かる工数に対して社内外に対して費用が発生 | 〇 | 契約内容(Spec./容量)による月額課金と転送量による課金 | 
| セキュリティリスク | ◎ | 自社セキュリティポリシーに準じる | △ | サービスプロバイダのセキュリティポリシーに準じる | 
NASとクラウドストレージは、それぞれ強みと弱みがあります。特に企業が利用するファイルサーバーとしては、管理工数の低減も必要ですが、アクセスの高速性やセキュリティリスクに対する備えも重要なポイントになります。
            “NAS or クラウドストレージ”ではなく、“NAS and クラウドストレージ”のハイブリッド利用がオススメです。